SIDEWALK TALK

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祝筵と鎮魂

2011-01-31 11:27:46 | まち歩き
Toa先週末、土日と宴があった。
飲み過ぎ&食べ過ぎで、胃が少し疲れてる。


土曜の夜、お義父さんの喜寿祝い。
嫁は、「安心院」と書いて「あじむ」と読む、
ビギナーじゃ音読不可能な地域の出身。
義弟と僕がお義父さん(&お義母さん)を招待する
といった格好の飲み会だった。


お店は、安心院在住の義弟にセットしてもらった。
「東椎谷の滝」という名勝にある料亭で、滝見苑という。
鴨鍋、スッポン鍋、地鶏の炭火焼き、ヤマメのから揚げ、田螺のバターソテー等、
いわゆる山あいの珍味のオンパレード。
スッポンは僕の守備範囲から大きく外れてるから、ビビリながら口にした。
存外おいしかった。けど、生き血(生きてはないか?)を飲むのはどうかな?


で、日曜は、「亡父を偲ぶ会」的な飲み会。
毎年、親父の命日付近の日曜日、かつての山仲間がお参りにきてくれる。
そして、すぐに宴会になる。
長男の僕は、親父が亡くなってから家長みたいな役回りになっていて、
自然、宴会のホスト役たらざるを得ない。
きのうも15名ほど押し掛けてくれて、楽しい時間を過ごした。


親父が亡くなって早7年。
それでも毎年お参り(飲み)にきていただけるなど、
遺族にとって望外なことで、感謝の言葉もない。


くじゅう北千里に、親父とその友人2名を祀っているケルンがある。
山仲間の皆さんが積んでくれて、分骨した。
飲んだ勢いで(お袋はまったくの下戸で1杯も飲んでないのだけど)、
今年、お袋がそのケルンまで行くことが決まってしまった。


あのお袋が山歩き…!?
これは大変なことですよ。
大谷刑部ばりの駕籠でも準備しなきゃ。
ぁゎゎゎ・・・・ヾ((`゜ェ゜´;))ノ


The Moon and The Despot

2011-01-28 15:45:00 | テレビ番組
また、やっちまった…!
佐野元春セルフカバー・アルバム『月と専制君主』
重複注文してたようだ。
先日、Amazon から別便で2枚届いてしまった。


月と専制君主 (CD+DVD) 月と専制君主 (CD+DVD)

 佐野 元春
 価格:¥ 3,500(税込)
 発売日:2011-01-26


きのう、出張だったから、車を走らせながら2回ほど通しで聴いた。
30周年の佐野元春は饒舌だ。
TV、ラジオ、Web、書籍、そしてライヴ…etc
あらゆるアピアランスで、この新作について自ら語っている。
今さら僕ごときが、それぞれの楽曲のレヴューを述べる余地など残ってない。


だから、大ざっぱな感想を述べたい。
ザックリと言ってしまえば、
このアルバムは Adult Contemporary な作品ということだろう。
30年の時を経て、ファンも大人になった。
もしティーンエイジャーのころにコノテのサウンドに出逢っても、
ピンとこなかったんじゃないかな。


敢えて近似値を探すとすると、
佐野さんの作品なら『 The Sun 』アルバム、
他のアーティストなら Steely Dan や最近の Daryl Hall & John Oates
の同心円状にあるサウンド・プロダクションだと思う。
フォーキーなコンテンポラリー・ロックとでも言えばいいのか?


選曲は、30周年のお祭り気分など微塵も感じさせない、
いわゆる"通"好みのそれ。
佐野さんらしいと言えば、佐野さんらしいのかな。
ならば僕としては、クラシックスの中から
「麗しのドンナ・アンナ」を選んでほしかった。


ダブったもう1枚は返品しようかと思ったけど、
ガールフレンドにプレゼントすることにした。

Idealism is the despot of thought, just as politics is the despot of will.


持つべきものは友

2011-01-24 10:23:00 | まちづくり
餅つきミッション@南部自由市場。
なんの見返りもないのに、
JC 時代の友人&後輩が10人ほど手伝いにきてくれた。
これぞ、「JC の友情」だ!


きみの友だち きみの友だち

 重松 清
 価格:¥ 1,680(税込)
 発売日:2005-10-20


友だち? 他人だよ、そんなの。
でも、特別な他人。大切な他人。
JC 時代、嬉しいこと、つらいことがいっぱいあったから「友だち」の意味がわかった。


痛みや喪失を乗りこえ、若造たちはやがてオッサンになった。
あのとき片方の手の中で吠えていた凶暴な情熱は、今もそのままに。
持つべきものは友だちだよな、やっぱり!

春よ、来い!

2011-01-20 10:25:28 | ニュース
Snow今年の冬は寒い!
なんて九州でほざいてると、北国の人に叱られるかな?
北部九州は、ここ数日、
最低気温は氷点下、最高気温5~6度で推移している。
東京(関東地方)より寒いんじゃないかな?


とはいえ、九州の寒空なんてタカがしれている。
北国の過酷さとは比較にならない。
雪下ろし作業でお亡くなりになった人がいることをニュースで知った。
それも、かなりの人数。
雪下ろしや雪掻きは、命懸けの作業なんだな。


聞きかじりだけど、1立方メートルの雪の重量は300キロにもなるらしい。
こんなの落ちてきたら、ひとたまりもない。


九州の海辺に住んでいる僕にとって、雪下ろしや雪掻きは無縁なものだ。
自宅の屋根に登る
という、この行為自体、非日常的なもので、一生登らない人がほとんどだろう。
この一事をとっても雪国の人びとの越冬は生半じゃなく、僕はとても住めないな。


雪下ろしでお亡くなりになったのは、高齢者の方が多いように感じた。
豪雪地域で一人暮らしをされているご老人たちへのフォローというのも、
北国では重要な行政課題なんだろう。


もし近所に気の利いた若者でもいて雪下ろし(雪掻き)してくれるのなら、
実質的なヘルプにくわえて、
地域コミュニケーションという観点からも素晴らしいことだと思うんだけど、
現実はそんなに甘くないにちがいない。


春よ、来い!


お稲荷さん

2011-01-19 09:54:15 | アート・文化
Fushimi_inari「毎朝、出社したらお稲荷さんに拝礼する」

今年の僕のささやかな目標のひとつだ。
こんな簡単なことが、なかなかできてない。


僕は商売人の家に生まれたから、
子どものころからお稲荷さんに触れていた。
おじいちゃんちの庭には小さな?があって、
トイレに向かう廊下からそれを望むことができた。
子ども心に畏怖みたいなものを感じて、時たま手を合わせていた。


いま、事務所に小さな神棚を祀っている。
初午には祝詞をあげてもらうし、お接待もする。
また、年に1度伏見稲荷に詣でて、お札をいただいてそれを祀っている。
毎月1日&15日には、米・塩・御神酒を欠かさず交換している。


ここまで言うと、さぞかし信心深いようだけど、
「毎朝お詣りする」
という簡単なルーティンができてない。


もともとは渡来人である秦氏が祀る農業神だった稲荷信仰が、
いつ頃どうして商工業の神様になったのかは知らない。
けど、この不況のさなか、神頼みせずにはいられない。
て、この理由自体、不遜なことなんだよな (^_^;)


Subterranean Homesick Blues

2011-01-15 10:37:00 | アート・文化
「Subterranean Homesick Blues」 by Bob Dylan

教科書ふうにいうと、ボブ・ディランの
5枚目のアルバム『Bringing It All Back Home』(1965年)のオープニング曲で、
シングルとしてディラン初のチャート入りを果たした楽曲だ。


もちろん僕はディラン世代じゃないから、後追いでこの曲を知った。
きっかけは佐野元春。
日本初のラップ「Complication Shakedown」を聴いたことによる。
佐野さんは、「Complication S.」について、
「もし1960年代のボブ・ディランが、今(80年代)のNYでヒップホップに出会ったら」
というテーマで書いたと語っている。


Bringing It All Back Home Bringing It All Back Home

 Bob Dylan
 価格:¥ 1,048(税込)
 発売日:1990-10-25


「Subterranean H.B.」は、ラップの先駆とされている。
なるほど!マシンガンのように言葉を繰りだすヴォーカル、
自動速記を彷彿とさせる文脈を無視してイメージを先行させたリリック、
たしかにラップやヒップホップに通じるものがある。


けど、ディランが意識したのは Beat Generation だったろう。
65年のUKツアーの記録映画『Don't Look Back』で使用された
この曲のミュージック・ビデオには、
ディランと親交のあったビート詩人アレン・ギンズバーグが登場しているからだ。
ギンズバーグのポエトリー・リーディングに触発されて書いたにちがいない。


ヒップホップの先駆曲「Subterranean H.B.」、日本初のラップ「Complication S.」、
これらがビートニク・マナーで書かれたことは偶然じゃない。
どちらも、性急に発達する文明に翻弄され
自分自身や社会に対して無反省に日々の生活を送っている
同時代の人びとを、アウトサイダーの視点から痛烈に批判した作品だ。


「Subterranean H.B.」に、こんなラインがある。

"You don't need a weather man to know which way the wind blows"
〈風向きを知るのに気象予報士は要らない〉


そして「 Complication S. 」で、佐野さんはこう言う。

"I'll keep walkin' on this complication shakedown"
〈この猥雑でとりとめもない状況を歩き続けていこう〉


このブログには、できるだけ政治向きなことはエントリーしないように心がけている。
けど、内閣改造のニュースを聞いて、"何かおかしい"と心がざわついた。
そして頭の中で、ディランの「Subterranean Homesick Blues」が鳴り響いた。

黄色い悪魔

2011-01-13 13:08:00 | アニメ・コミック・ゲーム
Tigaer_mask虎だ!虎だ!オマエは虎になるのだ!
「タイガーマスク・ムーヴメント」とでも呼んだらいいのかな?
善意の輪が拡がっている。


伊達直人を名乗る人たちの素性は様々だろうけど、
僕の勝手な印象では、決して大金持ちというわけじゃないと感じる。
ランドセルは安価なものじゃないが、
寄贈する個数が、100個とかじゃなく、数個であることがそれを物語っている。


名乗って寄付して申告すれば、税金の控除対象にもなる。
けれど、そんなセコイことを伊達直人は考えない。
なかには(自家製の?)野菜などを寄付した伊達直人もいるくらいだ。
虚栄心や節税なんかじゃなく、ハートの問題だということがわかる。
久しぶりのグッドニュースに心が温かくなったのは僕だけじゃないだろう。


反面、このニュースによって、児童養護施設の現状というものが浮き彫りになった。
このニュースを聞いて、一般人同様に、ホンワカしている政治家たち。
本来、伊達直人は国家が担うべき役割なんだ。


ところで、タイガーマスク。
僕も、ガキのころ、見ていた。
ググってみると、1969年から71年の放映とあるから、
僕が見てたのは再放送だったんだな。


タイガーマスクは、悲しい物語だった。
デビュー当初は「黄色い悪魔」と罵倒され、ヒールとして反則の限りを尽くした。
ベビーフェイス転向後も、虎の穴で教え込まれた残虐ファイトが抜けきれなかった。
最終回も(原作、TV 版ともに)カタルシスはなく、子供心にやるせない気持ちになった。


漫画のことはともかく、
このムーヴメントが、一過性のものじゃなく、恒久的なものであってほしい。
そして日本の新しい文化として根付くとすれば、この国もまだ捨てたもんじゃない。


Growin' up

2011-01-10 09:14:24 | ニュース
Kite毎年この時期、バカ新成人の乱行報道にはウンザリする。
プライバシーへの配慮ということだろう。乱行成人の顔にモザイクをかける。
法律で禁止されてるわけじゃないからメディアの自主規制だろうけど、
マジメな新成人の顔を放送することとの整合性はあるんだろうか?


一方、ディズニーランドや鴨川シーワールドなどの
テーマパークで成人式を開催する自治体がある。
大人になるのに遊園地で式典とは?
そこまで新成人におもねってまで参加してもらう必要があるのかな?


とはいえ、報道されているのは特異な例で、
ほとんどの成人式は晴れやかに、そして粛々とおこなわれてるんだろう。
平成の御代の若者は、バブル狂騒時代の僕らに比べると、
一様に優しく思いやりがあって、いわゆる草食系になっているらしい。


僕自身は、成人式には出席していない。
二十歳のその日、一学年下の後輩と二人、千葉県岩井の民宿にいた。
ヤツも一浪していたから新成人だった。


野郎二人旅の目的は、所属サークルの春合宿の下見だった。
宿主は人のいい夫婦で、僕ら二人が新成人ときくと、
成人式に出席できないことを気の毒がって、夕食の他にお寿司の出前を取ってくれた。
僕らは、お寿司に舌鼓を打ちながら、二人きりで成人式を祝った。


翌日、東京へ戻る内房線の車窓から空を見上げた。
透きとおった青い空に一朶の雲が浮かんでいて、
鳶がクルリと輪を描いていた。


河漢の言

2011-01-07 11:37:58 | アニメ・コミック・ゲーム
Question2比べること自体ナンセンスなのはわかってるんだけど…

僕は、
「犬」より「ネコ」がスキで、
「キリスト教」より「仏教」がスキで、
「弥生人」より「縄文人」がスキで、
「鴨長明」より「兼好法師」がスキで、
「空海」より「最澄」がスキで、
「金閣寺」より「銀閣寺」がスキで、
「歌舞伎」より「能楽」がスキで、
「武田信玄」より「上杉謙信」がスキで、
「歌川広重」より「葛飾北斎」がスキで、
「朱子学」より「陽明学」がスキで、
「ゴーギャン」より「ゴッホ」がスキで、
「坂本龍馬」より「高杉晋作」がスキで、
「陸軍」より「海軍」がスキで、
「芥川賞」より「直木賞」がスキで、
「山下奉文」より「山本五十六」がスキで、
「ビーフジャーキー」より「アタリメ」がスキで、
「ビデオ」より「写真」がスキで、
「ピンクレディ」より「キャンディーズ」がスキで、
「ガンダム」より「ザク」がスキで、
「ビール」より「発泡酒」がスキで、
「トム・ハンクス」より「ジョン・トラヴォルタ」がスキで、
「焼きそば」より「お好み焼き」がスキで、
「カソリック」より「プロテスタント」がスキで、
「水滸伝」より「三国志」がスキで、
「海」より「山」がスキで、
「ジョン・スタインベック」より「アレン・ギンズバーグ」がスキで、
「サッカー」より「アメフト」がスキで、
「リベラル」より「ネオコン」がスキで、
「総合格闘技」より「プロレス」がスキで、
「桜」より「コスモス」がスキで、
「ビリー・ジョエル」より「ブルース・スプリングスティーン」がスキで、
「冬」より「夏」がスキで、
「アヴァンティ」より「あ、安部礼司」がスキで、
そして、
「浜田省吾」よりも「佐野元春」がスキなんだ。


コヨーテ、初売りへ

2011-01-04 16:34:03 | まち歩き
SaleWOWOW ドラマ 『コヨーテ、海へ』

導入部分は正直ちょっと眠かったけど、
エンディングに向かってだんだんテンションが上がっていった。


『 COYOTE 』アルバムのミュージック・ビデオ的な作品と言えなくもない。
ブラジル編はドキュメンタリータッチなディレクションでユニークだったけど、
NY 編はちょっと説明くさかったような…。
佐野元春ファンじゃない人や、逆説的に Beat Generation に詳しい人には、
退屈なプロットかもしれない。


佐野さん自身も、ビートニクのフィロソフィについてのインタビューで
「自分が影響を受けたものに対しても、常に批評精神を持ち続けなければならない」
と答えているから、この独りよがりの感想も許してほしい。
悪態をついたけど、全編を通して Beat Generation や佐野さんへのリスペクト
というよりもっと深いレヴァランスがビシビシ伝わってきて心地よかった。


年が明けて、2日と3日、初売りに出かけた。
断っておくけど、僕が自分のために使ったのはコーヒー1杯の550円だけ。
これまでの人生で、福袋を買ったことも、買おうとしたことさえもない。
だから初売りには、嫁のポーター&シェルパとして、引きずられるように家をでた。


案の定、大混雑。
街は人いきれで蒸しかえしていた。
こんな人混みの中でショッピングに喜びを感じられる女性という生き物はスゴい!
と、改めて僕は畏敬の念を覚えた。


行きたくもないセールにノコノコ出かける。
この一事をとっても、僕はビートニクやボヘミアンになれる素地をちっとも持っていない。
ドラマ『コヨーテ、海へ』の主人公のように、
すべてを投げ捨てて、自分探しの旅にでる根性もない。
ただ、このドラマを見て、アレン・ギンズバーグのこの言葉を自分自身に贈った。

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あしたは、仕事始め。
生活という〈うすのろ〉のために、がんばろう!