SIDEWALK TALK

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潮騒のメモリー

2013-09-28 15:39:32 | テレビ番組
ShiosaiNHK朝ドラ「あまちゃん」が最終回をむかえた。
僕も毎朝欠かさず見てたから、
巨大なサーガを見終わったような気がして、
一抹の寂しさをおぼえている。
ひさしぶりに掛け値なしに楽しめた朝ドラだった。


作者のクドカンとほぼ同世代の僕にとって、
シンパシーを感じるオマージュ(という名のパロディか?)が
まるで冬の夜空に瞬く星屑のように散りばめられていた。
キョンキョンと薬師丸ひろ子の共演というだけでも、
僕ら世代には“ジェジェジェ”なキャスティングだった。


番組では、メインキャストの他に、たくさんのスターが誕生した。
「若春子」
「ストーブさん」
「前髪クネ男」
「いっそん」
「ミズタク」
「梅さん」
枚挙に暇がない。


あまちゃんは、単なるオモシロお気楽ドラマじゃない。
タブー視されている東日本大震災を題材にしてる点は、
大きく評価されていい。
舞台である久慈市周辺の観光客数も激増しているらしいから、
東北復興へ実質的な効果もあったかと思う。


震災編、とりわけ最終週の展開がぐだぐだだったのはご愛敬だろう。
あのテーマはそれだけ重く、扱いがむずかしい。
お堅い NHKがそれにチャレンジできたのは、
あまちゃんへの支持率の高さだろう。


当然ながら、続編を望む声が多いらしい。
けど、僕は敢えてそれを了としない。
その理由はここでは細かく述べないが、四捨五入すると、
このドラマを単なるコメディに堕としめたくないからだ。


アキちゃんが最期にユイちゃんに語りかけた台詞。
「明日も明後日も…来年もある。今はここまでだけど。来年はこっから先にも行けるんだ」
あまちゃんは、僕らの“潮騒のメモリー”になった。
Stand by Me!

愛・おぼえていますか

2013-09-22 14:55:02 | アニメ・コミック・ゲーム
Dsc_0012_2この劇場版のスゴいところは、TV 版をみてない人を無視してるとこ。
マクロスが地球に向けて宇宙航行を続けている理由や、
艦内に大勢の民間人が生活している原因をまったく説明していない。
さらにいえば TV 版とはパラレルワールドのプロットで、
ストーリーはまったくの別モノといっていい。


21世になった今も TV アニメの映画化といえば、
既存セル画のダイジェスト映像をもって劇場版とする作品が多い。
けど、本作は全編新作フィルムとして制作された。
スゴい情熱だし、クオリティも当然高い。
そもそも劇場版をみるのはオリジナルのファンだから、
余計な説明は不要なのだ。


とは言え、世界観は TV 版のそれを忠実に継承。
輝の優柔不断さ、早瀬大尉のお嬢様育ち、フォッカー少佐の女好き等々、
キャラの魅力を大切に引き継いでいる。
ただし、ミンメイは TV 版よりかなりエロい。


『愛・おぼえていますか』のタイトルが表しているように、
劇場版でも最終兵器は“歌”と“キス”。
この発想は今でも斬新だと思う。
『マクロス』の醍醐味は、制作側が自身をアニメヲタクを自認していて、
それを作品中に表現していること。


当時は『ガンダム』ムーヴメントの直後だったから、
時代の流れでリアルロボット作品として評価されていた。
今あらためて見ると、『宇宙戦艦ヤマト』の影響のほうがより強い。
そう考えれば、早瀬大尉も森雪に似てなくもない。


この『愛・おぼえていますか』のように、
TV 版を斟酌しない劇場版をつくる気概を今のアニメーターにも持ってもらいたい。
間もなくガンダムの『 The Origin 』が OVA 化されるらしい。
ガンヲタ第一世代の僕としては、このマクロス劇場版を範としてほしい。


五輪狂想曲

2013-09-17 12:25:36 | スポーツ
Inose2020年夏季オリンピックが開催都市が東京に決まって以降、
マスメディアの報じ方がひどすぎる。
メダルの獲得数や開催日程の予想、将来のメダリスト候補者への取材、
枚挙に暇がない。


東京に決まったことはめでたい。
けど、このバカ騒ぎはいただけない。
とりわけ IOC 総会でのプレゼンのデキを
性悪都知事がドヤ顔で自画自賛してる映像には、ヘドがでそうになる。


資料が錯綜してるから正確な金額はわからないが、
招致費用は100億円超という報道もある。
事実なら、前回(2016年大会招致)はやりかぶってるから、
200億円以上の大枚を叩いて獲得した開催権ということになる。


東京大会はもちろん成功してほしいけど、
その前にリオ大会も当然ながらある。
狂騒の中で浮ついてる場合じゃなく、地に足をつけた強化計画を
と、願うばかりだ。
もっともバカ騒ぎしてるのはマスコミと都知事だけで、
選手たちは現実を見据えていると信じているけどね。


JC Mind Forever

2013-09-15 16:39:15 | まちづくり
Jc60かつて所属していた青年会議所が創立60周年を迎え、
きのう記念式典と祝賀会が催された。
残念ながら式典の方は社用で出席できなかったけど、
祝賀会には押っ取り刀で駆けつけた。


正直いうと何の気なしに出かけたんだけど、
いざ祝賀会で生のJCに触れるとテンションが上がった。
ガラにもなく JC 熱が再燃してしまった。


過分なことに歴代理事長感謝状贈呈というセレモニーがあって、
50~59代理事長が壇上でその栄を受けた。
僕はたまさか50代理事長を務めたので、
代表して感謝状を受け取った。


感謝状と記念品を受け取りバミっていた立ち位置に戻ると、
思いがけず謝辞のスピーチを求められた。
急なことだったので草稿を準備してなかったんだけど、
ひさしぶりにJCスイッチが入ってたから何とか乗りきれた。
本音をいうと、もう少し気の利いたメッセージを後輩に贈りたかったのだけど...


後輩たちは頼もしく、一様に目がキラキラしていた。
彼らならJC運動を通じて、この地域を、
もっと大げさにいえばこの国の行く末をいい方向に舵を切ってくれると感じた。
このあてのない時代に JC を信じ、JC 運動に身を捧げている後輩たちに
改めて感謝とお祝いの言葉を贈りたい。

Team Japan

2013-09-11 11:23:25 | スポーツ
Sato_mami2020年夏季オリンピック開催都市は東京に決まった。
とくに、プレゼンでの佐藤真海選手のスピーチにはウルッときた。
毎日、朝から晩まで、五輪関連の報道でメディアは溢れていて、
さすがに少し食傷気味になってきている。


とは言え僕も日本人の端くれだから素直にうれしいし、
五輪景気でわが社にも多少のおこぼれがあるんじゃないかと
下世話な期待もしている。
けど、生来の天の邪鬼の僕は、多少の違和感も覚えている。


今回の勝因を四捨五入すると、
「チーム・ジャパン」「オール・ジャパン」体制の賜だったということらしい。
果たしてそうなのだろうか?
とくに被災地の人びとに対して、配慮が足りない発言がなかっただろうか?
皮肉屋の僕は、詮無いアイロニーが頭をよぎってしまう。


安倍首相がスピーチした福島原発の真実は?
東京の五輪インフラが東北の復興インフラに影響を与えないか?
2024年欧州開催のための東京大会ではないのか?
穿った見方のオンパレードだけど、一面の真実と言えなくもない。


そもそも IOC 委員の投票基準とは何なのだろう?
前回の東京と今回の東京では、いったい何がちがっていたのか?
大会の内容や都市の機能と関係なくロビイングで決まるのなら、
こんなアホらしいことはない。


今は招致成功の高揚感で、東北の復興も日本経済の再生も、
さらにいえば国の在り方すらも、劇的によくなるようなマインドに満ちている。
言うほど簡単なことじゃないし、道のりは遠く険しい。
けど、乗り越えなきゃいけないんだよな。
本当の意味での「チーム・ジャパン」「オール・ジャパン」が必要なのは今からなんだ!


マグナム

2013-09-06 12:59:08 | 日記・エッセイ・コラム
Magnum会社駐車場のスレート屋根の内側にハチの巣があると
社員さんから報告があった。
駆除しようと高枝切りバサミを小脇に抱え駆けつけると、
思いの外デカい。
ハチもわんさか群れている。


やはり殺虫してから切り落とすのが賢者の作法だと思い、
ドラッグストアで殺虫剤を購入した。
射程10メートルを誇る “一撃必殺” ハチアブマグナムジェット。
発射時にはガンタイプにトランスフォーム、なかなかカッコイイ。


で、例の巣の下に陣取り、イッキにファイヤー。
さすが「マグナム」を標榜しているだけあって、その威力は強烈。
巣の中にいたハチもたまらず飛びだしてきて、そりゃもう大騒ぎ。
なんとか無事に駆除できた。


『バグズ・ライフ』的にいえば、ハチにしたら僕はテロリストなんだろう。
映画繋がりで、マグナムといえばやはり『ダーティハリー』。
無益な殺生じゃないと自分に言いきかせつつ、キャラハン刑事を気取って
「 Go ahead, make my day 」
の台詞を決めて、僕はトリガーを引いたのだった。


ジブリの森

2013-09-02 11:19:52 | アニメ・コミック・ゲーム
Witchアニメ界の巨匠、宮崎駿氏が今作「風立ちぬ」を最後に引退すると、
製作会社スタジオジブリが発表した。
ベネチア国際映画祭会場で同社社長が明らかにしたとき、
会場が一瞬凍りついたらしい。
業界を超えた大事件らしく、
各メディアがトップ扱いで報道している。


別に毛嫌いしているわけじゃないけど、
僕はジブリ作品をほとんど見たことがない。
世代も国をも超えて絶賛されている作品が多くあるから、
僕がケチをつける部分は1ミリもないにちがいない。


もし敢えて難癖をつけるとすると、
あの世代の自称インテリ左翼の平和主義者はどうも馴染めない。
全共闘世代前後の人たちは、日本経済の復興に尽力した功績は大きいが、
彼らが若いころ起こした「革命」はモラトリアムの道楽に過ぎない。
その証拠に、当時の世論の支持をまったく得ることができなかった。


僕は、その世代のひとつ下のジェネレーションだから、
「さよならレヴォリューション」をポケットにしまい込んで大人になった。
だから彼らの政治的発言を耳にすると、その論旨にウンザリしてしまう。
とは言え、この屁理屈と作品のデキは別モノだとは思う。


悪態をついたけど、宮崎監督の功績は自他ともに認めるところだろうし、
今もたくさんの「夢(Fantasy)」を世界中に供給し続けている。
かく言う僕だが、「魔女の宅急便」は数回みたことあるし、
「三鷹の森 ジブリ美術館」にも訪れたことがある。
ただ作品を知らないから、何のシンパシーも感じなかったけど...