SIDEWALK TALK

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俺たちの旅

2014-01-30 11:22:32 | テレビ番組
Oretachinotabi最近ちょくちょく、
井の頭公園の「かいぼり」作業のニュースを耳にする。
かいぼりとは、池の水を抜き、
底の泥を天日干しにする作業を数回繰り返し、
植物プランクトンの増殖を防ぎ水質改善をすることらしい。
今では生息魚の8割ちかくを占める
ブラックバスなどの外来種も一網打尽にできるという。


井の頭公園にはちょっとした思い入れがある。
中学生のころだったか、ドラマ『俺たちの旅』が再放送されていて、
なぜかその世界観に憧れて、僕は喜々として見ていた。
ドラマの舞台が、井の頭公園近辺だったのだ。


ドラマの主人公たちは、大学にはほとんどいかず、
アルバイト中心で、その日が楽しければよいという生活。
社会にアジャストできず、
それぞれに悩みを抱えながらも自由奔放に生きていた。
世間知らずの田舎のガキだった僕は、
都会の大学生ってああなんだ、
と完全にまちがった認識を植え付けられた。


東京の大学に入学してカノジョと井の頭公園でボートに乗る、
というシンプルすぎる動機で受験して、マグレで合格した。
けれど結局、ボートの夢は果たせなかった。
というより、大学時代、井の頭公園には一度も出向くことがなかった。
入学して、現実を目の当たりにして、
中学のころの瑞々しいセンチメンタリズムが失われていたのかもしれない。


かいぼり作業によって、外来種に加えて、
自転車やバイク、建築資材、プリンターなどの不法投棄物が取り除かれている。
井の頭池は、明治時代までは湧き水が出て飲み水に使われていた。
歌川広重は、その美しさを浮世絵に描いている。
いつかきれいになった井の頭公園を訪れて、
今度こそカノジョとボートに乗ってみたい。

手も足も出ない

2014-01-24 12:40:06 | 桐箱ブログ
Daruma現在、ウチの会社史上、もっとも材料が枯渇している状態。
ありがたいことにご注文はたくさんいただいているのだけど、
材料不足で手も足も出ない。
悩ましい限りだ。


弊社が使用している桐材は、中国からの輸入が80%、
北米産の丸太が15%、残り数パーセントが和桐という割合。
中国に大きく依存しているのだけど、その出荷が大幅に遅れている。
国内手配でだましだまし凌いできたけど、そろそろ限界にちかい。


中国サイドは遅延の理由についてあれこれ言ってくるのだけど、
本当の原因は正直なところよくわからない。
支払い方法について揉めたことも一因かもしれない。
とにかく、こっちはステレオタイプの催促を繰り返している。


最新情報では明日(1/25)青島港を出航予定とのことだけど、
船積み作業は進んでいるんだろうか?
この状況をブレイクスルーするために訪中も考えたけど、
あっちは間もなく旧正月(長期)休暇に入る。
月曜日に B/L 書類が届くことを、神に祈るばかりだ。


神の饒舌

2014-01-18 11:34:32 | まち歩き
Usajingu最近、社用で宇佐神宮を訪れることが多い。
宇佐神宮は、全国に4万社ほどもある八幡宮の総本宮で、
参拝は一般と異なり二拝四拍手一拝を作法としている。
隣町に位置しているから参拝する機会は多かったのだけど、
その歴史や由緒について僕はほとんど知らない。


僕自身は敬虔じゃない仏教徒だけど、
神道に対しても仄かな憧憬がある。
先年、伊勢神宮にお参りした際も、清楚な何かしらを感じた。
神道(神社)といえば古色蒼然としたイメージがあるが、
宇佐神宮はその常識からはみ出しているように感じる。
純白の土壁・丹色の柱・緑の格子窓・金色の飾り金具、
とにかく色彩が鮮烈なのだ。


宇佐神宮の歴史について疑問に思っていることが幾つかある。
九州の一地方の八幡宮が、天皇の皇位継承に容喙できたのはどうしてか?
奈良時代の道鏡事件に象徴されるように、なぜ中央の政治に深く関われたのか?
そして神宮の御祭神。
御祭神は「応神天皇」「比売大神」「神功皇后」である。
なぜ九州の神社が、大和天皇家の祖先を祭祀しているのか?


この国の神々は概ね寡黙で、せいぜい人びとの心性に働きかけたり、
夢枕に立つくらいで、罪や穢れを祓う程度のことしかしない。
それにくらべて、歴史上、宇佐神宮の饒舌ぶりには目を見張るものがある。
巫女の口を通して、中央の政治に影響を与える託宣を続発してきた。
この影響力や異能ぶりは、いったい何に起因してるのだろう?


明日、また社用で宇佐神宮を訪れる。
これらの疑問を、宮司さんや禰宜さんに伺ってもよいものだろうか?
歴史にちょいと詳しいひとに聞けば、
すぐにクリアになるレベルだと思うのだけど...

青年は荒野をめざす

2014-01-13 09:08:50 | ニュース
Kite朝から成人式についてのトピックを、
ワイドショーやニュースでやっている。
東北や伊豆大島のなど被災地の成人式には、胸に迫るものがある。
安全地帯で惰眠を貪ってる僕などはあの惨事をつい忘れがちなんだけど、
今も懸命に闘っている人たちが画面の中には確かにいた。


反面、二十歳まで生を長らえたことに、
まったく感謝していないバカどもがいる。
毎年この時期、バカ新成人の乱行報道には辟易する。
プライバシーへの配慮ということだろう。乱行成人の顔にモザイクをかける。
法律で禁止されてるわけじゃないからTV局の自主規制だろうけど、
マジメな新成人の顔を放送することとの整合性はあるんだろうか?


一方、ディズニーランドや鴨川シーワールドなどの
テーマパークで成人式を開催する自治体がある。
大人になるのに遊園地で式典とは?
そこまで新成人におもねってまで参加してもらう必要があるのかな?


とはいえ、報道されているのは特異な例で、
ほとんどの成人式は晴れやかに、そして粛々とおこなわれているんだろう。
平成の御代の若者は、バブル狂騒時代の僕らに比べると、
一様に優しく思いやりがあって、いわゆる草食系になっているという。


僕自身は、成人式には出席していない。
二十歳のその日、一学年下の後輩と二人、千葉県岩井の民宿にいた。
ヤツも一浪していたから新成人だった。


野郎二人旅の目的は、所属サークルの春合宿の下見だった。
宿主は人のいい老夫婦で、僕ら二人が新成人ときくと、
成人式に出席できないことを気の毒がって、
夕食の他にお寿司の出前を取ってくれた。
僕らは、お寿司に舌鼓を打ちながら、二人きりで成人式を祝った。


翌日、東京へ戻る内房線の車窓から空を見上げた。
透きとおった青い空に一朶の雲が浮かんでいて、
鳶がクルリと輪を描いていた。

China Risk

2014-01-08 13:34:30 | 国際・政治
China_risk中国の仕入先ともめている。
材料(Jointed Board)の支払いの件についてだ。
これまでは、商品が弊社に入荷した時点で代金を TT 送金していた。
それを変更したいと言いだしたのだ。


当初は、Invoice(納品書兼請求書)を受け取った時点で50%、
弊社納入後に残りの50%を送金、ということで話がまとまっていた。
僕もしぶしぶ納得していた。
それが.....だ。
Invoice 受取時に全額送金、
その後、材料を手配して船積みするというのだ。


その中国人(会社)とは20年来のつき合いとはいえ、
もし船積みされなかったら代金を取り返す術はゼロに等しい。
あまりにもリスキーな条件だ。
当初の案に戻してくれという僕の要望について、
現在、陸さんと王さん、そして工場責任者で協議中だという。


僕は中国語を解さないし、あちらの日本語もたどたどしい。
メールと電話での拙い英語のやり取りじゃ、埓があきそうもない。
もしかしたら、こりゃ、2年ぶりの訪中あるかも?
できれば、それだけは回避したいのだけど...


ナイアガラのひびきは永遠に

2014-01-03 14:14:33 | 音楽
Niagara_triangle_vol2


大晦日、昼酒を飲みながら呑気に過ごしていると、
突然の訃報に耳を疑った。
大滝詠一さんが亡くなったというのだ。
僕はしばし呆然とした。


僕は「はっぴぃえんど」世代じゃないけど、
高校時代に、アルバム『A LONG VACATION』にリアルタイムで出逢った。
この作品は大滝氏のことを好き嫌いを超えて、
当時のガキ(世間)の必須科目だった。


そしてこの翌年、『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』がリリースされた。
このことが、僕が大滝さんの音楽を深く聴く大きなきっかけになった。
佐野元春が、大瀧さんがオーガナイズしたこのアルバムに参加していたのだ。
シングル「ダウンタウンボーイ」とアルバム『HEART BEAT』で
佐野さんの存在を知っていたけど、
このアルバムで佐野元春に魂を撃ち抜かれてしまった。


自然、大滝さんの過去のワークス(キャリア)にも興味が湧いた。
貧乏高校生にとって 2,800円のアルバムを買うことは容易ではなかったけど、
ナイアガラ・レーベルのアルバムを聴いて、音楽の楽しさを教えてもらった。
高校2年生で、ようやく「はっぴぃえんど」も体験した。


ここまで書いて、ひとつ言い訳したい。
まだ大滝さんの死を受け入れられず、
思いつくまま乱筆を自覚しながら僕は書いている。


コニー・フラシンスもエルヴィスも、
クレイジー・キャッツも三橋美智也も、
フィル・スペクターもウォール・オブ・サウンドも、
すべて大滝さんが教えてくれた。


佐野元春フリークの僕からいわせてもらえば、極論すれば、
大滝詠一さんがいなかったら、佐野さんはシーンに出てこられなかったかもしれない。
NIAGARA TRIANGLE VOL.2 の経験がなかったら、
「SOMEDAY」はエバーグリーンのサウンド・プロダクションを得られなかったかもしれない。


リヴィング・レジェンドになった後も大滝さんは商業的成功を求めず、
鴨長明のようなユーモアにあふれた隠遁生活をおくっていた。
けれどサリンジャーのように書くことはやめず、
音楽への探究心は瑞々しさをずっと保っていたように思える。


いわば A Long Vacation を地でいっていたわけなんだけど、
悲しすぎることだけど本当に「長い休日」をとることになってしまった。
山下達郎、伊藤銀次、鈴木雅之、佐野元春、and more...
日本を代表するロックグレイツが師と崇め、本人も含羞を持ちつつそれを自認していた。
その大滝さんが鬼籍に入ってしまった。
あんなに悲しい大晦日を過ごしたのは初めてだった。
日本中のナイアガラーが涙に暮れた。


最期に佐野元春の大滝さんへの追悼の言葉を引用して、このエントリーを終わりたい。

大滝詠一さんが亡くなりました。
日本の音楽界はひとつの大きな星を失った。
でもその星は空に昇って、ちょうど北極星のように僕らを照らす存在となった。
大滝さん、ありがとう。
ご冥福をお祈りいたします。

佐野元春

再会楽

2014-01-01 08:43:06 | ブログ
Jessica_springsteenあけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします。


人生訓なんて大仰なものはガラじゃないし、
生きていく上で何か特別な指標なんてものは設けてないんだけど、
このブログについては、毎年、テーマらしきものを設定している。


今年は「再会楽」にしようと思う。
最近は少し引きこもり気味で、出不精が染みついてしまった。
靴紐をキツく縛って、ドアを開けて、心清らかに Steppin' out!
近くにいながらご無沙汰している友だち、SNS で知り合ったフレンド、
そんな人たちとの楽しい再会が多い年になればと思っている。