きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

演じる事とは♪

2017年07月23日 | 音楽のこと
さて、マッチを擦る練習をしているけれども、なかなか目に見えないものを想像し、五感を働かせることが難しくて苦戦中のみやこです。

もう一つの練習は、朗読。やっと声を使います。
と、言っても、昔話「ももたろう」の冒頭
「むかしむかし、あるところに おじいさんと おばあさんが すんでいました。」
これだけ。(ももたろうじゃなくてもいいよね?って言わないでね)

はい。言ってみて。
私「むかしむかし、あるところに、おじいさんと・・・」

今、何が見えた?
え?見えた!?
どこにいるの?
えっと。。。田舎。。の中の。。。小さなおうち。
どんな??
麦わら屋根の。
あなたはどこにいるの??
え??わたし??えッと。。。家の中。
の?どこ?
えっと。。。土間。。かな。
じゃぁ、何が見える?
おじいさんとおばあさん。
そうね。どこに??
畳で、いろりのあるお部屋。奥におじいさん、手前におばあさん。
何してる??
おしゃべり。仲の良い老夫婦で。。。おじいさんはお茶を飲んでいて、おばあさんは繕い物をしながら!
お外は良いお天気で、畑に田んぼ、裏には青々としたお山があって、かっこうが鳴いている!

慣れてきたら、どんどん情景が浮かんできます。
自分の立っている土間のひんやりした感じ、土のにおいも想像できるようになってきました。

はい。OK,じゃぁさっきの、もう一度言ってみて。

結果。。。お伝えするまでもないと思います。
私の感覚としては、ただしゃべっただけ。
上手にしゃべる必要も、抑揚をつける必要も、何もありませんでした!!

これが、「演じる」事だと教えられました!

演技のレッスン♪

2017年07月13日 | 音楽のこと
マノンの公演にあたって、セリフがたくさんあったので、セリフの言い回しのレッスンを受けたのがきっかけで、そのまま演技指導を受けている。

演劇には一応何度かたずさわってきたものの、どれも学生レベルで、ちゃんとした演技指導、ましてや個人レッスンなんて受けたこともない私。
マノンの公演前のレッスンでは、目先の舞台に必死でちゃんと取り組めていなかったけれど、先日レッスンを受けたら、本質を突きまくられて、大変なことに!!

今まで私は何をやってきたんだ!!

と、久々に焦っております。。。

まず、先生に言われたのが、
「演技とは、感じること」

これ、一言で言ってしまうとものすごく簡単なことのようだけれど。。。
そこで始まったのが、「マッチを擦る」というエチュード(練習)。
テーブルに置いてあるマッチ箱を手に取り、擦って火をつけて、それを眺めてから消して捨てる。
もちろんマッチ無しで。

まずマッチ箱をテーブルから取る。テーブルの高さは?マッチの箱の大きさ、重さ。
持ち上げたら音がするよね?
入ってるかな?って振ってみたりする?
じゃぁ箱を開けてみて。
マッチ取り出そうか。どんな太さ?匂いは?どの辺を持つ?
じゃぁ擦ってみる?
箱持ち替えなきゃだよね??あれ?手に持ってるマッチはどうやって持ってる?
どんな音がする?擦ってみて。
匂いは??
火を眺めて。どんな?温度は?匂いは?音は??
じゃぁ消そうか。。。

やってみて驚いたのは、思ったよりもイメージするのが難しい。
マッチの箱のデザイン。持った時の感触。
どうやってマッチの箱って開けてたっけ?
どんな角度でマッチって擦るんだっけ??

感じていなかったら、すぐに先生にバレてしまうという恐ろしさ。。!!

そこで気付いたことは、演技をするときはもちろん、歌を歌う時も、一緒だよね!!!ということ(大汗)
オペラのアリアじゃなくったって、歌は常にストーリーがある。
もちろん勉強して、外国語なら意味を調べ、感情移入してゆく。
表現を考える。音にしてゆく。

いままでやっていたのは、そこまで。
ダメでしょ!全然ダメでしょう!!!!!!!

どこで歌っているんだろう?どういう人が歌っているんだろう?
外か?中か?家の中?誰かの家??
匂いは?音は??他に誰かがいる??ひとりっきり??
鳥は鳴いてる??あるいは虫の声が聞こえるとか???
季節は?湿度は?気温は?????
時間は?夕暮れ?朝?それとも夜??

きゃぁ~~~~~~~(絶叫!!!)

みやこの今後の進化に乞うご期待!?!?

また演技のレッスン内容を次回書きます!
上記のマッチのエチュードは、レッスンのほんの一部なので。。。