7月19日の記事「国立オリンピック記念青少年総合センターに要望書を送りました」で
屋内喫煙所の撤去を求める要望書を送り、それに対する回答を求めたことを書きました。
その後、国立オリンピック記念青少年総合センター(以下、青少年総合センター)を管理する
担当者から電話があり、要望書の回答を、面談でしたいと希望されました。
それは、担当者曰く、私が自らの氏名・所在を明らかにした形で、要望書を送ったことや
要望書の内容が大変丁寧で、青少年総合センターを良くしていこうという気持ちが
文面から感じられたため、書面で「言い訳」をするよりは
直接会って、青少年総合センターの現状をお話ししたいと思ったそうです。
そこで、本日、青壮年総合センターの担当者と面談し
屋内喫煙所についてお話を伺い、こちらも再度、要望を強くお願いしました。
担当者によると、基本的には、人通りの少ない場所に屋外喫煙所を整備することで
屋内の喫煙所をなくすことに成功している棟はあるそうです。
それは、青少年総合センターの目的ともいえる、青少年の健全育成のため
宿泊棟出入口にあった灰皿を撤去、子供が利用する宿泊棟から喫煙所をなくしたそうです。
宿泊棟に関しては、比較的うまく喫煙者を誘導できる
人通りの少ない屋外に、喫煙所を設置することができているそうで
その喫煙所の設備・仕様に関してはJTのアドバイスを受け、ベンチ等は設けていないこと。
しかし、青少年総合センターの利用者は、1日あたり5000~6000人で
単純に計算しても、センター棟の利用者は2000人ほどになり
その10%が喫煙者だとしても、200名ほどの喫煙者を誘導できる
屋外喫煙所の選定が、現状では難しいとのこと。
また、ゲリラ的な喫煙を防ぐためにも、センター棟の喫煙者を誘導できる喫煙所は必要で
それが屋内喫煙所になっているが、青少年総合センターとしても
JT及び産業医による定期的な粉塵測定、清掃業者による清掃等で
安全性の維持、臭気の排除を図っていること。
また、青少年総合センター職員のなかの喫煙者に、喫煙所を利用する際に
利用状況の観察・報告を促していること。
ただし、センター棟の喫煙所の広さを考慮すると、20名が最大利用人数と見込んでいて
それ以上の喫煙者が入れ代わり立ち代わり喫煙所を利用した場合
出入口からのタバコ煙の漏れ、喫煙者本人に付着する残留物質による
受動喫煙、三次喫煙は免れないであろうこと。
センター棟建設時は、健康増進法施行前とあって、受動喫煙に対する配慮がなされておらず
よりによって中央の最も往来の激しい場所に喫煙所を設けてしまったことは
喫煙者の利便性を考えてのことだと言われても仕方がないこと。
建物の構造上、喫煙所の場所を移動することは不可能であること。
将来的には廃止をめざすとしても、現時点では屋内喫煙所の排気の強化
及び、空気清浄機能の向上を図るしかないと考えていること。
ほかの施設での老朽化が激しく、喫煙所の設備を強化するための予算化は厳しいことなど
担当者曰く、「言い訳」ということでしたが、担当者が着任された3年前と比べると
相当改善されてはいるのだということが、お話を伺ってわかりました。
お話を伺って、青少年総合センターの御事情は理解できましたが
私としては、やはり屋内喫煙所は撤去してもらいたい旨を強く要望しました。
建物が健康増進法以前の造りであっても、受動喫煙症や化学物質過敏症など
タバコ煙に曝されることによる急性的な健康被害を訴える人が利用者にいないとは言えません。
また、全ての利用者に対して受動喫煙の機会を与えています。
公的施設なのですから、法律を遵守することとともに
弱者の視点からの施設利用を考えてもらいたいのです。
また、青少年総合センターの予算は税金です。
税金を使って、しかも予算化が難しいという現状で、屋内喫煙所の排気の強化や
空気清浄機能の向上を図るよりは、撤去した方が維持費がかかりません。
もしくは、浮いた維持費分で警備員を雇い、ゲリラ的な喫煙に対応する方が
より現実的だとも思います。
アドバイスをしているJTとしては、なんとしてもタバコを吸ってもらいたいのですから
喫煙所をなくすわけにはいかないのだと思います。
JTが積極的に屋内喫煙所を撤去するような提案をするとは思えません。
しかし、そこに喫煙所があるから、タバコを吸うのも事実です。
そこは、青少年総合センターの強い主導で、屋内喫煙所の撤去をめざしてほしいと希望します。
屋内での禁煙は、利用するうえでの「留意事項」ではなく「必須事項」として
利用者に周知・徹底させる努力も必要だと思います。
担当者の方とお話しして、青少年総合センターが3年前よりはタバコ問題に対して
少しずつではあっても改善されていること、今後もより一層の改善の意思があることはわかりました。
タバコの煙に怯えることなく、施設が利用できるようになってほしいと願ってやみません。
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ベランダ喫煙も、歩きタバコも、なかなかなくなりませんね。建て替えが進む地区に住んでおり(職業で差別してはいけないのですが)建設現場で集団で堂々とタバコ吸っている作業員や、作業員が主な顧客の弁当屋の店先の灰皿にも迷惑しています。子どもの多い地域の通学路沿いなんですけどね。作業員はいずれ工事が終わればいなくなる、弁当屋は商売のため置いている、誰も強く言えないのが現状です。悲しいです。
ベランダで近隣の住民の方が喫煙されて困っている方は、とても多いと思います。私の場合、マンション管理組合と管理会社の理解ある協力で、窓を開けて暮らせるようになりました。そうなるまでに4年かかりましたが。
当ブログの記事にもありますが、「無煙社会をめざす人びとの定例会」という集まりがあり、そこでも、受動喫煙問題に関する相談を受け付けています。http://www.nosmoke-shutoken.org/
建設現場に関しては、建設関係の仕事をしている夫によれば、今やたいていの建設現場は禁煙になっているはずで、少なくとも、工事を発注している会社そのものは、現場を禁煙としている所がほとんどではないかとのこと。
それを現場では守っていないのだとしたら、工事を発注している大元の会社や、工事を請け負っている会社の本社などに、実態を話して対処してもらうのか良いのではないかとのことです。
弁当屋の場合も、店頭の灰皿が無くなったからといって、商売が成り立たなくなるとは思えません。工事現場の作業員の方は、灰皿がなくなってもその弁当屋に弁当を買いに行くと思いますよ。
弁当屋には、「弁当を買いに行きたいのだけれど、店頭に灰皿があることで、タバコの煙を吸ってしまう。灰皿がなくなれば、安心して弁当を買えるのに。」と、言ってみましょう。
しばらく様子をみて、それでも変わらなかったら、チェーン店の弁当屋の場合、その本社に言ってみてはいかがでしょうか。