たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★御征忌・法脈会でのおはなしメモ

2016年11月14日 | 行事報告
毎年10月27日から29日に、
大本山永平寺東京別院長谷寺にて、御征忌・法脈会が営まれています。

この3日間で2つの行事が営まれていて、
御征忌は、永平寺を開かれ曹洞宗の礎を築かれた道元禅師のご命日の法要、
法脈会は、お釈迦さま~道元禅師~永平寺の現在の貫首禅師と繋がっている仏法の戒脈を頂戴し、
仏教徒としての名前「お戒名」を授かる行事です。この行事に参加する人を「戒弟」と呼びます。



いつから随喜させていただいているか控えがありませんが、
はじめは直壇寮(じきだんりょう)という戒弟さんのお世話役をさせていただいていましたが、
平成24年に、朝のお説教、晩の椅子坐禅などを受け持つお役に異動になりました。




前晩は法堂に寝て、翌朝のお説教に備えます…





今年のお話メモ 《「こども食堂」について。》

従来から言われていた7つの「こしょく」に加えて、
私がこども食堂に関わって知ることになったこと。
それは、一層見えづらくなっている子供の貧困、食事事情。



そして気付いた道元禅師『正法眼蔵』「菩提薩埵四摂法」の一節

  窮亀をみ、病雀をみしとき、かれが報謝をもとめず、ただひとへに利行にもよほさるるなり。

  閉じ込められた亀を助け、弱った雀を助けた故事をごらんなさい。
  亀や雀を見て助けた時、何も恩返しをもらおうなんて思わず、
  ただ純粋に助けたいという気持ちに背中をおされたのです。

これ「助けて下さい」って言われたから助けたわけではないんですよね。
何も言われなくても、困った姿を目にした時の「助けたい」という気持ちで動いている。

助けてという言葉がなかったから、わからなかった…

いじめではなく、じゃれ合っている物だと思っていた…

というような言い訳がましい発言を時々耳にすることがあります。
見て見ぬ振りや、触らぬ神に祟り無しとか、我関せずみたいな風潮が
社会全体に良くない雰囲気を作っているのかもしれません。

「助けたい」という気持ちは理屈ではなくて、
その姿を見た時、もう、心が動き、身体が動いてるということですね。
想像力とお節介。今の時代を救うキーワードかもしれません。
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