イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

33.カナの婚礼

2006年09月04日 | Weblog
 ナザレを後に、もと来た道を戻って「カナの婚礼の教会」に向かいます。予定にはありませんが、時間があれば行きましょうと、最初から倉田さんがおっしゃっていました。どうやらうまくいきそうですが、日はだいぶ傾いています。左手に再び「突き落としの崖」が見えました。
 やがて、ほとんど日が落ちる寸前に着きました。バスを降りて、狭い石だたみの緩やかな坂道を2~3分上った左手に、懐かしいその教会があります。進むほどに、まるで追い立てられるように、身体の芯まで響くセミしぐれ。ミイ~ンミイ~ンミン。

「ここはですね、イエス・キリストが婚礼に招かれ、水をぶどう酒に変えるという、伝道生涯で最初の奇跡を行った場所として知られています。(ヨハネ2:1~11参照) イエスの奇跡の多くは、人々を苦難から救うことでした」
 その言葉に、私は早くも癒しを得たように熱くなります。
「教会の床下からは3~4世紀頃の、アラム語による碑文が発見されましたが、この碑文からですね、当時ここには、確かにシナゴーク(ユダヤ教会)があったものと想像されます。またイエスはですね、アラム語を話していたのではないかと言われていますね」
「ほう~」
 碑文が発見されたという床下、それを見学できるように、切り取った床に厚いガラス板をはめています。また地下には、イエスがぶどう酒の奇跡を行ったという大きな石ガメが置いてあり、手が届かないように柵で囲んでありました。と言っても実際、イエスの時代のものではないそうですが・・・。説明は続きます。

「ぶどう酒に変った水は、土製の伝統的なカメではなく、石の水ガメに入れられたのだそうです。ルーブル美術館にはですね、『カナのカメ』といわれる容器が所蔵されていると聞いております」
 みなニコニコして聖書の世界に浸っています。奥の方には、埃をかぶった大きな素焼きのカメが、ごろごろと無造作に置かれていました。

※関連写真:2007/1/6

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