ラウンジで運命の対面をする。
(青山さん)初めまして伸和の青山と言います。宜しくお願いします。
(と言い名刺交換。私は父の経営する近藤建設の名刺を渡し)
(近藤)近藤です。宜しくお願いします。
自己紹介から始まり、早々に話を聞くことになる。
(青山さん)今の足場はクランプで固定して、施工するにも撤去するにも時間が掛かる。クランプなしで施工できないかって考えていたんですよ。
(近藤) 確かにそうですね。私の会社も土木と建築、造園、上下水道といった公共事業主体の建設会社ですから、足場もよく使いますから、分かりますよ。
それで、クランプなしでどのように足場材を固定するのですか?
(青山さん)それが色々と考えているのだけど良い考えがないんですよ。
何か書くものないかな?
(くりちゃんに言う)
くりちゃんが奥さんに紙とボールペン、鉛筆を出して頂く
(紙に図を描きながら説明を始めた青山さん)
(青山さん)単管に突起物を付け、そこの部分に引っ掛けるようにして出来ると思いやってみたんだが、上手く行かないで、何か良い方法が無いかと考えているんだが、いい方法が見つからないので、そこで賢い人で信頼できる人を紹介してほしいといって、ここへ来たんですよ!
(近藤) そうですか。確かにクランプ無しで出来れば素晴らしいことになりますね。今の説明の突起物に引っ掛ける形では、グラグラしてしまい横方向に弱く足場として使用出来ないし、強度的に駄目でしょうね。全く違う考え方で、工夫しないと出来ないと思いますよ
上手く出来上がれば、特許は取得出来るし、成功したら凄いことになりますよ。
(青山さん)そうでしょう!何かいい方法ないですかね!
(近藤) 特許を取得するには、今のままでは取得できません。
ちゃんとした方法を考えて、図面を制作し、強度的にも適しているか?色々とやらなくてはいけない事が沢山ありますよ。
(特許を取得するとか?ではなく、特許を取得するために良い方法がないか?と言う話である)
もし、出来上がれば、必ず特許は取得できるだろうが、構造的にも構造力学的にも強度と安全を配慮し仕上げないといけないし、実際に造り上げて、具合を視てみないと分からないですね。しかし、面白い着目点だと思いますよ
(青山さん)では、早速考えて下さい。ここに、いい方法を描いてくれないかな。
(先程のテーブルの上で説明するために描いていた紙に鉛筆を差し出してきた)
(取敢えず、鉛筆を握り、考え始めた・・・)
数分後
(近藤) この場で簡単にいい方法が浮かばないし、構造的にも大丈夫なのか、テストが必要ですし、出来るかどうかも分からないですよ
(青山さん)そうですか。
(近藤) 考えて直ぐに出来るものでもないので、半年ほど時間下さい。
(青山さん)もっと早くできないですか?
(近藤) では、2~3カ月時間下さい
(青山さん)いや~もっと早くして欲しいのですが、何とかならないかな
(近藤) ちょっと待ってください。これからどうしたら出来るのかを考えて、制作し、安全性なども視野に入れて進めないといけないので、時間かかりますよ
(青山さん)では、取敢えず一か月後に、会いましょう。
どこまで進んだかを見て、それから又考えましょう。
(近藤) そうですね。取敢えず考えてみます。
(青山さん)一か月後に出来ていることを信じてますよ。何とかお願いします。
(近藤) とても1カ月では出来ると思えないですが頑張ってみます。
(青山さんが手を差し伸べ私の手を握り)
(青山さん)では、一か月後に又ここで同じ時間の5時でお願いします。
何とかお願いします
(情熱がひしひしと伝わってくる感覚を覚える)
(凄い情熱だなと感じ、何とか造り上げないといけないという気持ちになる。)
(近藤) 申し訳ないですが、一か月後に遭う際に、何も浮かばないかもしれ ないですが、良いですか?
(青山さん)良いです。ですが完成してることを信じています
(近藤) 分かりました頑張ってみます。私も一生懸命考えますので、青山さんも考えて下さいね
青山さんは、とても熱い人でした。その場を離れ帰宅する。
一カ月後に向けて、考え始める・・
しかし、こんなやり取りからスタートして現在の足場が出来上がった事は、ここにいた4人しか知らないでしょうね~!
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