今日もて良い天気になりました。
日中は14℃まで上がり、暖かくかんじましたね。
昨日の加東市でのー4℃の世界とは、別世界。
もっと厳しいところもあるので、そう思うと暖かく感じることに感謝しないとね。
さて、先日の樹木診断の話です。
この左の富士をクリックして見て下さいね!
施肥について・・
一般的に、寒肥という言葉を耳にしますね。
その名の通り、寒期に肥料を与えることです。
寒気は、植物が休んでいる状態で、肥料を与えても摂取できないのでは?
そう思う方は、少なくないでしょう。
そうですね。確かにその通りです。
摂取出来ないのにしても意味が有りません。
液肥等は、直ぐに吸収できるものですので、休んでいる時に与えても地下に流れ込んでしまいます。
しかし、CECが高い土壌では、栄養素を土中で吸収していますので、地下に流れ落ちる量も少なくなっていきます。
ですから、CECが高い土壌は、とても効果がありますね。
土が良い状態のところは良いですが、そうでないところは・・・効果が少ない。
一般に、寒肥は、液肥ではなく固形物を与えています。
固形の肥料は、1~2ヶ月を掛けて分解され吸収される状態になります。
ということは、植物は個々の成長過程が異なっているので、芽が出始める時期も異なるのでその時期に合わせて行う必要があります。
開花してから、芽を出すような梅、桃、櫻などは、開花時期から肥料が分解を始めるようなタイミングで施肥すると効果的です。
2月から3月に開花を始める梅は、地域によって異なるので、その環境に合わせて1月位前から行うことがベストですね。
桜や桃等は、梅より1月遅く与えるようにします。
与える量や与える場所も重要です。
長くその場所で成長している樹木は、枝が伸びている先端の下に根の先がありますので、その場所に施肥します。
地上部から浅いところを根が張っていくものは、表面に施肥し、地上部から深く根を伸ばすものは、穴を開けてその穴に施肥するようにすると
効果的です。
移植したばかりのものは、枝下に根が無いので、元鉢から根が伸びている付近に施肥することが重要ですね。
肥料は、有機質のものが良いです。
油粕等です。腐植、ピートモスと一緒に混ぜて行うと良いですね。
穴を開けて、油粕をいれると油粕が土中で嫌気発酵し、硫化物となり、硫化水素を発散します。
すると根を枯らしたり、樹木が弱りますので、土中に入れるときは、油粕は良くないことになります。
しかし、ミネラルを散布すると硫化物にならないので、油粕でも大丈夫です。
ミネラルは、一般に売られているミネラル水では、全く意味が無いので、ミネラルとは「ナサラミネラル81」のことです。
さてさて、樹木診断中に、寒肥を完了したところを見ると・・
しっかりと寒肥がしてありました。
幹周りからするとチョット多めの寒肥かな?と感じますが
この状態では、良くないですね。
枝下には、施肥をしていますが、元鉢から離れすぎています。
根の先端から離れているので、根がないところに肥料を与えていることになります。
詰まり、効果がないと言う事になります。
この槇は、新芽の出が少ないので、元鉢から根が伸びているのが少ないことになります。
実際に施肥しているところから、根の先端まで、試掘してみました。
掘って寒肥の場所から根の先端まで元鉢に向かって掘って行くと25cm程先に根の先端がありました。
先端より、少し中にあるとベストです。
根の先端から10cm程内側が、側根が密集しています。
この部分に施肥すると効果的です。
根がないところに施肥しても、効果は有りません。
この槇は、全体に新芽が出ています。
このことから、元鉢より、かなり根が伸びていることになります。
枝したより、右側部分は、外に施肥しています。
枝下より外は、根が伸びていないので、効果的ではないですね。
枝下に、施肥しているところを試掘してみると
移植したものなので、枝下までは根が伸びていません。
しかし、元鉢からは、離れたところでも根が伸びています。
アップして見ると・・
先ほどの槇より随分側根が張っています。
施肥してある10cm~15cm程内側にしているとベストですね。
このことから、施肥する場所もどんな環境で育っているのか?
その場所でどの位あるのか?
芽の出方や樹木の健康状態で異なるということです。
分かりにくい時は、このように試掘すると施肥する場所が分かりますね。
長年、樹木を視ていると、試掘しなくても分かるようになってきます。
周りの環境と条件、樹勢で分かるようになりますね。
ここを押してから出て頂けると嬉しいです。