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日本一の気品・風格「甲州だるま」

2016-01-14 11:09:49 | イベント情報

みなさんのお家にはだるまがありますか??山梨のだるまは甲州だるまと呼ばれ、毎年二月初旬に行われる「大神宮祭」「厄除地蔵尊祭」などの縁日で売られる招福物・厄除けの縁起物です。約400年の歴史が刻まれた甲州だるまは、武田信玄公をモチーフにしたともいわれ、気品・風格は日本一と称されています。今回は、一昨々年亡くなった甲州だるま職人の乙黒さんのあと引き継いだ大沼さんのもとを訪ねました。

 

甲州だるまができるまで

まず原型をつくります

木型に短冊状の張子紙を湿らして貼り、型を取る


彫りが深い、鼻が高い、目が横長の楕(だ)円形であるといった甲州だるまの特徴は、この木型が要ですね。

張子紙を短冊にして張り合わせることも、甲州だるま特有だそうです。

乾かす

ふのりで張子紙の継ぎ目を抑える

乾かす

背割り(切り開いて木型を出す)

膠(にかわ)で張り合わせる

乾かす

粘土で形成した丸い土台に固定して原型が完成

 


ここから色をつけていきます

 

白い粉と膠を調合したものを塗り、強度を高める

乾かす

固まったら全て朱色を塗る

隈取を重ねて絵付け

黒墨で顔を書く

眉毛・顔髭が鶴亀の格好を表し、だるまの大きさに関わらず同じお顔であるということも甲州だるまの特徴なのだそう。

最後に金を入れて、やっと、完成です。

 


なんとも骨の折れる工程です

大沼さんはどの工程も大変丁寧に、慎重に作業を続けていらっしゃいました。


「木型や筆などの道具や、紙や糊などの材料も、

作り続ける職人さんいなければ耐えてしまういわば伝統工芸品。

そのどれか一つが欠けても甲州だるまは作れません。」

大沼さんは、先代から引き継いだ木型を修繕や、市川三郷町からの張子紙仕入れ、などだるま作りを通して、伝統を守るとはということを感じているとおっしゃっていました。

いまは、石井さん、中田さん、織田さんが大沼さんと一緒に甲州だるま作りをされています。だるまを愛するみなさんの手で山梨の伝統が継がれていくようです。

 

一つ一つに願いを込めて、守り続ける「甲州だるま」

ぜひ手にとってみてください。

 

今年の大神宮祭は、2月3日(水)夕方から、塩澤寺厄除地蔵尊祭は2月13日(土)正午から14日(日)正午までの開催です。


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