東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

夜の都市公園

2010年10月01日 | バッタ
都心部の街路樹ではいつの間にかセミの鳴き声からアオマツムシとカネタタキの鳴き声に入れ変わり完全に秋モード。
そろそろ、鳴く虫撮影に行かなくてはと夜の公園へと足を運んだ。

ターゲットは以前に書いた、いるはずのない鳴く虫

数年前、夜のカマキリを撮影しようと訪れた時に公園内のツツジの植え込みの中から聞き覚えの無い虫の声がした。
ピッピリリ、ピッピリリ.....リーリーリーリー?何虫だろう?

鳴いている箇所をくまなく探したのだが何処にいるのか見つからず正体不明。帰宅してから虫の音WORLDのHPで鳴き声を調べた結果、マツムシとカンタンと判明! カマキリが生息できる程度の草はらがある公園だが、人工的に植えられたツツジの植え込みにマツムシやカンタンがいるハズがない。河川敷なら生息している可能性はあるだろう。しかし、ここは管理されている普通の公園、放虫に違いない。数年観察を続けているがコオロギなどの外敵があまりいないので個体数は年々増加している。

しかし、この鳴く虫、いざ撮影となると物凄く苦労させられる。鳴くのは夜なので個体を探すのとピントを合わせにはライトが必需品となるのだがカンタンは見つけやすい箇所で鳴いているものの敏感でライトを照らすと羽を閉じてしまい鳴き声止んでしまうのだ。見つけては鳴き声止まれ見つけては鳴き止まれの繰り返し...ようやく鳴いているところを撮影成功。
カンタン



運良く交尾中の個体も撮影できた。

カンタンはオスが翅の付け根にある誘惑腺から誘引物質を出すようで、鳴き声に誘われてきたメスはオスの背中に乗り、誘惑腺からでる物質を舐め、その間にオスは交尾器を伸ばし精球をメスのお尻につけるという変わった交尾をするそうです。
メスの尻横に精球が写っているのがおわかりいただけるだろうか?


一方、マツムシはライトで照らしても鳴き止まないが、混み入った箇所で鳴いているようで、目の前から鳴き声が聞こえているのに何処にいるのか全く姿が見えず殆ど見つける事ができない中、一緒に探してくれていた友達が見つけ、無事撮影成功。

マツムシ

枯れ葉と同化していて見つけにくい。


今回かなり撮影に苦労したが、この勢いでアオマツムシやカネタタキの鳴いているところも挑んでみようと思う。



D300+AF-S VR Micro Nikkor ED 105mmF2.8G(IF)+ELECTRONIC FLASH MACRO EM-140 DG



撮影地:23区内
協力者:Yoshi


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