食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『マダニ騒動』

2013年08月11日 17時31分03秒 | 日記

ここ数年マダニに噛まれてSFTSウイルスにより重篤な症状となり死亡に至った例が

報告されている。まさか、この辺りにウジャウジャいるローカルネーム『フジ』ではなか

ろうな、と思いつつ気にかけていた。数例の死亡報道があり、意を決して調べてみる

とやはりフジがマダニのことに間違いなかった。フジに気を付けろと言われても、先述

のようにてんこ盛りでいる奴の事など気をつけようもないではないか、それほど居ると

思う。狩猟を止めたから野生児のように道なき道や獣道をうろつくことはなくなったが、

雑木林や笹薮の中は入るからマダニとの出会いは多々あると思う。

私の知るマダニの生命力はとてつもなく強い。生まれてから餌になる動物にくっつくま

で餌は露を飲むだけで笹の裏についてジッと待っているのだ。運よく動物に辿り着け

たら、体長の数十杯にもなるほど血を吸い小豆大になってこれ以上、血を吸えなくな

るとぽとりと落ち、吸った血で日々を暮していく。狩猟で獲った狸には首筋、脇(手足)

の下には数えることなど出来ないほどのマダニが生息している。狸が死に体温が低下

するとマダニが毛の下から毛先に移動する。

その数、思い出しただけでもぞっとする。物好きな私、狸の皮をなめしにして何かに使

おうと、板に皮を張り天日に干してみたがマダニのオンパレードに閉口、川に皮を沈め

ておけば死んでダニが居なくなると思ってトライしたが、それでも全滅させることはでき

ず諦めた。それほどの生命力を持っているのだ。

猪は狸のように毛が密集していないし皮が堅いからマダニは付き難いがゼロではない。

藪の中や雑木の中に犬を入れるから、当然の事マダニが付き、耳付近で小豆大になっ

ていることがままある。だから、山に入れた後は猿の蚤取り、宜しく犬のフジ取りをしてや

る。食いついている小さなダニの首筋を引っ張っても犬の皮と共に引っ張られ離れない。

口は釣り針の返しのようになっており外れにくい構造になっており、ダニの首からちぎれ

ることが多い。私は破れにくい生地のズボンや長袖のシャツで防備しているから噛まれ

たことはないが、服の上でゴソゴソしているのを見つけることはあった。そうしたことを経験

してから数十年後、こんな騒ぎになると思いもしなかった。

だから都会で狸の親子や夫婦が庭先に出てくると餌をやっている映像を見ることがある。

この騒ぎが始まる前から、狸などに関わるとフジが家の周りに生息することになるのにと、

要らぬ心配をしてあげていた。こうした生態を知らないで、単に可愛いだけで接している

、とんでもない代償を払わなければならない事態もありうる。


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