食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『夢追人、クロの死』

2013年07月31日 19時23分09秒 | 趣味

要害山は山吹城のあった所で標は400mあまりの急な山だ。

その日の冷え込みは厳しく、昼間に溶けた雪が夜中に凍り歩くとバリバリと大きな

音がした。Tさんと山頂目指して階段を上がっていく。それは急な道で、築城の際、

石垣用の石や材料をどのようにして運んだのだろうか、鉄砲と僅かな荷物しか持た

ぬ我々でさえ、ハーハーと息を切らしているのに。

山頂に着くと奥に石垣の跡があった。そこに一歩足を踏みいれて見たものは、ブル

ドーザーが泥をひっくり返したような跡で仕業は猪だった。餌をあさる為に堀り返し

ていたのだ。この食み跡を見つけたことでクロの運命を変えた。

ここから降露坂(ごうろざか)に出ていく尾根筋を見切り、犬を入れる段取りが整い全

員配置についた。犬を放してから20分ほどして谷の方から犬の鳴き声がする。どうも

1ヶ所から聞こえてくる。無線で連絡をする、『どうも同じ所から動かないようだ、行っ

て見た方がいいと思うが』そこにはワナに掛かった猪がおり、犬はそれをめがけてワ

ンワンとやっていた。他人のワナにかかったものを盗る訳にはいかない。犬を連れて

再び私たちの猟を開始した。

私は遠くで待ちをしていたので連絡や銃声など何も聞こえなかった。もう大分、経っ

たし様子を聞くため尾根まで行き連絡を取る。『犬がやられた、直ぐこちらに来て』と

気立った声がした。要害山の参道を降りる途中でチャコに出会った。捕まえて良く

と、チャコも首筋に猪に刺された牙の跡がある。

『チャコもやられているそっちの様子は』

『チャコもか全部だ。特にクロがひどい』

集合場所に行くと、クロはいたる所を裂かれたり、突かれており全身血だらけ、ランは

喉の所がひどく、タケは頭の皮がめくれ頭蓋骨が出ており、この中で軽傷なのはチ

ャコだけだ。タケは妊娠しておりあと1ヶ月もすれば出産の予定だった。

少し離れ場所に黒い猪が転んでいたが誰も見向きもしないで犬の心配をしていた。

犬は尾根でこの猪を起こし下に向けて追った。上から下までモウソウ竹がビッシリと茂

り身動きが取れないような、荒れた山の中を猪と犬は絡み合いながら落ちた。

途中、猪に取っては要塞になる場所があり、そこで明暗を分ける結果になった。銀の試

掘坑だろうか、岩が繰りぬかれ後は堅固で敵は来れない、中には水が溜っており猪が

身体を冷すのに十分、前は身動きが取れない竹薮、追われた猪にとってこれ以上ない

条件の場所で戦いが繰り広げられた。

雄の牙は触ってみると手が切れるように鋭利ではないし先も傷がつくようにとがっていな

い。しかし、あの柔らかい犬の皮はかみそりで切ったように切れ、弾力性のある腹や咽喉

はスッポリと穴があく。犬が腹を裂かれて腸がはみ出したりすることはよくある。

リーダーが遅れてそこに着いた時は、竹の 1メータ位の所に吹き出した血がいたるところ

にあり正に地獄絵だったと言う。掻き分けて進むと猪と犬が向かいあい、つっかけていた。

猪は身体半分を穴の水につかり万全の体制でいた。

狙いをつけて仕留めたのはそのすぐ後のことだった。

リーダーが松江の病院に連れていきそれぞれの治療をしてもらった。ク口は自分で歩き比

較的元気だったが数十ケ所の傷を治療するため、全身麻酔を打った。医者もそれを心配

したが、意識を取り戻すことなく遂にそのまま他界してしまった。リーダーは、犬は働きのい

いものが猟犬として価値がありそれ以外は屑だと、よく言っていた。そういう意味からいえ

クロはいい犬ではなく、つまらないとも言っていたが家に帰る時、涙が止まらなかったと

後で聞いた。クロは翌日、要害山の麓に墓を作りそこに眠らせた。

他の犬は大怪我をしながらも、翌日になってから病院に連れていき治療したが、命に別状

はなくその後、妊婦のタケは無事に出産した。


『雑想考、災害復旧』

2013年07月30日 21時25分09秒 | 日記

以前だと梅雨末期に集中豪雨による河川反乱、土砂崩れなどの被害が恒例のこ

とだった。いつ頃か『ゲリラ豪雨』なる新語が出てきた。発生メカニズムについての

説明はある程度可能なようだが、予防できる情報提供はまだ道半ばにある。

島根・山口豪雨は昭和58年7月の島根県西部豪雨を凌ぐ雨量で川の氾濫、土石

流により公共物、建屋などに甚大な被害を引き起こし、3人の死者行方不明を出し

た。前線が弱まった昨日、恒例行事のように政府関係者が視察、自治体関係者が

早期復興と激甚災害指定へのお願いの場となった。

地域の再生をどのように目指すか、最初の入口である復興は元の場所にするのか、

より安全な別の場所にするのか、これだけでも決めるのは容易ではない。いずれに

しても自分たちの地域内、若しくはごく近隣であるのに、それすら困難を極める。

だが、先が全く見えない状況ではなく、妥協という便利な道具の使い様もある。

先日のNHK番組、福島の双葉町から避難した人が双葉町への帰還は困難として、

新天地に家を建てるかどうか悩み、結論を出すまでをドキュメンタリーとして放送し

ていた。帰還困難だろうが帰還準備だろうが2.5年も過ぎると当初は『故郷に帰る』

ことを希望として避難生活をしてきたが、待つことにより希望の灯は細くなる一方で

双葉町はアンケートによると帰還希望者は当初の60%から40%を切るまで低下した。

この番組で紹介された人たちの実家は、代々の農家だから大きく立派な家ばかり

から、鉄製扉のアパート暮らしではストレスの溜まり方も尋常ではなかろう。

悩み悩んだ結果、新天地に家を建てようと決心したが、次は需要と供給バランスの

壁が大きく立ちはだかった。避難先は帰還を諦めた人たちの需要が高まり、土地

代金は震災前の倍に跳ね上がってしまったのだ。TVでは土地代が1300万円から

2600万円といっていたから、これだけでも普通の人には困難なことだ。

実家には有り余る広さの土地を持ちながら、追われて・来たくもなかっただろう新天

地で、こんなお金を使って土地を買わざるを得ないのだから、情けなくなってくるだ

ろう。自宅は残されているのに災害復旧という馬鹿げたことも、今回の災害も一言で

括ってしまうと同じ『災害復旧』になってしまう。


『夢追人、命中確率2/3』

2013年07月30日 18時35分55秒 | 趣味

私たち、先陣は近くの温泉旅館に宿をとり、今日の猟の疲れを癒し翌日のため

英気を養う。と言えど、この旅館は温泉と名はついているが風情や風流さを求

めるような宿ではなかった。しかし鉄砲を持ち、山を駆けずり回る男たちが一

夜を過ごすには十分過ぎる宿であることには違いない。

観光旅行に出かけ、頂く豪華な夕食には程遠い食事をつまみがてらに熱燗をつ

けて貰い、一日を振り返りながら猟の話に弾んだ。

宿で朝飯を食べていると、早朝出勤の第2陣が宿に到着し、私たちに早く飯を

終えろとプレッシャーをかける。

山を見切るのにベテラン2人の加入は大きな戦力アップで、昨日よりずっと質

の高いグループになった。この辺りの山は大きく効率的に見切らないと猟にな

らないのではと思わせる。

この日は尾根筋にある足跡が分かりやすく残されており、谷を見切ってやれば

大きな範囲ながら見切りを終える場所での猟だ。谷に向かった人は途中で山鳥

の群鳥を見た。近年、山鳥の数は減り群れになって過ごすことはごく稀になっ

ているから、珍しい光景だ。こうした時、猪の見切りの最中なのに、弾を込め

変えて鳥を撃つ人もいる。その結果として、猪が起きて逃げてしまったなんて

こともある。

この山の標高は高いから見切りが終わってからも、待ち場への移動は大変なこ

とが予想された。足跡は沢山あり過ぎて正確にいくつの群れなのか分からない

が、親から独立した子供たちが一緒になって群れとなったもののようだ。

指定された待ち場に向かい、尾根近くの見通しのいい場所で待つことにした。

普通は見通しの悪そうな場所を選ぶが、多くの雪が積もり低木を埋め尽くして

いたから、見通しのいい場所ばかりになっていたのだ。

しかし、私はこの場所で待っていただけで何の変化もなく、『逃げたから集合』

の連絡を受けたに過ぎなかった。別の人の話では、尾根筋に猪の群れが現れた

ものの距離が遠く、近づこうにも雪で動きがとれず、諦めたとのことだった。

昼食後、再度見切り直し2回戦に突入した。子供ばかりの群れだから、幾戦の

兵猟師の知恵には勝てず、あっけなく逃げた場所を探され、待ちの袋小路に追

い詰められてしまった。

犬を放し暫くすると何の前触れもなく、14~5メーター先から犬より少し大きめ

の猪が数匹出てきた。この日の獲物は最初から小物と分かっていたので、弾は

いつもの1発弾ではなく鹿猟などで使う散弾が数発入ったものを用意していた。

先頭にいたものに向けて発射する。コロコロと坂を転げるように落ちた。次を

狙い発射、これも当たったようだが確認はできない。群れは散ったが3発目を

撃つ余裕はあり、一番後ろの奴にめがけて発射。

世の中、そんなに上手くいくはずはないのだ。これは外れてしまい、次の弾を

込めて発射する時間はなく、猪の姿も消えてしまった。

猪が倒れている場所に行って見ると2発目の弾は、どうしたことか鼻の先端部

分に命中しており人相が変わったようになっていた。

昨日は2頭の親、本日は計4匹の大猟の2日間で、私の猟歴では最高の1日に

なった。


『原発事故時の逃げ場が決められた』

2013年07月29日 18時06分17秒 | 日記

新聞かTVで報道をされたものの正式版または速報のつもりか知らないが、自治会

の回覧で原発シビア事故の際の逃げるルートと場所が簡単に示されていた。全体像

の関連する一部を抜き取ったもののようだったが、馬鹿らしくてチラ見しただけ。

私は新聞、TVで、この件に関することは接していない。

ナチスの強制収容より少しいいのは行先が書いてあったこと、確か庄原市の何とか

工業団地ではなかったか・・・・・まさかここで強制的に作業をさせられるのでは

なかろうな。こんな時期にこの種の情報を周知させることの意味は何だろうか。

原発の動向はどのようになるのか決まっていないのに、と思うのは原発を過信しす

ぎている人。原発には原子炉に格納されている核燃料、行先の決まっていない使用

済みの核燃料が腐るほど保管されているから、冷却不能の事態を迎えたら福島と同

じような道をたどることになる。

関係部署の思惑は、再稼働は事実上決定しており懸案であった逃げ場を住民に知ら

せておかないと何かあったら混乱し大変なことになる・・・だろうか。

いずれにしても、『避難場所』を決めておくということは、原発で重大事故になる

ことを想定したものだから、前提として原発は絶対に安全ではないとイコールでは

ないか。原発は決して危ないものではないし、安全確保には万全の対策が取られて

おり、こうした措置は万が一の、万が一の、万が一のためとおっしゃりたいようだ。

何度でも言う。福島原発の故障原因が分からないのに『新安全基準』を作り、それ

に沿って安全可否を審査するという。こんないい加減なもので可否を決められ、も

し重大事故にでもなったら、泣くのはまた多くの庶民だ。


『夢追人、石見銀山への遠征Ⅲ』

2013年07月29日 17時41分38秒 | 趣味

『ところで、雄もいたのに逃げてしまった、それを追跡してみよう。その前に腹だけ

開けとこうか』

猪は捕れたらできるだけ早く腹を開けて内臓を取りだし、冷たい川につけておくと

肉質が落ちないし臭みは減りおいしさを増す。猪は2人で持ち上げることはできな

い重さで、片足ずつ引っ張り雪の上を滑らせるようにして山から出し川まで運んだ。

小さい川だから水量はなく猪の身体が水につかる場所を探し、腹を開けていると

郵便配達の人が私たちを覗き込み『ほー、獲れたね』と声かけ暫く見てから立ち去

った。逃げた雄は銀山川を渡り要害山に入っていた。起きた場所から地図を見な

がらリーダーが方向を予測した。猪猟の経験者はリーダーと私だけしか居ないから

大見切り、しかも地図を見ながらのものだ。山の高さ、形状などからして奥の方で

はなく里に向かった可能性が高いのではないかという。

制限時間は迫っており普段するような緻密な見切りをしている余裕はゼロだったか

ら、非常に大雑把な見切りというか、予測というか、これしか方法が残されていなか

った。

銀山の町並みは江戸時代の面影を残したまま、ひっそりとしていた。代官所跡にあ

る資料館を通り国道9号線の方に向かう。そのトンネルの上をチェックすると紛れも

なくここを通過した跡があった。その先を見るために車を走らせる。そこで私たちは

無数にいる野生の猿に出会った。道路を歩くやつ、畑の野菜を頂戴しているやつ、

子供が母親の腹にぶら下がり、こちらのことなど一向に気に留めていない。

暫く行く籠を背負ったおばさんに出会い『猿が一杯いましたよ』と言うと『ああ、出ま

したか』と当然のような顔をしている。『何だ、いつものことか』。

後で話を聞いたところ、きちんと鍵をしておかないと自分で戸を開けたり、冷蔵庫を

開けて中のものを食べるようになったりしているそうだ。

ここでもリーダーが独りで簡単な見切りをしてしまった。私は先程のトンネルの上で待

つことになり戻って奥へはここしかない道で銃に弾を込めた。あっけない幕切れでほ

んの15分ほどしたら『終わったよ』と連絡がある。音は聞こえないし、ただここに座って

いただけのことだった。

リーダーが山に入ると猪は未だ逃げる途中だったらしく、どうしたことか追う猟師と逃げ

る猪が鉢合わせしたのだ。こんな馬鹿げた話は聞いたことはないというような事が実際

に起こってしまった。自分の居る方に歩いて来たので鉄砲を擊ったところ不発でカチッ

と撃鉄が弾を叩く音がした。猪はそれにも驚かずじっとしていたので再度、レバーを引

き直し撃ったと言う。この猪も先程、同様に丸々と太っており甲乙つけがたい獲物だっ

た。格してこの日の猟は3人で2頭と近年、稀に見る大猟となった。

リーダーの見立てだと、この辺りは八雲より暖かい方だし餌が豊富なようで、猪の栄養

状態はよく、いい肉質をしているそうだ。


『西瓜の出来栄え、丙』

2013年07月29日 17時38分03秒 | 日記

今年は西瓜の苗を2か所に10本くらい植えつけた。どちらも、ビニールのトンネルを

張り保温させながら育苗したが、日中はうだるような日差しだからトンネルの中は高

温になり、トンネルを外し夕方は再びトンネルをかけたりした。こうした事は珍しいこ

とではない。

一般的に寒暖差の大きい野菜や果物は美味しいと宣伝されているが、私のような

素人に温度管理は無理だから、暑くて苗が弱っているとビニールを外し、またかけ

るくらいのことしかできない。私なりに可愛がって育てている苗の成長は悪く、6月の

頭になっても蔓は1m位にしかならず、そんな貧弱なのに花が咲き結実してしまった。

本当はこんなものは取払ってしまうものだが折角だからと、そのままにしてしまったの

が状況を更に悪くしてしまったようだ。その結果、2つの苗は1本に1個の実しかつか

ず、しかも蔓は伸びず苗は常に枯れそうな状態が続いた。

西瓜自体の大きさは2/3くらいにしか成長しなかったが、食べてみたら2つとも近年

にない甘さと瑞々しさがあり上出来だった。その後、数個の実がつき育ちつつある

が、いつものような大きさにはなりそうもなく、ここの畑の西瓜は不作と言わざるを得

ない。西瓜はもう1か所別の畑にも植えているが、実の付きは悪い分、育ちはよく大

きさもまずまずだし味も悪くない。毎年、2か所に分散して西瓜を作っているが、今

年のように両方とも出来が悪かった年はなく、例年のように近所に配り歩くことはな

いかもしれない。ただ結実した日が集中しているので、収穫も一時に集中すること

になれば配りあるくことになるかもしれない。

毎年、悩まされている蔓枯れは何とか持ち堪えているが、こいつは急に襲われるの

で、危機を乗り切ったとは言い切れず、藁にもすがる思いで様子を見ている。

 

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『夢追人、石見銀山への遠征Ⅱ』

2013年07月28日 17時57分26秒 | 趣味

犬が起こした、『起きたぞ』と連絡がいる。5分もしない内に左前方から更に左に向

けて、枯れ竹をバキンバキン、急斜面を転がる石の音がガラガラと賑やかに猪が降

りてきた。

『しまった、待ちを切られた。もっと下の方だ』

弾を込めたままの銃を持ち下に向かうと猪が小川をジャンプして過した跡がある、楽

に3メータは跳んでいる。すると、ワンと短かく犬の声がした。ゆっくりその方向にいき、

少し小高い所を背伸びして覗いてみてビックリ仰天、猪と犬が静かに対峙しており、

犬が前後から隙を伺っている。犬が円を描くように回ると猪は後の犬にも気を配りな

がら、犬と正面になるように回る。私の場所からの距離は10メータもなく、狙いをつけ

ながら銃を構えてみるが、猪、犬たちの動きは予想できず、撃つタイミングを図ってい

た。こうした場合、こちらから見て猪と犬が平行になっていれば銃を撃てるが、直線的

になってる時、なりそうな時は撃つことはできない。撃った瞬間に犬が動き、先ほど猪

のいた場所に動けば弾は犬に向かっていくことなるから、撃つタイミングを図るのはと

てもむつかしい。私は猪よりも低い所で隠れる大きな木はない所にいることに気づき、

少し上の木陰に移動して銃を構えて犬と猪のやり取りを見ていた。すごく長いようにも

短いようにも思え、その間は時計のない世界にいたようだった。すると、猪の前方にい

た犬がさっと身を翻し私の方に走った。猪はそれを追い掛けドドッと来る、ほんの僅か

な時間の間に猪は私の正面、1メータ以内にあった。

咄嗟に引き金を引く、ズドーン、更に一発は真下に向けて撃つような格好になった。

猪がゴロンと足元に倒れた。首から真下に向けて弾が貫通していた。2発目のものだっ

たろうか。思わず、ヘタへタとその場に座り込んでしまった。短時間のことなのに精も根

も尽き果てたようになり暫くそこで気を静め、連絡しなければと気付かせたのはキーキ

ーと鳴く瓜坊の声だった。犬が子供を(70センチ位で7〜8貫)押さえつけたのだ。トラン

シーバーでリーダーに『捕れたよ、下で犬が瓜坊を押さえている、なんとかしてよ』

『ナイフで刺せばいいよ』

『犬が、自分の獲物を取られると思って噛むと嫌だ』

『大丈夫だ』

『あんまり、気が進まない』

リーダーはすぐに到着し、慣れた手つきで心臓を一突きにして仕留めた。

『獲物はどこ?』

『ああ、すぐそこだ』と案内する。

『おお、中々いい猪だ、肉付きもいい』

それから現場検証に熱が入り私が初めて見た犬の"止め"について、興奮冷めやらずの

感想を話した。


『雑想論、マスコミ報道』

2013年07月28日 17時51分00秒 | 日記

山口、周南市で起きた凄惨な殺人放火事件、いつもの事であるが私たちはマスコ

ミ報道の薄っぺらさに慣らされて、真実を見る・裏側に何かないか感じ取る能力を

失いつつある。事件の場合、最初は動機や背景は分からないから、表層しか見え

ないこと、様子を聞き取る人も限られことなどから偏重した報道になることもある。そ

うだとしても、マスコミというプロの仕事であるならば、絶対に守らなければならない

公平を外れ正義に傷をつけることは許されない。

ある事件を最初から注視していると、報道内容が少しずつ変化していくことがある。

分かり易い例として神戸の『酒鬼薔薇聖斗』を名乗った少年による事件の際、黒い

ビニール袋を持っていた人を見かけたと、如何にも犯人というような報道を各社が

やった。この内容は事件とは全く関係ないことを、スクープのように扱うマスコミ関係

者のプロとしてのプライドもない姿を顕著に表している。

周南市の事件、マスコミは穏やかで近所の人たちは皆、身内のような付き合いをし

ている地域で犯人の男が、その和を乱し続けてきた厄介者として扱ってきた。

しかし、断片的に流れる情報を吟味してみると

  1. 男と近所の人が酒の席で口論になり近所の人が刃物で傷つける傷害事件が

    あった。インタビューを受けていた近所の人は『傷害事件というより、軽い冗談

    が過ぎたもの』というようなことを言っていた。マスコミのマスコミとしての見解は

    何もなかったのだろうか、軽い冗談で刃傷ざたはないと思うが。

  2. 男の家は近所の人と思われる人から放火されたことがある。

    男の家の貼紙は、この事件の後から貼られたらしい。

真実は分からないが、マスコミは真実をきちんと調べて報道しないと、真相は闇の中

に葬り去られ、犯人の男だけが極悪人として扱われてしまう。被害に遭った人たちに

責任はなかったのか、被害に遭わなかった人にも責任はないのか、殺人事件を起こ

したことに同情も、如何なる事情があっても肯定はできないが、あったことをきちんと

精査して報道すべである。

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『夢追人、山石見銀山への遠征Ⅰ』)

2013年07月27日 18時35分48秒 | 趣味

世は21世紀に向けて技術革新の波は大きくうねり戦後の混乱期、高度成長期すら

隔世の感がする。天領の街、大森は14世紀、大内氏に発見され幾多の争奪戦を繰

り返した後、徳川幕府が支配し最盛期には人口が20万人にもなった。藤田組が採

掘を終て、大正12年に閉山するまで銀の街として栄えた。今、その面影は残された

遺跡や寺の多さからしか推測することはできず、寂れた街並はどこにでもあるただ

過疎の田舎街にしか見えない。

竜源寺間歩(りゅうげんじまぶ)は銀の採掘現場がそのままの形で残された場所で

戸時代に人が掘った坑道だ。そこは聖山(ひじりやま)の裾野にあり、初めて遠征

した猪猟の舞台になった場所である。

朝、五時に家を出発したリーダーと私、以前この場所で猪の跡があったと言う案内

の三人で一路、岩見を目指し西に向かう。今夜は湯里温泉に宿をとり夜に他の

2人と合流して明日は5人で猟をする予定だ。

太田市まで1時間半、さらに銀山まで1時間を犬、3匹とともに走り続けた。

案内人は山鳥専門で猪のことはほとんど分からないが、銀山で猟をした所、猪の食

跡を見つけ有望だという話をしたので、この猟になった。現地に着くと二手に別れ

て跡を探す。私は1人で谷を歩き尾根に着いた。雪は30センチあり猪の跡を見つけ

れば、見切りをすることはできそうだが、初めての山なので様子が全く判らない。尾

根には古い足跡が幾つもあり、その内にリーダーか私が新しいものを拾うだろう。

『こちらは今の所なし、そちらは、どうぞ』リーダーと連絡を取る

『こちらは、跡を見つけた、見切り中こちらに移動して下さい』

『大きいやつかね』

『ウン、割といいやつだ』

別れた場所に戻りリーダーたちが向かった奥へ方に、彼らの足跡を拾いながら歩く。

ここは佐毘売山神社(さひめやま)の裏側になり道の一番高い所でリーダーと連れの人

が私の到着を待っていた。リーダーは独りで見切りを済ませ、地図を広げ、『今、ここ

にいて猪は多分この辺りになる。この下の小川に竹が生えた辺りにある通いで待って』

連れは私の上の方で待つことになった。待ち場につくとなるほど、如何にも猪の通りそ

うな場所だ、しかし山の斜面が急で猪が猛スピードで来たら当たらないかもしれないな、

と一抹の不安を覚える。勝負は15分ほどでクライマックスに達した。


『雑想論、国家』

2013年07月27日 18時34分00秒 | 日記

以前にも私なりの国家感を述べた記憶がある。大方の国は愛国心、ナショナリズム

を鼓舞することを由とする。特別な国事やスポーツの国際大会、オリンピックやワー

ルドカップなどで、国旗、国歌は国を一番意識させるものだろう。私たち国民は平

和で安定した社会の中で、働くことにより生計を立て暮らしていく。国民は平和でな

い時には平和を欲し、平和が続いても平穏無事にさらに続くことを望むのに対し、

国は平和でない時には我慢せよと言い、平和が続くと諍いでもしたくなるのか不穏

な行動や考えを平気で述べるようになる。抑々、国なるものの信頼性をどう考えたら

いいのだろうか。同盟国と言われるアメリカ、尖閣列島で日中が鎬を削りあっており、

同盟国のアメリカは日本の危機だから全面的かつ明確な態度で中国に接するかと

思いきや、同盟国だから云々・・・日中でよく話し合い云々・・・・

米中首脳会談が開かれた。サイバーテロ問題は開き直った中国が被害者面してア

メリカと渡り合いながら、『未来志向』といわれる万能言語で友好関係を維持してい

くことになった。暫くするとアメリカ軍の幹部は『中国版TMDが完成する前に新しい

装備をすべき』と言っている。だから当然のこと、首脳同士は衣の下に鎧を着ながら

やっていたのだろう。

国家は平気で嘘めいたことを文書にして国家間で交換したりしているのに、裏では

別の動きをしていても決して不自然なことではないのだ。私たちが親友と言える人は

信頼に足りるが、国家間ではどうも、それは通じないのかもしれない。反面、北朝鮮

のような国家は私たちから見れば『粗暴なやんちゃ者』で『あれで、本当に国の体を

成していると信じているのだろうか。他国の人と顔を合わせて話をするのに恥ずかし

くはないのだろうか』と思う。

こうした国との間に固く打ち込まれている相互不信の楔(くさび)が、信頼しあえる関係

改善を阻害しているのだろうが、今の状態のままであればその体制下で平穏に暮ら

せる輩も多いのかもしれない。

どこの国であろうが、嘘を言って騙しているとは言わないが、自国民に対して平気で

嘘を言う国は、きっと他国に対しても平気で嘘めいたことも約束するだろう。

 

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『Happy birthday 』

2013年07月26日 18時38分27秒 | 癌のこと

昨日は私の67回目の誕生日だった。病気をしてから毎年巡りくる誕生日を迎える

度に、癌に間違いないと自己診断した頃を思い出す。手術を受け、癌にかかった

食道下部と胃の上部(吻門)の摘出、以後の外科的な回復は順調で、術前に症状

が段々と悪化していた時、苦痛に思っていた食事が何の問題もなく食べられること

を、大変有り難く思う。

また、今のような暑い時期に冷え冷えのコーラを思い切りグビグビと一気に飲み込

むことの快感、術後にとても憧れたこのことも自由自在だ、ヤッホー。

たかが一寸くらい喉につかえるからと言ってオーバーなことを・・・それなら水と一緒

に飲み込めばいいではないかと・・・・病気をした以外の人には理解し難い食事の度

の嫌悪感から解放され、残るは目に見えない内科的な闘いが残されており、完解へ

の5年の歳月を無事迎えることだ。

私自身の健康状態は、前回の検診で腫瘍マーカーSCCが1.0から1.8に(基準値1.5)

大幅にアップしており、次回のCTは造影剤を使った検査を予定している。過去の数

値は何の治療もしていないのに上下していることから、主治医も誤差、個人差の範疇

だろうと経過観察していくとしている。多少の心配はあるが過去の経過と私の考え方

から、ストレスになったり気を重くさせたりすることはなく、『必ず完解』に滑り込むと決

め込み日々、アクティブに過ごしている。


『夢追人、失矢Ⅱ』

2013年07月26日 18時13分44秒 | 趣味

『逃ずた、逃げた』と叫ぶ、リーダーにつながり『どっちだ』、『ヌタ場の方だ』私は外

したことで動転した。暫くしてリーダーもチラッと見えた背中をめがけて撃ったが外

れた。それから10分ほどすると下の方から微かな銃声がした。

『捕れたぞ』の連絡は中継しながら私の所にも届いた。

『よかった、外した奴が捕れて』と安堵した。

山を降り、Tさんが撃った場所に集合する。遅れて私がそこに着いた。

『Tさん、ダンダン、どれ?』

『その向こう』

指差す所に行ってみると、そこには黒々とした大きな猪が倒れていた。

『これは、私が撃ったのと違う、もっと茶色だった。じゃあやっぱり外れたんだ』黙っ

ていれば誰にも判らないことだが、これがこのグループのいいところだった。もし、

これが他のグループと一緒にやっていたとしたら多分そうは言わなかったと思う。

勿論のこと、その夜の酒の肴は、撃ち取ったTさんではなく外した私だった。

銃を撃ち猪に命中した時は、速く走っていたとしてもドンぴしゃりのタイミングだか

ら、猪がそれほど速く走っているようには感じないものだが、今回のように外してし

まうと目の前には数秒もいないから、瞬間にフェードアウトしたように思える。猪は

とても速く走り動作は想像以上に機敏だということを、しっかり教育された。危ない

時は瞬発力を発揮し危機を乗り切るのだろうが、スタミナという点では体温上昇が

激しく持続性には欠けると思う。長らく猪猟をしている人の中には待ちをしていて

猪が1度も出てきたことがない人は沢山いることを考えれば、私には短期間に7度

の発射チャンスを与えられたからラッキーな方である。

猪猟で使う弾は散弾ではなく1発弾と言われるもので粒々がまとまって1発にして

あると思えばいい。猪は大物だから散弾を撃ち込んでも効き目はないから、威力

のある1発弾を使う。1発弾だから命中の確率は低くなり不安な人は、威力は減る

が数発入っている弾を使う人もいた。

不名誉なことではないが外れたのはこの1回と、後述する『夢追人、確率2/3』で

の1回、計2回だったことを明記しておく。


『夢追人、失矢Ⅰ』

2013年07月25日 18時09分56秒 | 趣味

猪は野生の豚だと思うと、動作は緩慢でのろまな動物だと錯覚させられる。実際に

はその動きは敏捷で鼻の良さには定評があることは余り知られていない。一月の初

め、竹薮の中は猪の動きを探るのに見逃せない場所になる。猪は笱が好物でその

頃には臭いを嗅ぎ分け土の下にある筍を掘り出し食べる。

未だ十センチにも満たないものを人様より先に頂く、筍掘りの専門家でさえこの時

期に掘り出すことは出来ないのに猪は旬を先に楽しんでいる。竹の根が張り詰める

土を鼻や手で器用に掘り、傍には薄皮や繊維質の食べ捨てたものが残されている。

また、山芋も好物の一つで崖など急傾斜地を崩したり、大きな穴を掘って食べる。

山芋の蔓は秋になると枯れてしまい外から見てもどこにあるのか判らないが猪は臭

いで見つける。

山芋掘りしたことがある人なら判るだろうが一本の山芋を取る為には1メ—タ以上掘

らないと取れない。それを鼻と手足だけでやってのける。だから待ちに入ると煙草は

吸うなと言われる。臭いに敏感なので人に気付き方向を変えるという説からだ。実際

は緊急事態で逃足が速い時にはそうした事に無頓着で、慎重に注意しながら逃げ

るような時は煙草も要注意となる。

このような注意事項は常識とされているが、年寄りのハンターの多くは人の言うことを

聞かないから、待ちに入っても平気で煙草を吸ったりするし、寒いからと焚火をしな

がら待つ人もいた。経験談から、焚火をして待っている目の前をお構いなしに通過し

た猪がいたそうだ。今日の猟は、ヌタ場の下で待ちを張ることになりリーダーが勢子と

して入っている。犬を放してから大分、時間が経つのに一向に音沙汰なし。無線は

誰とも交信出来ない距離にいる。僅かに雑音混じりでリーダーと連絡が取れ犬とも離

れたし猪が何処にいるのか判らないと言う。途切れてから30分くらいした時、犬のか

ん高い鳴き声が聞こえた。無線で呼ぶが誰も応答してこない。『待つしかないな』と雪

をかき乾燥した杉の枯葉を敷き、座っていたが、やっぱり立って待とうとした。後の方

からサッサッと軽い音がした。12貫余りの茶色の猪が全速力で駆けて来るのが見えた。

幸い相手は私が見えないようで一直線でこちらをめがけている。

十分に余裕があり銃を構え狙った。10メータ以内に来た時、自信を持って発射すると

泥が舞い上がり猪は直角に曲がった。その速さの早いこと、下の茂みを走る猪に二の

矢を放つ。猪のスピードは衰えることなく1メータほどの高くなったところを飛び越えあ

っという間に消えた。銃を構えて撃つだけなら1~2秒もあれば3発は楽に撃てるが、銃

は発射の反動で上に動くから、理屈上はその修正をして2発目を撃つことになる。

頭で考えればこうなるが、一連の動きの中で起こることだから何の意識もなしに連射し

たが、3発目を撃つ時間がないほど猪の動きは速かった。

3発目の弹は未だ銃に残っており、逃げた場面をプレイバックしても、この弾を発射す

るシーンは浮かばなかった。


『暑い毎日、山は涼し』

2013年07月25日 18時07分58秒 | 日記

うだるような毎日の暑さの中、少しだけ貯めておいた元気を使って畑に出て草刈り

をしては、すぐにバックして涼しいところに避難。クールダウンを見計らって草刈り

の続きに出かける。

しかし、この繰り返しは長続きすることはなく、行くところもないから家に帰って小休

止。当然だが、家の方が暑いからまた出かけたくなり、山小屋に行ってみると、草が

いつもより元気で、凄いことになっていた。奥の方に猪よけのネットを張っているから、

猪のお出かけはないが、小屋の入り口の方ではチョコチョコとお出かけがある。

ここで始めた草取りは、大半を根から抜き取る方法だから手間がかかり、おそらく1週

間くらいはかかると思う。強い陽を避ければ、谷間に吹く風は涼しく『暑い暑い』と騒

ぐことはない。本当に涼を取るならば地下水をバケツに汲み足湯ならぬ、足冷をする

と冷たくて長くはつけていられないほどだ。また、顔を洗ったり身体を拭いたりすると

サッパリして快適山小屋生活を満喫できる。


『夢追人、猪、射手を選ばずⅢ』

2013年07月24日 17時45分54秒 | 趣味

私は小川を挾んだ高い場所で待つことにした。下からこの土手に上がれそうな場所

で、しかもそこは雪も少なかった。それまで雪の行軍をしていたのでカッパの中は汗

とムレでビショビショに濡れている。これが待ちをしている時に冷えてくると寒さでガ

タガタと震えがくる。その内、足が冷たくなり炬燵が天国に思える。

一方、出曽根に向けて出た部隊は孟宗竹の藪の中で苦戦している。雪で竹が倒れ、

その上に雪が溜っているから、歩くと竹を踏み外し前に進むのがやっとだという。

『出た、下に向かった』とトランシーバーががなりたてた。

私は雪の少ない南側の斜面を注意深く見ていた。すると大きな猪がノッシ、ノッシと走

る姿が見える。斜面に猪を隠すものは何もなく全身がよく見える、腹をだぶつかせなが

らブッブッと息をしながら走る身体からは湯気が出ているようにも見える。小川に降りた

途端、枯竹や枯木を踏む音がし出し、すぐに私の前に出てくると思った。しかし音は通

過しそうで、あわてて身を屈め土手を奥に向けて移動した。5メータほど進み最初に見

ておいた雪の少ない所で銃を構え猪を待った。川からこちらに方向を変えて最初の一

歩の所で引き金を引いた。自分はもっと慌ててどうなるのか判らなくなるかも知れないと

思っていたが、以外と冷静にこの光景を見ていた。猪はドタッと仰け反るよう杉の横に

ち微動だにしない。

『猪を撃ったら尻尾が動いていないかよく見ること。もし動いていたら、未だ絶命して

ないから注意すること』と聞かされていたことを思い出し、忠実に守った。私の初めての

猪で報告する声も弹んだ。

『捕れたよー』

『おめでとう』と皆の祝福を受ける。

リーダーは未だ猪を撃ったことのない私に早くチャンスを、といつも言っていたが遂に実

現できた。15貫を切る大きさのものだった。竹薮の中で格闘していた面々が降りて来る。

誇らしげに場所を案内する。猪を里の方に運び出していると近所の人に獲れたことが伝

わったらしく、家の前で待ち受けていた。その中、一人の老婆が『こいつらだ、うちの田ん

ぼを荒らした奴は。憎たらしいから叩かせて』と棒切れを持ち出して、叩くというより猪の

体をコンコンとつついていた。

事実、この谷の田は稲が実り、これから刈り取るという時に猪が現れ、全滅同然の被害に

遭っていた。その晩は一度逃がした猪を獲ったこと、そして射手はビギナーの私というこ

で、祝杯を挙げ話に花が咲いた。


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