山小屋に降った雪、後方の煙は薪ストーブのもの
昨年の大晦日から正月にかけては、近年にない大雪に見舞われ
寒い年の幕開けだった。
この雪は、その予行練習ではないだろうがこの時期にしては結構
な雪に見舞われた。雨や雪が降ると外仕事はできないので、道具
の整備や木工細工などが主体となるが、薪ストーブで暖をとりなが
ら読書は、ぽかぽか陽気の中では苦痛の修行になるので中々・・
『二つのがん』
平成21年7月、焼肉をしながらビールを飲んでいた時のこと、何か
喉に詰まったような感じがするので、ビールと一緒に飲み込もうとグ
イッ、どうも未だのこっているような、更にグイッと追加するも胸やけ
したようにムカムカしてくる。更にとビールを飲んだら、急に吐き気
をもよおしトイレに駆け込み、間一髪。
吐いた後は先ほどのことなど無かったかのように、焼肉・ビールを
堪能、こんなことが1か月の間に数回起こった。客観的に診て、物
が食道または胃の入口で詰まるということは、その部分が狭くなっ
ている、つまりポリープか腫瘍がある以外には起こりえない。
自己診断の結果は、『良性・悪性腫瘍により食道が狭くなっている。
タバコは約40年しかも今でも2箱/日、酒は約30年と医者に言
わせれば不摂生な暮らしを続けてきたことから『食道がん』を覚悟
せよ』だった。
病院は予約なしの急患の形なのに、どうせ胃カメラを呑むことにな
るのでと絶食で行くという矛盾。消化器内科に行ったら予約で満
杯のため総合診療に回され、問診の結果、内視鏡検査へ、ゲボゲ
ボ言いながら太いカメラを呑みこむ。 『楽にしてくださいね』・・・
看護師の声『早く、カメラを抜いて楽にしてくれーーーーっ』
悪戦苦闘の結果、『食道がんに・・・・胃がんもありますね』と医者は
こともなげに告げる。
これは、これは、晴天の霹靂。1回の検査で2つのがんを見つける
なんてルール違反だ・・・・・
食道がんは自己診断通りだから許される、がーーーっ! 胃がん
なんて何だ !と思ったが『食道下部と胃吻門(ふんもん、入口)
のがんだからすぐ近くどうし、一緒に手術すればいい』と考えるよ
うにした。
食道がんと胃がんとの関連性はなく別々にできたものだと医者の
説明。これから約2か月後に手術をするが、それまでの検査は精
神的に苦痛で『早く手術をしてがんをやつけてくれ』とひたすらに
願っていた。
大体に、困ったことがあると色々と調べるのに、今回は手術が終
わるまで主治医を信頼し、医者の言う通りにするので他の情報
は要らない。セカンドオピニオンなんて糞っ喰え。
本当は色々な悪い、都合の悪い情報ばかりに囲まれてしまうのが
怖くて、怖くて・・・・・・
妻には自己診断の時にがん宣告をしていたので『食道がんに胃が
んが追加された』と軽く日常会話の一部のように告げる。
さて、これからが勝負だぞ !