食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『回想旅行記、グランドキャニオンⅡ』

2013年10月21日 17時59分31秒 | 旅行

地に着くとバスが待っており、グランドキャニオンを紹介する施設に連れて行ってく

れた。360°の大画面映像が流されて、谷間のコロラド川でラフティングや野生動物、

レッキングなどの案内をしていた。私たちは一時の滞在だから今以外のシーズンのこ

とは経験できないが、ここでは冬の姿なども見せてくれる。予備知識を得て、いよいよポ

ピュラーなサウスリムに向かう。到着すると自由時間となり、どこなりともご自由に・・・・

私たちが到着したところは台地の上の部分だから、見る所の殆どは私たちの眼下という

とになる。崖の上に居るのに落下の防護柵など何も設置されていない、つまり自己責

任で観光を楽しんで下さいという訳だ。崖の淵でふざけて押してしまえば転落してしまう

こと間違いなしの危険度合満点。日本では考えられない光景にビックリ。また野生のリス

は珍しいものではないらしく、観光客が沢山いるのにチョロチョロしている。ただリスに噛

れると何かの病気になりワクチンを投与しなければならなくなる為、リスと接触しないよう

にと注意書きがある。私たちは生活圏で見る野生動物は鳥以外に殆ど見ることはない

ら、リスにしても人間と共生しているのを見て、一寸羨ましい気がした。

リスはサンフランシスコのゴールデンゲート・パークでも広い芝生の上を走ったり木に登

たりしていたから、ここでは当たり前の友人のようなものらしい。

グランドキャニオンの自然の大きさを拙い文で紹介できないが、赤茶色の脆い岩石が削

られて出来た自然芸術と言えばいいと思う。谷底はどこまで深いのか分からないが恐る

々、覗きこむとスーッと引き込まれそうになり背筋がゾーッとする。メインのポイントからバ

スで昼食会場まで移動する間は、人力で植えられたと思われる緑に恵まれた所を通っ

た。地図を見ながらのことではなかったので、どこから何処に移動したのか分からなかっ

た。この時、一人旅をしていた日本人の若者と一緒になった。今はドイツで癌の研究をし

ており、休暇でアメリカ旅行にやって来ていた。日本では学閥だの何閥だのと、人間関係

ばかりに気を使うがドイツではそうしたことは一切ないから自由に研究出来るのがいい

そうだ。私たちは、到着からこれまでのアメリカでの食事に特記事項なしの評価だったが、

この人の話だとドイツはジャガイモばかりで食事はまずい、アメリカは食材が豊富でここに

来てから太ったと言っていた。レストランに着くとバイキングで度胆を抜かれたのが、いくつ

かのブロックをくっつけてあるだろうが直径30cm、長さ40cmくらいのローストビーフが置か

れ、ナイとフォークを使い食べられるだけ自分で切り取るものだ。日本では高級品の部

類に入るのに、このような扱いができるのは、何が違うのだろうか、アメリカでは広大な土地

で放し飼い、日本は手塩にかける、美味しいものを高くて少し食べればいいのか、少々不

味くても安くて沢山食べればいいのかの選択になるのだろう。

私たちも大きなナイフで肉をそぎ取り、たっぷりとご馳走になった。

            


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