真田丸（３６）「勝負」

第２次上田合戦前後の話なワケだが。
通説とは、だいぶ違う感じなのは、やっぱり三谷テイスト、ってことなのでしょうか？

①夫・真田信幸（大泉洋）が、徳川方についたことを知らされた稲（吉田羊）。
真田昌幸（草刈正雄）と信繁（堺雅人）に、「支度があるので」と、先に沼田城に行く。
いっとき遅れて、昌幸・信繁が沼田城に着くと、稲は武装して守りを固めている。
「これより一歩たりとも、お通しする訳には参りません。
我が殿・（真田）伊豆守（信幸）は徳川方。
ならば、徳川に歯向かう者は、全て敵でございます。
お引き取りを」
と言い放ち、矢まで射かけようとする始末。
これには昌幸も、
「さすがは徳川一の名将・本多平八郎（忠勝）の娘じゃ。
源三郎（信幸）は、良い嫁をもろうたのぉ。」
と、立ち去る。

「支度があるので」っていう言い訳は、どっちかっていうと、第二次上田合戦で、昌幸が徳川秀忠に対して、武装するための時間稼ぎのために用いた話を、彷彿とさせるが。
ドラマでは描かれなかったけど、稲（一般的には小松姫の方が通りが良いかも）は、城から昌幸を追い返しはしたものの、近くの寺で孫との対面をさせたと言われている。
細やかな人でもあったんだね。

②上杉をけん制していた徳川秀忠（星野源）が、真田の上田城を攻めるため、宇都宮を出発する。
追撃しようとする上杉景勝（遠藤憲一）を直江兼続（村上新悟）が止める。

通説では、追撃を主張する直江兼続を、景勝が止めた、ということになっている。
「後ろを見せた敵に襲いかかるなど、上杉の戦い方ではない。」とか何とかいう理由だったと記憶する。

③兄・信幸と戦いたくない信繁は、一計を案ずる。
砥石城に内通者が出たことにして、信幸をそこに入らせる。
直接対決は避ける、というもの。

砥石城は天然の要害で、武田信玄が力攻めしようとして大敗した（砥石崩れ）。
昌幸の父（信幸・信繁の祖父）・真田幸隆は、内通者を出させて、この城を落としている。
第１次上田合戦においては、真田がこの城に兵を伏せ、徳川の横腹を突いた。
因縁の城、というところか。

④ドラマでは、小競り合い程度で、徳川本隊と真田勢は正面対決はしていない。
急ぎ合流するよう、家康から書状が届いたからだ。

しかし、実際には、知らせが届いても、秀忠は上田城攻略にこだわったようで。
真田は、力攻めしてくる徳川勢を、わざと場内に引き入れて、身動きできなくなったところを、矢や鉄砲で、相当討ち取ったことになっている。

コメント欄でご指摘がありました。
秀忠が上田城攻略にこだわった、というのは、私の思い込みだったようです。
また、私の知識が、相当、あやふやで不確かなものであることも分かりました。
一部、訂正したいと思います。

真田と徳川軍が、もっと激しくやりあったエピソードは、色々、語られているようなんだけど。
大手門に徳川勢を引き付け、損害を与えたとか。
信繁の別働隊が秀忠本陣に奇襲をかけ、秀忠が小諸に逃れたとか。
神川の堤を切って、徳川軍を溺れさせたとか。
（これは、ドラマでは第１次上田合戦のエピソードとして語られていて、第２次上田合戦では、本多正信が命じて、あらかじめ堤を切っておいたことになっていた）
ネットなんかを観ていると、少しづつ違う話があるようで、私はすっかり混乱してしまったのだが。
まぁ、通説のまま描くと、本多正信（近藤正臣）がついていながら、ってことになるので、こんな風になったのかな？
いずれにしても、秀忠が小諸に退いた直後に、家康からの書状が届き、早々に撤退しているようです。

まぁ、今回で第二次上田合戦も終わったし、関ヶ原もサクっと終わったので、あとは・・・関ヶ原の戦後処理→九度山暮らし→大坂冬の陣→大坂夏の陣
ぐらいか。
それであと３ヶ月以上、話が持つのか？という疑問もあるが。
まぁ、逆に、真田信繁（幸村）の足跡は、こっから後しかわかんない、ってのがホントのと
こだから。
むしろ、こっからストーリーが濃くなってくるのかもね。

大坂の陣で活躍した武将を、誰が、どんな風に演じるのかも楽しみ。
すでに明石全登（あかしてるずみ）や後藤又兵衛は出て来てるけど。
毛利勝永、塙団衛門（ばんだんえもん）、薄田兼相（すすきだかねすけ）、長曾我部盛親
木村重成あたりは、どうだろうねぇ。
最後まで目が離せない。