06年度前期総括(1)
曜日によって終了週にずれがあるのだけれど、月曜と火曜の授業は今週で終了。
いつもは盛りだくさんの月曜は、今年夜のアッパレ授業「静岡の文化」のみ。
火曜日は、1コマ目に総合科目「人類社会の歴史と展望」(リレー)と、4コマ目の新入生セミナー。
なぜか三つとも1年生科目で、何人かは全部に出ている。
全体的な印象を言うなら、そこそこ及第点ではなかったかと。
以下、個別にメモ。
「静岡の文化」
この授業は、アッパレ会のバックアップで、大学の市民開放授業の目玉にもなっている(はず)。
去年は不完全燃焼感が募って、最後はぶち切れそうな空気だったのだけれど、今回は大分マシになった(一部、学生と社会人の軋轢もあり……)。
マシになった理由は、学生の参加者が増え、社会人が減った、と言うのが一つ。
もう一つは、秋の近世文学会という、具体的な目標に向けて実現可能なテーマで動いた、と言うことがもう一つ。
日本近世文学会は11/4・5の土日、グランシップで開催される。
色々あって、会場校を引き受けざるを得なかったので、それなら、ということと、去年の教訓を生かして、授業→成果の実現、と言うラインを引いた。
テーマ候補リストには、十返舎一九なども入れてあったのだけれどなんだか不人気で、結局、
二丁町遊廓:展示・研究報告書作り
印刷文化史(文明開化中心):展示・図録・マルチメディア資料作り
文学散歩(賎機山麓・丸子路):ガイドブック作り・案内
食文化:昼食用オリジナル弁当開発(協力:スーパーもちづき)
と言う4グループとなった。
フィールドワークを挟みながら研究計画・中間報告・最終報告と続けてき猛れ土、実はこれからが本番。さて、どうなりますか。
反省するべき点は多い。一つは、グループ分けで、人数のバランス上、社会人の第一希望が叶わなかったこと、その後、くすぶり続けた不満を解消できなかったこと、と言うのが大きい。そのことは、最終回に書いて頂いた御意見の中にもあった。
ただ、自分の得意分野でなかったのでやりにくかった、と書かれた意見には、反論もある。学生も社会人も、学びに来るのであって、知っていることをひけらかしに来る場所ではない。特定の個人に対する批判ではなく、どうも、社会人学生の中に、しばしば見られるこうした、新しいことを積極的に学び取ろうとする姿勢の欠けた人たちに対しては、どうかなぁ、と思うこと、しばしば。
学生達はおおむね良好で、特に、既に特別なスキルを持っている学生はすごいなぁと思う。
ただ、やはり、自主性・主体性と言うことでは、物足りないし、多くの学生が、調査研究→整理→成果報告、と言う流れの中の基本的な方法について、全く知らないというか、学術研究の基礎力がない、というのは気になった。
あ、もう一つ反省。
今回は、アッパレ会メンバーとの連携が余り機能していなかったように思う。
その分自由にやれた、と言う側面も否定できないのだけれど。
成績評価は、古い手だけれど、学生による自己評価と言うことにした。
案外みんな厳しい。
それは、私に対する評価でもあるんだけれど。
なにはともあれ、11月。
皆様お楽しみに。
「新入生セミナー」
初めて担当、一年生前期だけのクラス担任のようなモノ。
図書館や大学が用意したメニューが入ったり、体育の直後だったりして、十分に時間を使えないのが難。
ただ、それにしても、学籍番号で区切っただけの集団は、何か最後までぎこちなかった。
メインは『グランブルー』を題材にした総合学習みたいな事だったんだけれど、さて、どんなレポートを書いてくるでしょうか。
最後の方でちょっと試した「百人一首作文」で、かなり良い線行ってる学生が何人か居たのがちょっと嬉しかった。この連中と、いつもの文章表現の授業をやっていたら面白くなってたんじゃないかな。
最後のひと言感想で、もっと積極的に発言すれば良かった、と言うのが多かったのは、どうもじれったい。
素材としては結構良い物をもってる学年だと思う。
ただ、出来がいい、というのと、立ち向かう心性みたいなモノとは違うんだよなぁ。
総合科目。
山本義彦先生の宿願で、人文学部各学科から一人ずつのリレー講義(社会学科:南山さん・法学科:伊藤さん)。最初と最後だけ全員集合。とはいえ、結局山本先生は全出席だったらしい。それだけで学生達は感謝しなきゃね。
230人という受講者は、やっぱり多すぎると思う。何とかならないのかな。
近代、と言うのが共通テーマで、みんな面白そうだった。自分は、と言うと、消化不良な感じ。
3回で喋ったのは、
古文と現代文・職業作家の誕生・近代ジャーナリズムの文体、というようなことで、まぁ、私の仕事をご存じの人ならだいたい想像つくでしょう。
後期に一般教養で似た話をする予定。
長くなったので、ひとまずこのへんで。
受講生の皆さん、書き込みを是非!
曜日によって終了週にずれがあるのだけれど、月曜と火曜の授業は今週で終了。
いつもは盛りだくさんの月曜は、今年夜のアッパレ授業「静岡の文化」のみ。
火曜日は、1コマ目に総合科目「人類社会の歴史と展望」(リレー)と、4コマ目の新入生セミナー。
なぜか三つとも1年生科目で、何人かは全部に出ている。
全体的な印象を言うなら、そこそこ及第点ではなかったかと。
以下、個別にメモ。
「静岡の文化」
この授業は、アッパレ会のバックアップで、大学の市民開放授業の目玉にもなっている(はず)。
去年は不完全燃焼感が募って、最後はぶち切れそうな空気だったのだけれど、今回は大分マシになった(一部、学生と社会人の軋轢もあり……)。
マシになった理由は、学生の参加者が増え、社会人が減った、と言うのが一つ。
もう一つは、秋の近世文学会という、具体的な目標に向けて実現可能なテーマで動いた、と言うことがもう一つ。
日本近世文学会は11/4・5の土日、グランシップで開催される。
色々あって、会場校を引き受けざるを得なかったので、それなら、ということと、去年の教訓を生かして、授業→成果の実現、と言うラインを引いた。
テーマ候補リストには、十返舎一九なども入れてあったのだけれどなんだか不人気で、結局、
二丁町遊廓:展示・研究報告書作り
印刷文化史(文明開化中心):展示・図録・マルチメディア資料作り
文学散歩(賎機山麓・丸子路):ガイドブック作り・案内
食文化:昼食用オリジナル弁当開発(協力:スーパーもちづき)
と言う4グループとなった。
フィールドワークを挟みながら研究計画・中間報告・最終報告と続けてき猛れ土、実はこれからが本番。さて、どうなりますか。
反省するべき点は多い。一つは、グループ分けで、人数のバランス上、社会人の第一希望が叶わなかったこと、その後、くすぶり続けた不満を解消できなかったこと、と言うのが大きい。そのことは、最終回に書いて頂いた御意見の中にもあった。
ただ、自分の得意分野でなかったのでやりにくかった、と書かれた意見には、反論もある。学生も社会人も、学びに来るのであって、知っていることをひけらかしに来る場所ではない。特定の個人に対する批判ではなく、どうも、社会人学生の中に、しばしば見られるこうした、新しいことを積極的に学び取ろうとする姿勢の欠けた人たちに対しては、どうかなぁ、と思うこと、しばしば。
学生達はおおむね良好で、特に、既に特別なスキルを持っている学生はすごいなぁと思う。
ただ、やはり、自主性・主体性と言うことでは、物足りないし、多くの学生が、調査研究→整理→成果報告、と言う流れの中の基本的な方法について、全く知らないというか、学術研究の基礎力がない、というのは気になった。
あ、もう一つ反省。
今回は、アッパレ会メンバーとの連携が余り機能していなかったように思う。
その分自由にやれた、と言う側面も否定できないのだけれど。
成績評価は、古い手だけれど、学生による自己評価と言うことにした。
案外みんな厳しい。
それは、私に対する評価でもあるんだけれど。
なにはともあれ、11月。
皆様お楽しみに。
「新入生セミナー」
初めて担当、一年生前期だけのクラス担任のようなモノ。
図書館や大学が用意したメニューが入ったり、体育の直後だったりして、十分に時間を使えないのが難。
ただ、それにしても、学籍番号で区切っただけの集団は、何か最後までぎこちなかった。
メインは『グランブルー』を題材にした総合学習みたいな事だったんだけれど、さて、どんなレポートを書いてくるでしょうか。
最後の方でちょっと試した「百人一首作文」で、かなり良い線行ってる学生が何人か居たのがちょっと嬉しかった。この連中と、いつもの文章表現の授業をやっていたら面白くなってたんじゃないかな。
最後のひと言感想で、もっと積極的に発言すれば良かった、と言うのが多かったのは、どうもじれったい。
素材としては結構良い物をもってる学年だと思う。
ただ、出来がいい、というのと、立ち向かう心性みたいなモノとは違うんだよなぁ。
総合科目。
山本義彦先生の宿願で、人文学部各学科から一人ずつのリレー講義(社会学科:南山さん・法学科:伊藤さん)。最初と最後だけ全員集合。とはいえ、結局山本先生は全出席だったらしい。それだけで学生達は感謝しなきゃね。
230人という受講者は、やっぱり多すぎると思う。何とかならないのかな。
近代、と言うのが共通テーマで、みんな面白そうだった。自分は、と言うと、消化不良な感じ。
3回で喋ったのは、
古文と現代文・職業作家の誕生・近代ジャーナリズムの文体、というようなことで、まぁ、私の仕事をご存じの人ならだいたい想像つくでしょう。
後期に一般教養で似た話をする予定。
長くなったので、ひとまずこのへんで。
受講生の皆さん、書き込みを是非!
静岡の文化、去年と比べて進化しましたねー。
1年生が元気。
いきなり素晴らしいものなんてできないだろうケド、それでも一生懸命頑張ってる姿がとてもよかったです。
きっと、他の授業以上に成長したんじゃないでしょうか。
これからを楽しみにしています。
彼らの元気でもいただいて、卒論書きますわ。