前回、春を快適に過ごすための以下の漢方薬を記載しました。
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
今回はそれぞれの漢方薬の解説をさせていただきます。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
体力中等度をめやすとして、精神が不安定で喉に異物感がある方に向いているとされます。
半夏(はんげ)・茯苓(ぶくりょう)・厚朴(こうぼく)・蘇葉(そよう)・生姜(しょうきょう)が含まれています。
<半夏(ハンゲ)>
サトイモ科カラスビシャクの球根の外皮を除いて乾燥したもの
<茯苓(ブクリョウ)>
サルノコシカケ科マツホド菌の菌核(菌糸が集まって作る塊)を乾燥させて外皮を除いたもの
<厚朴(コウボク)>
モクレン科カラホオノキや凹葉ホオノキ、ホオノキの樹皮や根皮を乾燥したもの
<蘇葉(ソヨウ)>
シソ科シソの葉を乾燥したもの
<生姜(ショウキョウ)>
ショウガ科ショウガの根茎
喉に異物感があることを漢方では「梅核気(ばいかくき)」といい、おもな原因はストレスだと考えられています。
この異物感、具体的には梅干しの種が引っかかったように飲み込んだり吐き出したりするのが
困難な状態を指すためこのような表現をされたそうです。
半夏厚朴湯は、このようなのどに対する違和感が見られる際によく用いられる漢方薬です。
不安神経症、のどのつかえ感、せき、しわがれ声などの症状にも効果が期待できます。
春は、のどの不快感を自覚される方が増えます。
ご参考になれば幸いです。
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