セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

今日は引き墓法要

2019-06-18 12:15:34 | 法要
本日は檀家さんの引き墓法要です。
施主は近くに住んでいたのですが、ご主人が亡くなられた後に、姉の住む遠方に引っ越しました。

最初は当寺に永代供養を予定していたのですが、私から「歳をとると墓参りに来られなくなるよ。近くにしたら」と提案し、近くの永代供養施設を探して貰いました。



まず儀式を行い、お骨を取り出した後、石屋さんが取り壊しに入りました。
写真は他の例です。



檀家が一軒でも減ることは、お寺にとっては大変なことです。


鵜飼秀徳著『寺院消滅』を読み、「消滅可能性都市」を知りました。消滅可能性都市



2040年までに、寺院数が49.8パーセントに減少すると書かれています。

実際各地には、廃寺、廃神社となったところも数多くあります。茨城県の某寺などは、ロケ地として知られるようになりました。
檀家さんは有名になっても、廃寺では! と話しているようです。

私が住職となってより、市内にも廃寺となった寺が数ヶ寺あります。

ネットを見ていると、さもベンツなどの高級車に乗っているなどと書いている人がいますが、よっぽど収入があると思っているのでしょう。
住職がお寺を放棄すれば、檀家が管理しなくてはならなくなります。
実際そのような寺を見たことがありますが、いずれ檀家の負担が増えてきます。

当寺の永代供養塔見学に来られた方は、菩提寺の雨漏りがひどく、一件あたり150万円の寄付を檀家が集めることになったそうです。
住職のいる頃は、寄付などとんでもないと協力しなかった寺だそうです。「住職が負担しろ」だったようです。

大きな寺に吸収されそうになり、御布施が倍以上になるよりは、本堂を建て直すことにしたそうです。
来られた方は、お墓を建てていなかったために、お墓を放棄したと話していました。








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