以前後見人さんの依頼により、八十代半ばの男性の葬儀をご本堂で行いました。
同居していた女性は五年ほど前になくなり、女性の子供達によって葬儀を行い、近くの霊園に埋葬されています。
内縁のままでしたが、費用はこの男性が一切負担したそうです。
籍を入れなかったために、今回の葬儀は誰にも負担のかからないよう、後見人さんに依頼してありました。
財産は、女性の子供達に遺贈することにしてあります。
前もって男性は、後見人さんとご一緒に見学に来られ、永代供養塔の予約と生前戒名、葬儀の相談をして帰りました。
亡くなられる前に後見人さんから電話があり、亡くなられると予定通り御本堂での葬儀となりました。
内縁の子供達も来られましたが、喪主となったわけではありません。
喪主がいるようでいない葬儀です。
実質、後見人さんが、全ての段取りとをきめられています。
参列者は十数名となり、簡素ではありましたが、立派な葬儀でした。
火葬後、当寺の永代供養塔に納められました。
ここまで後見人さんが対応してくれることは少ないと思います。
亡くなった男性も、ここまで考えて行動した人は、初めてでした。終活を責任もって決めて亡くなった方に、ただただ頭が下がります。
後見人さんを通して、永代供養の予約が、他にも数件あります。
独り身の方は兄弟が葬儀をすることが多いのですが、従兄弟や友人達などの例もあります。
近頃はお骨にするだけの場合が多くなっています。
当寺の永代供養塔に納骨する場合は、お骨にするだけでも必ず引導作法(葬儀)を行っています。追加のお布施を頂く訳にもいきません。
子供がいてもご遺体を引き取りに来ない事もあります。
多くの割合で、親戚が受け取りに来ているようです。
お骨にした後、お札の束が見つかり、子供が図々しく受け取りに来たこともありました。
葬儀屋さんに聞くと、受け取り拒否が、かなり多くなっているようです。
円泉寺永代供養塔
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