焼香し、英霊の冥福を祈る杉本遺族連合会長
日高郡遺族会連合会は5日、雨のため日高川町鐘巻の道成寺客殿で、第62回日高郡戦没者合同追悼法要と第60回同遺族大会を開催。遺族らをはじめ管内町長、県議らが出席し、明治10年の西南の役から第2次世界大戦までに戦死した郡内3400余柱の英霊の冥福を祈り手を合わせた。
四奉請、導師表白に続いて杉本正博会長=みなべ町=が「肉親を失った悲しみは70年経った今も忘れられない。今の平和と発展は英霊の犠牲の上にあることを忘れてはいけない。今や国民の8割は戦争を知らない世代。今年は戦後70年の節目。70年続いた平和と命の尊さを後世に伝えることが使命だ」と追悼の言葉を述べた。
仁坂吉伸県知事は「過去を謙虚に振り返り、戦争の悲惨と平和の尊さを語り継がねばならない」とのメッセージを寄せ、冨安民浩、坂本登、花田健吉の3県議と小谷芳正・日高郡町村会町も続いて追悼の言葉。読経が流れるなか、遺族らは夫や兄弟、子どもらの在りし日の姿をしのんで焼香した。
午後は遺族会を開き、新たな国立の戦没者追悼施設の建設に向けた動きに対し「靖国神社が戦没者追悼の中心的施設であると考える多くの国民の感情を無視し、靖国神社を形骸化し未来に禍根をのこすもの」として「断じてこれを容認することはできない」などとの大会宣言を採択。「総理、閣僚等の靖国神社参拝の定着をはかる」「戦没者遺族に対する処遇は、国家補償の理念に基づき、改善する」など4項目を決議した。
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