選手村で使われたプレートを持つ出店さん
ペットボトルのリサイクル食器の数々
御坊市島、大洋化学(株)=上西一永代表取締役CEO=が製造販売しているペットボトルをリサイクルしてつくられた食器(プレート)が、このほど閉幕した「東京2020オリンピック・パラリンピック」の選手村食堂で使われ、日本代表をはじめ世界各国のアスリートや役員らに好評を得た。SNSで食器が映った食事がひんぱんに投稿されたことで世界にPRでき、同社担当者は「本当にうれしい。光栄です」と喜んでいる。
同社ではSDGs(持続可能な開発目標)のうち▽飢餓をゼロに▽すべての人に健康と福祉を▽つくる責任、つかう責任▽気候変動に具体的な対策を▽海の豊かさを守ろう-の目標達成に貢献する取り組みの一つとして地域で破棄されたペットボトルのリサイクル商品を製造・販売。県内小中高校120校(うち日高地方50校)や企業30カ所、御坊広域清掃センターなどを通じて回収されたペットボトルを洗浄、粉砕して高品質なプラスチック原料にリサイクル(リサイクル率80%以上)して製造。
製品は耐熱性のあるプラスチック食器や透水性に優れた排水用土木資材などさまざま。食器はプレート、マグカップ、スプーン、フォーク、トレー、椀など種類が多く、ホワイトシリーズ、陶器調シリーズ、石目調シリーズなどがあり、ロゴやオリジナルデザインもプリントでき「リバース」のブランド名で販売。電子レンジや食器洗浄機でも利用でき、市内の学校給食をはじめ県内外の企業社員食堂や病院、公共施設、ビジネスホテルなどで幅広く使用され、海外にも輸出している。
2020東京オリ・パラでは、昔から取引のある東京の業者から選手村の大会役員向け食堂で使用するためのプレートの注文を受け、福島県会津若松市の会津塗り職人が木目調の漆器風に塗ったプレート(直径23センチ、ナチュラルブラウン色)1000枚を昨年3月に納品した。その後、大会が1年延期され、今年7月23日にオリンピックが開幕したところ、日本代表をはじめ世界各国のアスリートや大会役員がひんぱんに選手村の食事をSNSに投稿するようになり、その映像を見てアスリートらが利用する食堂で使用されているのが分かった。
コロナ対策のソーシャルディスタンスで大会役員向け食堂が選手たちにも開放され、主に日本食の食器として使用され、好評を得たようで、同社担当者の出店実華さんは「SNSを見てびっくりしました。世界のアスリートの皆さんに使っていただき、そして喜んでいただき、本当に光栄で、うれしいです」と喜んだ。同社のSDGsの取り組み、会津若松市の職人が携わっていることが復興五輪、環境に配慮した五輪の理念に合致して採用されたようで、これを契機に「今後もさらに高品質のペットボトルリサイクル製品を製造、販売していきたい」と話した。
オリ・パラ仕様プレート
限定40セット販売中
東京オリ・パラを記念して選手村で使われたオリ・パラ仕様のプレートを2枚セットにして2020円(税込み)で販売している。限定40セット。同社サイトやアマゾンで購入できる。「この機会にぜひお買い求め下さい」とPR。直接販売も可能。問い合わせは同社(電話22・3551)へ。
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