教訓
現在、山の店やインドア・ジムで無料配布されているこの冊子。
JFA(日本フリークライミング協会※)が発行しているのだが、最新の「支点の使い方」や「岩場でのルールとマナー」「アクセス問題」など前回の無料版にも増して内容があり、とても参考になります。
で、やはり読んでおきたいのはクライミングの「事故事例集」。
恥ずかしながら私もこれまで救助隊のお世話になったことはないが、ヒヤリハットは数回ある。
その中で「墜落」事例とそこから得た教訓をいくつか。
1 まだ19歳の頃。奥多摩の越沢バットレスで。
どこのルートか忘れたが、フォローで登っていて力尽きてハング下で宙吊りとなる。
その頃はブーリン結びが主流だったが、短めにしていた結び目の末端が落ちたショックでさらに短くなってハーネスからほどけそうになり、かなり怖かった。
教訓 「結び目の末端と夏季休暇は長めに取りたい。」
2 2005年秋、越後の三国川五竜沢で。
25mほどのやや脆い滝をリード中、ホールドを探っているうちに足が滑って滑落。
ランナーは残置ハーケンと自前のカムで2つ取っていたが、岩が脆かったのか次々と抜け、そのまま釜へウォーターグラウンド・フォール。
相方のタケちゃんによると、15mほどは落ちたとのこと。
左手甲の激しい打撲と左目上を軽く岩にぶつけたが、出血や骨折は無いため、そのまま翌日も計画どおり遡行。
二、三日してから左目上の内出血が下がってきて、目の下のクマのようになったため、職場女子のファンデーション(シャネル)を借り、しばらくごまかす。
教訓 「落ちる時は低めに、ファンデーションは高い方がイイ。」
3 2007年冬、某インドア・ジムで。
5.11aのルートをオート・ビレイで登り、終了点に着いたところで安心して手を離し、そのまま約7~8mグラウンドフォール。
ビレー機のロープをきちんとハーネスと繋げていなかったのか?
下はマット無しの固い床で、踵を強打し、落ちた衝撃で左脇腹も圧迫。
そのまま総合病院に入院。検査の最中、痛みと眠気で朦朧としている間に「セキソン」という言葉が聞こえたのでドキッ!として一気に目が醒める。(結局、空耳だったか?)
初めての入院に興味も湧いたが、あまりのメシの不味さと病院にあった漫画を全て読んでしまい、また女房からは「家でクリスマスをやるからさっさと帰ってくるように!」との厳命により一日で退院。
しばらく足は痛かったが、インドアは2週間ほどで復帰。
教訓 「ハセキョーや釈由美子のようなナースはどこにもいない。」
・・・教訓はすべて冗談ですが、もちろん反省しています。
不慮の自然災害は別として、やはりクライミングも集中力と謙虚さが大事。プロのガイドやあのリン・ヒルでさえ過去にミスをしているわけですから。
p.s.・・・で、余談ながら「JFA」で検索してみると、「日本フリークライミング協会」だけでなく、いくつかの団体があることがわかった。
一番メジャーなのは「日本サッカー協会」だろうが、その他にも・・・
「日本ファッション協会」
「日本フリスビードッグ協会」 →フリスビーを投げて犬が走って空中でキャッチするヤツね。
「ジャパン・フェレット協会」 →フェレットというのはあの「イタチ」のような小動物ね。
「日本鷹匠協会」 →鷹匠のことを英語で「FALCONERS」というらしい。
勉強になったでしょうか?