一日目(7/31-8/1)
天候:
さて今日からいよいよシャモニーである。
2013年カナディアン・ロッキー、2014年ケニア山と単独での山旅(ケニアは現地ガイド同行)を続けてきたが、今回は二人旅。
既にヨーロッパ・アルプス8回目となるjuqcho氏と一緒なので気楽というか心強い。
一応、目標はモンブランとしたが、高校の頃からいつかはクラウン、いつかはアルプス・・・と憧れていた自分としては行けるだけで十分。特にモンブランに拘るつもりはない。
ただ春先に痛めた左ヒザが完治せず、爆弾を抱えたままの出発というのがとても気がかり。何とかもってくれればいいが・・・。
7/31(金)20時頃、成田空港集合。
今回はターキッシュ・エアラインズ(トルコ航空)を利用。
12時間ほど飛んでイスタンブール、ここで4時間ほど待ち時間があり、さらに4時間でスイスのジュネーブへ。
ちなみに日本では一般的に「ジュネーブ」と言われるが、空港の係のオネーさん(日本人)に荷物を預ける時、彼女は「ジェネバですね。」と言っていた。なるほど、覚えておこう。
便は30分ほど早まるとアナウンスがあったが、結局ウダウダしてほぼ定刻どおりテイクオフ。
しばらくして出てきた機内食を食べつつ、せっかくなので座席の前の小さなモニターで映画を観る。
往きに観たのは「UNBROKEN」(アンジェリーナ・ジョリー監督。戦争捕虜となって苦難を生き抜いた元オリンピック選手の話。)と「Life of Pie」(虎と共に漂流した青年の物語)
(左)ターキッシュのお姉さんは「ジュネーブ」と言いません。 (右)飛んでイスタンブールの空港(←古い)
トルコ・イスタンブールのアタテュルク国際空港にAM4:30着(現地時間)
トランジットの時、私は簡単にスルーだったが、juqcho氏はなぜか入念にボディチェックを受けていた。
前年のケニアの時の経由地ドーハ(ドバイ)でもそうだったが、空港ビル内は乗換え待ちの外国人旅行者がそこら中でゴロ寝しており、ショップのお菓子も中東のせいか同様のもので雰囲気が似ている。
ウダウダ過ごして、ようやく次の便に乗り、スイスのジェネバに10:30AM頃到着。自分にとっては、これが初ヨーロッパである。
(左)トルコの置物は寄生獣だった。 (右)ヨーロッパに初上陸
ジェネバからは予約してあったALPY BUS(ジェネバ-シャモニー間の小型乗合バス)を使う。しかし、ここで早くも問題が。
今回、私はjuqcho氏から「シャモニーはほとんどカードが使えるから」と聞いて、ここまで現地通貨を一切用意してこなかった。
しかし、このALPY BUSはカード不可、Cash Onlyとのこと。一人片道23.5ユーロ(約3,200円)をさっそくjuqcho氏に立て替えてもらう。
ここからシャモニーへは1時間15分ほど。
まずは高速道路を走るが、最初のうち回りの景色はまるで日本の中央高速を長野方面へ向かっているようで、あまり異国の雰囲気が感じられない。
やがて両側に岩山が迫ってくるとシャモニーはもうすぐ。距離的にも雰囲気的にもカナダのカルガリーからバンフへ行く時と似ている。
乗合のため、何組かの客を途中降ろしながらバスはシャモニーの中心街、観光案内所(Office de Tourisme)前の小さな広場へ。
ここで我々も荷物と共に降ろされるが、juqcho氏が前年の記憶から町の様子を覚えていて、すぐに自分たちのホテル「ラ・クロワ・ブランシュ」(La Croix Blanche=白十字の意?)に着くことができた。
(左)左の建物はシックな佇まいのマック。 (右)有名な「旦那、あれがモンブランでっせ。」の像
チェックインの時間までまだたいぶあるので、とりあえず荷物を預かってもらい、まずは現地山岳保険を扱うフランス山岳会の事務所へ。
ところが昼休み中だったので、先にシャモニー最大の登山用品店スネル・スポーツやその向いの本屋を覗く。
本屋ではトポが充実。
私が買ったのは「Mont Blanc Classic&Plaisir」。(Marco Romelli・著。29.5ユーロ=約4,100円)
エギーユ・ルージュのマルチピッチは少ししか載っていないが、モンブラン山群の雪と岩の主要クラシック・ルートはほとんど、そしてわかりやすく紹介されている。
残念ながら日本語版はないが、英語をはじめ各国語版が揃っていて人気のようだ。
スネル・スポーツは確かに店も大きく品数豊富だが、扱っている用品は日本の店とそれほど変わらず、値段もそう変わらない。
クライミング・シューズは安かったが、My favoriteの紐ミウラーが無いし、他のシューズもEU46とか日本では有り得ないサイズがあったり・・・。(アンドレ・ザ・ジャイアントか!)
ちなみに有名な日本人の神田さんはこの日はおらず、その後二週間の間にちょこちょこ店に顔を出したが、一度もお会いできなかった。
右のクライミング・シューズ、サイズはEU45Hと46!スタン・ハンセンとアンドレ用か?
一回ホテルに戻り、チェックインを済ませてからミディのロープウェー駅へ行き、6日間有効のマルチパスを購入。
123ユーロ、約17,000円。結構な値だが、例えばミディのロープウェーを1往復しただけで50ユーロ以上するので、ある程度の期間滞在するのであれば最初から数日間有効のものを購入した方がかなり割安となる。
で、このマルチパスはその名のとおり、このミディのロープウェーに限定されるわけでなく、シャモニーの他のエリアのロープウェー、リフト、モンタンベールへの登山電車なども乗り放題である。
市内を走るバスについては、これも一定期間シャモニーに滞在するのであれば、ホテルで無料パスをもらえる。
フランス山岳会の事務所。ここで山岳保険に加入。たぶん日・月が休みで、16時半以降でないと開かない。
そして夕方になりフランス山岳会の事務所へ出向き、保険の手続き。
保険はせいぜい1万円ちょっとかと思ったら一人2万円以上かかると聞いてビックリ!
どうもそのうちの半分近くは外国人チャージで、これが現地や国際ガイドと一緒なら、かからないようだ。(詳細は不明)
まぁどこの馬の骨かわからない外国人パーティーが大勢やってきて、しょっちゅう遭難騒ぎを起こしていたらすぐに財政難となってしまうのでわからなくもないが、ちょっと高い。
で、この保険も現金払いのみなので要注意。
私は今回VISAカードを更新した際に海外キャッシングの手続きをし忘れたようで、いくら町のキャッシング・デイスペンサーで操作しても、すぐにカードが戻されてしまう。
ここもjuqcho氏に立て替えてもらって助かったが、これが一人だったらちょっと露頭に迷っていたかも。申しわけない・・・。m(_ _)m
トポ、マルチパス、保険と揃って、とりあえず準備OK。
ホテルから至近の「スーパーU」で食糧、ビールを買って落ち着く。
(左)ミディの駅でマルチパス購入 (右)ホテルのバルコニーから見た町並み