倉敷三昧

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明日ちゃんのセーラー服 第六話 明日、お休みじゃないですか

2022-02-15 22:47:26 | アニメ・映画・TV番組

やはりこの娘は人の目を引きつけるところがある。どこがと言われても答えられないのだけど、その言葉、目、行動、がとにかく魅力的。不思議な女の子だ。

小路は美人のクラスメイト木崎江利花を家に誘おうと決心した。でも、どうやって誘えばいいのか分からず時間だけ過ぎていく。よく考えたら小学校6年間を1人だけのクラスですごいた小路に友達を誘うことなどハードルが高かったのだ。いつもチラチラ(むしろストーカーっぽく)このクラスメイトを見ていたのだけど、当然のように気づかれ、江利花は話を聞こうと小路を図書室に誘う。

そこで江利花が釣りが好きとわかり、ついに土曜日にふたりで会う約束をする。

当日、釣り場の水辺(池? 小さめの湖? すごく水のきれいなところ)に早く到着した江利花は、水に慣れようと湖に入っていく。後着した小路は、それを見て江利花が大変と、おしゃれしてきた服を脱ぎ捨て(濡れて良いように下にスクール水着を着ていた)、泳いで助けに行く。

誤解も解け、ふたりで釣りを楽しみ、江利花が大物を釣り上げるのも手伝った。

最後は水遊びして、着替えとトイレのために家に誘うことになる。そこで妹の花緒(かお)や小路の母とも楽しく過ごし、最後にはお互いの呼び名を・・。

小路はとにかく大胆な行動をする。友達が溺れそうになっていると感じたとしても、いきなり外で服を脱いで水着になって飛び込むか? この子、父とも良好な関係のようだが、その父は余り画面に出てこないから、基本は母と妹と小路の3人でいることが多いのだろう。女ばかりと言うこともあるのと、まだ中1(12か13才)で恥ずかしさも少ないのかも知れない。女子校で女しか周りにいないことも関係あるのかも知れないし、田舎で人がいないから周りの目が気にならないとかもあるのかも知れないけど、私の一般的な常識から考えて絶対あり得ない行動をする。その奇想天外さが凄く面白い。笑えるのではなく興味を引く面白さがある。発想も大胆だ。江利花が「着替えとお手洗いを」と言ったときには『あっちの木陰なら誰にも見られないよ』と言ってから、しまったと思う。もし小路だけなら、見えないからいいやって着替えとトイレを済ますのだろう(笑)。このピント外れも人を引きつけるところがある。

大胆さで言えば、濡れた体をきれいにするためにふたりでお風呂に入るときも。江利花に「小路さん、ためらいないな」と思われるぐらいなんの躊躇もなく脱ぐ。引きつけるという意味では、妹の言葉や行動も、母親のフレンドリーな会話も、内容も。この一家、全てが人を引きつける魅力のかたまりみたいだ。

ラストシーンまで見ても、見て良かった&いい気分になれたと感じさせるアニメだ。

私は学園ものが好きなのだけど、その理由は、3年間という区切りの中を疾走していく人たちの姿が好きだから。3年経てば必ず別れが来る。別れまでの1秒1秒をまさに駆け抜けていく姿、避けられない別れを忘れてしまいたいように生き急ぐ姿、それが好き。

小路も3年後には、今の幼さから別れを告げ、仲良くなった友達にも別れをつけて新しい出会いの場へと進むだろう。その貴重な時間を共有しているみたいで、私はこんな学園生活を描いたアニメから目が離せないのだ。

意地悪な青春時代、イヤな思いばかりの友人、挫折だけしかない記憶・・なんてものじゃなく、小路のような生活を見るのが好き。それが現実ではなかったとしても、理想的な作り話だとしても、やはりこういう話がいい。こんなアニメを見ていたい。小路の人間的魅力とともに、どうやらこのアニメは私にとって大切なものになりそうな予感だ。

そうそう、妹が出てくると話が深まる。

江利花をして「ちっちゃい明日さん」と言わせるこのかわいい妹。アクセントになるので、また話に出てきてほしいものだ。

たぶん今回で一番良かったのがこのシーン。妹最高!!