新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

汗から塩味がしなくなったら

2012年08月02日 | 読書

もう明日は金曜日か。今週はたいして働いたわけでもないが、暑さで消耗ぎみ。

今日会社の食堂でみんなと見ていたクイズ番組では、ぶっちぎりのチャンピオン。「出たらいいのに」といわれたが、たまたま得意なジャンルだったというだけ。だってお題が「城」「森鴎外」「エビ」だったからね。エビについては、そんなに自信がなかったのだが、『魚河岸三代目』は勉強になるね。

最近このブログは、1年以上前に書いた中上健次に関するエントリに、アクセスが多い。何でだろうと思ったら、逝去20年か。月日がたつのは早い。

中上は好きだが、肝心の著作は、10冊読んでいるかどうか。後期はエッセイや対談だけで、作品は全く読んでいない。

「中上さんは、左翼なんだよな。これはほめているんだよ」

1987年に中上や三上治などが企画したイベント「いま、吉本隆明25時」での、吉本さんの発言。村上龍『愛と幻想のファシズム』の「行動的な文体」を肯定的に評価する吉本さんに、中上が「村上龍、なにが愛、幻想、ファシズムだ、ふざけんな」と怒り狂うのに、吉本さんが反撃した発言。

「嬉しいね、吉本さんにほめられるなんて」

「左翼は『点』で否定するんだ」

そこから最低綱領と最高綱領の間に思想の課題がある、という話になっていった。

当時ダブル村上といわれた春樹も龍も、ときに批判しながら、全作品ほぼコンプリートしている。あの二人とも、良いインディアンではないとしても、同時代を生きているという信頼感はある。

その点でいうと、中上は、吉本さん以上に「過去の人」に見えた。

これは悪い意味ばかりでない。「古典的 」ということでもある。

この季節がめぐってくるたび、汗をなめて、塩の味がするうちは、まだだめだと、『枯木灘』の主人公のように思う。

(正確には、「まだ大丈夫だ」というべきだろう。汗から塩味しなくなったら、熱中症に低ナトリウム症が重なるわけで、それは危険な状態である。『獣医ドリトル』より)




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