新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

千万弗展望台 『ひだまりスケッチ』聖地探訪補遺

2025年03月05日 | コミック/アニメ/ゲーム
少し漫画のはなしが続きます。

原稿書きの仕事(でもギャラは出ない)で、昨年の暮れから本漬けでした。

読書モードに入ると、自然と仕事以外の本を読む機会も増えました。やはり自分の好きで読む本がいいですね。まずは漫画からです。

一年前の記事。
私たちが毎週通っている摩耶山の掬星台(きくせいだい)が、前の記事で取り上げた『ひだまりスケッチ』の「聖地」になっているというはなしです。


聖地巡礼?

前回、『ひだまりスケッチ』のEDに出てくる摩耶山の掬星台(日本三大夜景だそうです)の写真をアップしました。しかし展望台は海に向かって、東西二箇所あるのです。乃莉が立っているの......




『ひだまりスケッチ』EDから。

この夜景が、「日本三大夜景」の掬星台だといわれます。「掬星」は「星を掬(すく)う」という意味で、夜空の星が手ですくえそうなほど美しい夜景が間近に見えるということです。

木のそばに立っているのは、「ノリスケ」こと関西出身の乃莉どのです。


摩耶山掬星台にて、長女のれんちゃん。

うん。ノリスケどのが来ているのは、たしかに摩耶山です。

摩耶山から六甲アイランド方面、大阪方面を眺めているようですね。

でも、掬星台はアニメのような自然地形ではありません。

展望施設はテラス風になっていて、転落防止の柵もあります。掬星台はいまは広大な空き地ですが(そこがよい)、もともとは遊園地だった場所です。


ノリスケどのが立っている場所のイメージは、ケーブル虹の駅近くの「千万弗展望台(跡)」のほうが近いかもしれません。

展望台に柵はありますが、木も生えていて、柵の下は登山道です。

でも、神戸のまちの眺めは、やはり掬星台からのものですね。

神戸の夜景は「100万ドルの夜景」といわれますが、ある日下山で一緒になった地元の株長者のおじさんは、「なんや、1億4千万ぽっちかい。わしが買うたるわい」とイキっていたものです。

「さすがですねえ」とヨイショしておきましたが、「千万弗展望台」が存在しているのは「インフレ修正」だったと思うのです。当時は戦後復興にともない、インフレで、さらにドルも360円固定だったのです! そして、「100万ドル」というのも、神戸の夜の一日の電力料金というはなしでした、

かつて摩耶山中腹にあった天上寺までの参詣ルーとして開通した、摩耶山ケーブルは今年創設百周年を迎えます。

しかし、「100万ドルの夜景」というキャッチフレーズが登場するのは1950年代の戦後復興期だそうです。戦前もハリウッド映画やディズニーは人気でしたが、名勝の価値をあらわすのに、敵国になるかもしれないアメリカの通貨単位を利用するのには抵抗もあったでしょう。

おそらく、「千万弗展望台」は、アメリカ帝国主義の支配に屈した、摩耶ロープウェイが開通した1955年以降のネーミングだろうと思います。




「五鬼城展望公園」あたりからの展望も、ノリスケどのの立っている場所のイメージに近いですね。

『ひだまりスケッチ』を愛する方々、ぜひ摩耶山と神戸を訪ねてください。


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