くっしーの徒然日記

SIGMA 70-210mm F2.8 分解・清掃②

さて、先日途中までバラした物の曇りを取れなかったSIGMAの70-210mm F2.8のレンズの続きである。



吸盤オープナーを入手した物の、前玉にはサイズが小さくて、押し付けて回しても、回るのはレンズのみで、押えリングはさっぱり回らない。

案の定である。


安曇野wasabiさんブログの記事によると、前玉は外さなくても曇っているレンズは取り外せそうなので、前玉はさておき、後ろを前回の手順に従ってばらして、中玉の後端を露出させる。

でもって、再び吸盤オープナーの出番であるが、これまた全く回らない!サイズ的にはギリギリ押さえ金具に届くサイズなのだが、思ったように力がかからない様だ。



これ又一旦おいといて、後ろ玉の中央の2枚のレンズを取り外すべく、後ろ玉を分解。

しかしこれも吸盤オープナーではさっぱり回らない。

う~ん、何だこりゃ、、、さっぱり役に立たないな!

この日はすっかり戦意喪失で、これ以上の作業を諦める。

安曇野wasabiさんみたくマイクロドリルで穴を開けるかとも考えたが、失敗してレンズが傷だらけになりそうな予感もするので、押さえリングを削って、カニ目が入る様にするかな~とか考えるが、ヤスリの手作業じゃ、余計危ないかなとも思う。

と言う事で、後日、ホームセンターへ行って、何かいい物は無いかと物色。

マイクロドリルも含めて色々見ていると、彫金やガラス細工にも使えるルーターを発見。



これで、押さえリングを削るかな。



と言う事で、レンズに傷をつけない様に、アルコールに浸したティッシュをしいてリングを削る。



無事にカニ目で回すことが出来た。



押さえリングを取り外して、



ついでに買ったレンズサッカーで中玉の後ろのレンズを外す。

スペーサを挟んで、中玉の後ろから2番目のレンズも外れる。どうやら中玉で曇っているのは、この2枚目の様だ。



よしよし、と思って、レンズをクリーニング液で拭くが、さっぱり曇りが取れない。

試にシンナーでも拭いてみるが、これでもさっぱり状況が変わらない。どうやら、コーティングかガラス自体に傷が出来て曇りに成っているみたいだ。

ちょっとNETで調べてみるが、磨いて曇りを取る話も出てくるが、余り成功率は高く無いようだ。レンズ磨きは、許容誤差の5/100mmなら許されるらしいが、今のレンズが、偏差に対してどれ位で出来ているかも判らないし、手で磨くのに、そんな管理、シロートには出来ない!コーティングも剥がれるし、レンズを磨くのはかなりリスキーっぽい。

う~ん、とりあえず、このレンズはこれ以上手が出せないか。これでどの程度写りに影響するかだなぁ~、、、、



取り敢えず中玉は組戻して、後ろ玉の方に移ろうかと思ったが、後ろ玉は、中央のレンズなので、押さえリングを削ってもカニ目が届かない。

と言う事で、これまた後日、ロングビットを手配してからだな、、、、



で持って、手配したロングビットが届いたので、後ろ玉の中央付近のレンズの押さえらしき部分をルーターで削る。



削ったところをカニ目で引っかけて押さえリングを外す。



後ろ玉の中央部分は2枚のレンズが出てきた。



押さえリングは、カニ目がしっかり引っかかるように削って、マジックで塗っておく。



曇っているレンズを掃除するが、これも曇りが完全には取れない。
まあ、磨くわけにも行かないので、これもこのまま組戻す。



ばらした時の逆順で、元通り組み立てる。



で試しにどの程度影響があるか、28-70mmの70mm側と70-210mmの70mm側で比較撮影。



同じ70mmと謳っているのに微妙に画角が違うのはおいといて、多少コントラストは低いようだが、ちょっと見、使えないこともないかな?と言う感じだ。

ちなみに、左がきれいな光学系の28-70mm、右が今回清掃した70-210mmだ。

通常の絵ではそれほど差がないが、淡い星雲とか写して、強度の強調処理を掛けると多少差が出るかもなぁ、、、、

2016.6.11(6/14)

SIGMA 70-210mm F2.8 分解・清掃①
SIGMA 70-210mm F2.8 分解・清掃②

コメント一覧

くっしー
ひろぽんさん、おひさです。

そんなクリーナーがあるんですね。ガラスのコートも簡単にはがしてしまえるなんて。かなり最終手段ぽいですね。一応、天体の撮影に使ってみて、コントラストが低くていまいちそうなら、試してみたいかなと思いますので、その時には宜しくお願いします。
ひろぽん
お久しぶりです。

弊社で酸性のクリーナーを扱っていますので
良かったら差し上げます。
研磨剤は入っていません。単なる光学ガラスなら
コートはこすらず簡単に剥げると思います。

いずれにしても最後の手段的(笑)ですが。
くっしー
電球さん、こんにちわ。

水垢取ですか。確かに、お風呂場のガラスなんかは、いくら拭いても水垢で汚れて曇ってしまいますね。レンズもそういう状況ってあるのかな?撮影して使えない結果に成ったら、ちょっと色々と試してみたいと思います。
くっしー
kameさん、こんにちわ。

煮沸ですか?う~ん、どうでしょうか。まあ、実戦撮影してみて影響が大なら、ちょっと考えてみるかもしれませんが、、、昼間の風景ではあまり変わらないので、どこまで天体撮影に影響するかでしょうね。使えなそうなら、思い切って色々試してみるかもしれません。
くっしー
まーちのひとさん、こんにちわ。

たぶん、コーティングが劣化しているんでしょうね。カビにしても拭くと多少変わりそうな物ですが、全くびくともしないので、細かいキズに成ってるのかなって感じでしょうか。
曇りは拭けば何とかなると思ってたんですが、今後はジャンクレンズの曇り品には要注意ですね。
くっしー
コウイチさん、こんにちわ。

いや~!結局かなりの荒業に出てしまいました。でも以外にルータで削るとすんなりカニ目が引っかかる様になってくれました。コーティングは、中の玉にもされているようですね。中玉の曇っているレンズは、曇り以外に、コーティングの剥がれと言うか傷と言うかそんなものも見て取れました。後ピンを調整するって、レンズ側でも可能なんですか?原理的にピント検出するのが本体側だろうから本体調整に成りそうな気がしますが、レンズにも更に調整できるようになる部分が有るんでしょうね。
電球
メガネレンズの話ですが、現在のは撥水コートがしてありますが、昔してない頃に水垢取りと言うのが有りました。クリンビューで出していましたけど、白色の微粒子の液体でした。
kame
わざと工夫を凝らして、せっかくここまでうまく分解されたのに残念ですね。。。

今更ですが煮沸とかどうでしょうか?
温めれば汚れの成分も軟化するのではないか?などと愚考しますが、、、逆に難化しかすかね?
私はこのパターンで事態を悪化させて、ドツボにはまる事がしばしばです。(^^;

しかし日中の試写ではあまり大差なさそうにも見えるので、まずは実際に撮ってみてですね。
まーちのひと
リペア系の記事、いつも楽しみにしています。
相も変わらずの執念&細かい作業、凄いです。

しかし、古いレンズの曇りは単純じゃないんですね…。
拭いても取れないって事は、やはりコーティングが劣化してるんでしょうか?
細かいカビが曇りのように見えることもある=>カビキラー といった記述も見かけましたが果たして…
コウイチ
こんばんは。ついにルーターでカニ目差し込み用の切り欠きを入れたということですか!? う~ん、やっぱり無理(笑)。レンズ削っちゃいそうです。
それにしても中玉、思った以上に曇っていますね。しかも、曇りが落ちないとは。。前玉や後玉以外にもコーティングがされていのでしょうか!?
実は、ニコンSCで後ピンが調整できなかったら、シグマのズームを自分で調整するか、ヤフオクに出して、資金にするか、考えているのでした。とりあえず、自分で分解・調整は、難易度が高過ぎて、なさそうです。
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