もうすぐCDが発売になるので、曲の解説…いや、思い出話でも書いていこうと思います。
一曲目はブクステフーデの「アリア・ラ カプリチョーザ」
私がブクステフーデで初めて手がけた曲です。うーん…初めてにしては大曲だったなぁと反省しております(笑)
この曲との出会いは2016年の3月でした。学部も終わり、科目等履修生となり、自分のやりたい音楽にだけ時間が取れる!となり、ようやくバロック音楽のみをやるようになりました。そこでずっと気になっていたブクステフーデに手を出そうとしました。しかし、曲をあまり知らない…そこでピアノで演奏されているCDを探すことに…無い。とにかく無い。唯一見つけたのが、フランチェスコ・トリスターノがブクステフーデをピアノでいくつか演奏しているアルバムでした。その中にこの「アリア・ラ カプリチョーザ」が収録されていました。
正直、25分弱もあり長いばかりで最初はあまり惹かれなかったのを覚えています。ところが、毎日アルバムを通して聴いているうちに、この曲の良さを発見していくようになりました。そして、今すぐにでも演奏したい!という気持ちになっていきました(笑)
この曲、楽譜が意外と難しいんです。弾きにくいところが多々…しかし、それを分かられたくないし、何より分かりにくい曲なんです(笑)ある種のテクニック的に、ブクステフーデの全技量が集約されているような曲です。舞曲だったりレチタティーヴォだったり、オルガン的だったり。
初めて人前で弾いたのは2017年の10月でした。未熟ではありましたが、そこまで悪くなかったように記憶しておりますが、何よりも嬉しかったのは、終演後に「ブクステフーデって初めて聞いた作曲家でしたが、すごく良かったです!」とニコニコ(長々←嬉しいからね!)と感想を話してくれた方がいたことです。バッハとの関係など興味深く質問して下さいました。
その後、試験やResonanCeの演奏会でもよく弾いていました。ただ、深く研究するほどにこの曲への壁が出来てしまい、2019年の7月を区切りに人前では演奏していません。
どの曲よりも長く愛でている曲です。曲順も真ん中になるように置いてあります。上記のトリスターノとはまた全然違う解釈です。ぜひお楽しみください!
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レーベルHP: 大内 暢仁『Rebirth』 | sonorité