ユーキャン詩集

創作した詩を不定期投稿していきます!感想などございましたらぜひコメントください!時々、旅日記なども載せます!

どうかあの人トトもに

2019-10-09 20:32:11 | 創作(詩)
左右で浮いた草
髪に付きそうな雲
心臓が下って行く感覚
喉元から抜けて行く筋肉
抜けかけた首根っこ
骨だけを置き去りに
肉が草へ隠れていった

墓前で手をついて願った 
黒服の人形が私を 
慰め、ど突き、引きずって 
森の奥へと連れて行こうとした 

私はただ、願った。 
こんな雨が黒い日はなかった。 
こんな冷たい空気じゃなかった。 
こんな空いた部屋に居た事なかった。 
私のただいまを聞いてくれる人が消された。 
一人分の食器が破られた床で血を流した。 
赤く赤く模様替えをした。 
打ち続けてトンカチが肉ドレスを纏った。 
クイハヒッコヌイタ。 
はずなのに。 

私は願った。 
水が黒い。 
ドアノブがドブにまみれて 
私の老後が鏡に映る 

私は叫び願った。 
 容赦無く墓石を叩く粒 
抱きついても守りきれない 

私は、ネガッタ。