ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

126.法人設立するということ

2020-02-09 16:58:33 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 先日、約10年続けてきた個人事業を法人化し、株式会社を設立した。当面一人法人なので、外見や仕事の内容が大きく変わる訳ではない。しかし、これから仕事に対する心構えや姿勢、進め方などにも変化が出てくると思う。

 そもそも、法人化した主な理由は、事業の持続性と信用力の向上だった。もちろん、個人事業においても10年続けてきたことで、それなりの実績や信用は積んでこれたと思う。ただ、さらに10年続けることを考えた時、事業の持続的な展開と自らのモチベーション維持のためにも、法人化は必要と数年前から考えていた。個人でも続けられなくはないが、法人にして事業展開するメリットの方が、自分にとって上回るだろうという感覚的なものもあった。

 外見や仕事内容が変わる訳ではないとは言え、会社設立を一つの転機と捉えるならば、個人事業の10年を振り返って、これからの姿勢に引き継ぐ事も考えておきたい。その一つは、私にはやはり「地道」ということだと思う。足元を見て前に進みながらも、時に三歩進んで二歩下がったり、状況に応じて軸足を移したりするような姿勢のこと。もう一つは、「謙虚」ということ。仕事は一人ではできないのだから、これまで支えてくれたパートナーや関係先等の信用を守るためにも、腰を低くしてブレずに堂々と仕事する姿勢を大事にしたい。

 「株式会社」にしたのは、公正な「利益」を得ることや、将来的に雇用も生み出したいと考えたからだ。そのためには、経営感覚や人の支えも一層必要になる。こんな思いを抱くようになったことも会社設立の意義かもしれない。

 昔、個人事業の駆け出しの頃、「講師なんて雑草のようにいくらでも生えてくる」と揶揄した者がいた。その時思った故事は「疾風に勁草を知る」。今は2月。梅の花言葉は、不屈の精神と高潔さ。やり続けてみて見えてくる景色もあると思っている。

 

 

 

 

 

 
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124.ちょっと応援したくない人

2019-12-15 15:54:07 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 先日、某百貨店のギフト売り場に行った時のこと。店員の対応に腹立たしい思いをした。50代後半くらいに見える女性店員。制服を着ているから社員なのか、繁忙期のパートなのかはわからない。

 カタログギフトを購入しようとカウンターへ行くと、抑揚のない声で「いらっしゃいませ」。贈り先を書くよう伝票を渡された。そして、熨斗紙に書いてほしい祝いの言葉を伝えると、目を合わすこともなく「えっ」と聞き返された。再度伝えてもわからない様子。隣にいた女性店員が見かねて教えると、黙って会計に行ってしまった。混んではいなかったがしばし待たされた後、おつりとレシートを持って来たら、レジを間違えていたとまた戻って行った。ようやく奥から出てきて、商品を受け取ると「一万円以上のお買い上げだからノベルティがある」と言う。すると、持って来かけて「あっ」と立ち止まった。またも隣の店員が「割引使ってるでしょ!」と険しい声でささやく。その百貨店の会員割引を使ったからノベルティ対象外だという。割引後も一万円を超えているレシートを見せると、送料は除くという。別にノベルティが欲しいわけでもなく急いでいたので、「もういい」と不快な態度で帰ろうとしたら「すみませーん」と間延びした声。お詫びの言葉は「申し訳ありません」という常識すら知らない。せっかくの祝いの品を持ち帰りながら、店員の対応にも自分の態度にも苦々しい思いが込み上げてきた。

 百貨店とは言え、やはり人手不足なのだろうか。その何か事情のある店員だったのかもしれないが、もう少し普通に客目線でスタッフがフォローし合えないものか。接客の仕事場が、受注作業場になっていた。店の地理的な集客力やブランドイメージに胡坐をかいていると、「客は黙って離れて行く」。苦境の時、応援してくれる人が減って行く。

 翌日立ち寄ったスーパーのレジの年輩女性は、マニュアル通りの対応だが快く感じた。
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123.ちょっと応援したい人

2019-11-10 17:01:28 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 その女性は、特急電車の中で見かける人だ。歳は60代半ばくらい。小柄で眼鏡をかけ、おばあちゃん役女優のようなどこか上品な面立ち。私が県内出張する際に利用する特急電車の中で、社内清掃員をされている方である。作業服を着て黄色いビニール袋を持って、飲み終えた珈琲のカップや食べ物の袋などを回収する仕事だ。揺れる電車の中で、時折よろめきながら緊張した面持ちで、小さな声で「ゴミはございませんか」と通路を歩いていた。最初に見かけたのが、3年前。「この仕事をされているのには、何か事情があるのだろうか。お一人で暮らしているのだろうか?」「長くは続かないだろうな。」と勝手な想像をしていた。

 その後、特急電車に乗るたびに見かけたり見かけなかったり、気がつかない時もあっただろうが、少し間をおいて見かけると、「まだ続いていたんだ。少し慣れてきたみたいだ。いつまで続くかな。」と、期待も込めて気になるようになった。そうして、1年、2年と経ったと思う。
 
 しばらく、私が特急電車に乗る機会も減り、タイミングも合わなかったのか見かけることが無かったが、先日久しぶりにその女性を見かけた。車両前方のドアが開き、後方に座っていた私は。近づいてくるしっかりした足取り、左右の座席に目配りする動作、乗客に声掛けする時の表情を見て、ちょっと嬉しくなった。飲みかけのコーヒーを急いで飲み干してカップを黙って差し出すと、ビニール袋を広げて「ご協力ありがとうございます。」と、少ししゃがれた声ではっきりと言った。

 この人は、週に何日、一日何時間働いているのだろう。売り上げにより報酬が変わることもあるワゴン販売と違って、決まった時間やって当たり前の仕事だろう。でも、もう3年は続けておられる。心の中で応援したくなる。次に会うのはいつかわからないが、その時はゴミを出したら「ありがとうございます」と言ってみようと思う。


 
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122.ネガティブな感情

2019-10-27 17:12:29 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 知人のⅩさんは、60代後半。若い頃にはご苦労されたようだが、今も現役で事業を手がけている。穏やかで紳士的な方だ。そんなⅩさんは、地元の同級生とは付き合わないという。なぜなら、飲みに行ってもつまらないからという。大体、「嫁の悪口、孫の自慢、病気の話」が三大話。何の生産性もなく、聞くのも嫌らしい。

 私にも嫌な人はいる。講師の仕事に関していうと、立場をわきまえない人。例えば、公共のセミナー等で、自分が主役であるかのように目立とうとして上から目線で話す独りよがりの講師。本来話すべき事を話さず、自分の言いたい事ばかり話す。受講者目線や主催者への配慮もなく、偉そう。チームでする仕事に関していうと、皆が力を合わせて難局を乗り切ろうとしている時に、他人事のような態度で評論家的な意見しか言わない人。普段は調子の良い事を言いながら、自分のチーム内での役割や責任に無頓着で信用が置けない。

 人間だから喜怒哀楽や好き嫌い、相性、気分の浮き沈みがあるのは自然なことだ。私は、ネガティブな感情については、「他人は変えられないと割り切る」「言うべき時は言う」「コントロールしてもそのものを否定しない」ことを心がけるようにしている。とは言っても、聖人君子ではないので、ネガティブな感情に捉われてしまうことはある。そんな時は、なるべく「こんなことでストレス抱えたり、腹を立てて時間や気力を消耗したりするのはアホらしい」と、感じるのを止めることにしている。それが、必要以上に相手を傷つけないし、自分を守ることにもなると思う。
 
 三人寄れば、二人と一人に分かれる。どちらにしても、意見の対立や葛藤も起き得る。そのような状況で感情をコントロールするには、できるだけ他人を尊重することも必要だろうが、働き動き回ってネガティブな事を考える暇もないくらいになった方がいいのかもしれない。「貧すれば鈍する」という諺もある。
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120.続けてみてわかること

2019-09-29 15:13:17 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 先日雑誌を整理していると、5年前のタウン情報誌が出てきました。ラーメン店を特集した内容でした。人気ランキング上位には、今もよく行く有名店がありました。一方、当時「新店」として紹介された店の中には、評判を聞かなくなった店もありました。廃業した店は、それぞれの事情があったのかもしれません。商売を続けて行くことは容易なことではないのでしょう。
 同じ様な事は、どんな仕事や職場においてもあることです。「入社した時は良かったけど、勤務地や配属が変わってから仕事にやりがいが感じられなくなった。」「思っていた仕事内容や職場環境ではなかったので、自分には合わないので。」中途退職する方の言い分は様々です。もちろん、やむを得ない事情や真っ当な言い分もあって辞める場合が多いのでしょう。

 ただ、キャリアコンサルタントとして、中途退職を考えている方に少し考えてみてもらいたいことがあります。「人気上位のラーメン店は最初から人気があった店ばかりだろうか。」「長く勤めている人は、いつも思い通りの職場環境の中でやりがいのある仕事だけを続けてきたのだろうか。」と。
 精神論を振りかざすつもりはありませんが、どんな仕事でもいろいろな課題や困難を協力して乗り越えて行くことで、やりがいやおもしろさも見つけられると思います。そのためにも、始めたことは続けてみる。うまく行かないことがあっても、他人のせいにしないで自分にできることはないかと考えてみる。謙虚に人の教えや助けを借りる。望むものを与えられることを待つだけでなく、自らやれるところまでやってみる。そのような粘りや持続力が大切になると思います。
 私が個人事業を始めた時に、ある経営コンサルタントにもらったシンプルなアドバイス。「商売も事業も、始めることより続けて行くことの方が大事。」私の場合は、10年余続けてきて、新たな展開を考えられるようになりました。

 ☆ワークネットコラム  

 おしごとコラム第19回「続けることが大事」より 
         
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119.変わらずにいるために変わり続けなければいけない・・・

2019-09-25 23:03:08 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 タイトルの言葉は、映画の名セリフで含蓄がある。いくつかの解釈があるが、私は仕事の面から意味を捉えている。「仕事における自分の役割やポジション、理念やスタンス等を変えずに守るためには、周囲の環境や時代の変化に合わせて変えてゆかなければならないことがある」と。例えば、商売で地域一番店という地位や評判を守るためには、お客様ニーズに敏感に対応して、商売のやり方を変えて行く必要があるということ。そうしなければ、競合店にその地位を奪われかねないことになる。

 とは言うものの、自分のやり方や考え方を変えるのはそう簡単ではないと思う。「今のままでいい」「大した問題じゃない」「もう少し様子を見てから」などと、変化に鈍感だったり対応を先送りしたりすることは誰にでもあるだろう。もちろん、変えなくても良い事や守るべきこともあるが、自分を正当化したり認知のバイアスがかかったりするのは人間の性分だ。妥協や迎合も、そうせざるを得ない場合もあるのだろう。

 私の場合、人と競ったり人をリードしたりするよりも、人との調和や人をフォローする方が合っている。ここは、これからも変わらないし変えなくて良い点と思う。一方で、自分の頑固さや独善には注意しようと思っている。他人の意見や価値観を受け入れずに否定したり、独りよがりの言動をしたりという様なことに。

 ただ、そう心がけているだけでは、つい忘れたり安易な方へ流されたりしかねない。そうならないためには、やはり他者を尊重する姿勢や、その表現として人の話に耳を傾けることを大事にしたいと思う。そして、自分の中の「芯」や「信」を守りながら、「新」を取り入れ「真」を見極めて行きたいと思う。

 ちょっと格好つけすぎだと思うが、「変わる」ということを「成長する」ということと捉えて、そのスピードや方向や方向転換も人それぞれで良いと思えば、気が楽になった。


 
 

 
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117.一緒に働きたい人(再掲)

2019-09-04 18:03:56 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 あなたが「一緒に働きたい人」はどんな人でしょうか。職場の上司や先輩なら、尊敬できる人や面倒見の良い人でしょうか。同僚なら、気の合う人でしょうか。部下や後輩なら・・・?人それぞれ好みや考え方の違いはあるでしょう。そもそも一緒に働きたいとか、一緒に働きたくないとか、考えたことはないという人も多いでしょう。職場の人間関係は選べませんから、好き嫌いや気が合うか否かなど、わがままを言ったら仕事はできません。

 それでも、職場は人の集まりですから、なるべくなら周囲に「一緒に働きたい人」が多い方が働きやすいでしょう。自分自身も「一緒に働きたい人」と周囲から思われた方が居心地良いのが人情ではないでしょうか。決められた仕事を一人でこなしているように見える人でも、企業の一員として働く以上、職場で人との関わりが全く無いことはありません。

 このコラムを読んでおられる方が就職活動をされているならば、ご自身が応募先の面接担当者や職場の人から「一緒に働きたい人」と見てもらえそうか、考えてみましょう。「大丈夫」と思えるなら、それで良いです。考えたことがないという方。特に、正社員や長く働くことを目指している場合は、その視点は必要と思います。
 
 それほど難しい事ではありません。自分がどう見られているか、採用担当者になったつもりで想像してみましょう。求人募集している仕事に対する適性や能力、意欲はもちろん大事ですが、視点はそれだけでしょうか。
 
 採用したい人材に関する企業アンケートでは、「コミュニケーション能力」が常に上位です。挨拶や気遣いができる人、自分の意見を言うだけでなく、人の話も聞いている人。八方美人ではなく、誠意が感じられる人です。また、自分の仕事に責任感を持って働いている人。私は、そんな方と長く一緒に働きたいと思います。皆さんはいかがでしょうか。

※当ブログ98回に同様の記事を掲載しています。下記の「おしごとコラム」の中で最もアクセス回数が多かったので、原稿のまま再掲しました。


ワークネットコラム(おしごとコラム)第17回
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113.「働く」ということ。

2019-08-12 23:30:19 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 「働くということは、どういうことか?」などと、普段は考えないだろう。「なぜ働くのか?」と問われたら、どうだろう。お金のため。生活のため。家族のため。会社のため。事業存続のため。こんな現実的な答えの一方で、「仕事が好きだから」、「お客様に喜んでもらうため」、「社会のため」、「自分の成長のため」というような、内心的な答えもあるだろう。人それぞれの現実社会での働き方や仕事に対する思いや価値観は多様だ。「何も考えない」というのも一つの価値観かもしれない。

 私にとって「働くということ。」は、どういうことだろう?理屈やきれい事を抜きにして、まず思いついた。「自分の存在を認めてもらうということ。そのための自分の表現の場であるということ。」と。小難しい言い方に聞こえるかもしれないが、簡単に言うと、現在組織を離れて個人事業主である以上、仕事がなければ生きて行けないということ。仮に、事業で大儲けして有り余るほどのお金が手に入ったとしても、生きていて健康である以上仕事はするだろう。先々のことまで、まだ真剣に考えているわけではないが、できる限り生涯現役を目指すだろう。

 「お金が儲かって、楽で、和気藹藹」そんな仕事や職場などあるものだろうか?もし、あったとしても、おそらくそれはごく一部であったり一時的なものだろう。人や環境が変われば、仕事も職場の雰囲気も変わって行くし、果たしてそれでやりがいや自分の成長など感じられるだろうか。リスクを取らずに儲けたり、楽して経験を積んだり、努力せずに円滑な人間関係を維持したりすることなど、不可能なのは当然と考えた方が気が楽だ。

 このように考えてみると、公共であれ民間であれ、仕事の場を提供してくれたり一緒に場づくりをしてくれる方々には感謝の気持ちを、そして仕事の場に来てくれるお客様、受講者や相談者の方々には誠実な姿勢を忘れてはいけないと改めて思った。

 (参照)☆松山市ホームページ

     ☆ミラジョブ イベント・セミナーカレンダー



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112.ささやかな感動

2019-08-06 12:02:54 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 先日、ある大手家電量販店で腕時計のバンドを交換した時のことです。ずらっと壁面に並ぶバンドの中から、同系色の二つを見比べていました。すると、近くにいた白髪で上品な感じのユニフォームを着た男性が横に近づいてきました。

 「幅は17ミリでいいか図ってみましょうか?」さっと物差しを私の時計に当てて確認してくれました。私は尋ねました。「この二つは同じに見えるのですが値段の違いはどこにありますか?」男性は少し得意気に答えました。「洋服に例えると仕立ての違いのようなものです。どちらも同じメーカーの素材を表も裏も使っていて、防水性も他社よりすぐれていて差はないのですが。」と言いながらケースから両方を取り出して、裏側を見せてくれました。確かに、裏地の色合いには違いがありました。「それから、横から見てもらうとわかるんですが、二枚重ねと三枚重ねの違いです。こちらは、厚みのある分丈夫ですが、少し硬くて腕になじむのに時間がかかるかもしれませんね。」それから、昼光色のライトの下に二つを並べて、「これからの季節こういう明るめの色合いが良いと思います。」と、穏やかに話しました。

 「レジをお待ちいただいている間に交換いたしましょうか。」と言って、私が選んだ方の会計を若い女性店員に丁寧な言葉で引き継ぐと、手際よくバンド交換を済ませてくれました。「ありがとうございました。」と大きな声が聞こえて振り返ると、その男性は眼鏡の奥の柔和な眼で見送ってくれていました。
 
 買い物客でごった返す週末の都心の家電量販店。数万円以上の時計も並ぶ売り場の片隅で、数千円の時計バンドの交換に親切に対応してもらえたことにささやかな感動を覚えました。あの人は百貨店の紳士服売り場で働いて定年後再就職したシニアの方かなと想像しながら、その人の生き方や人生が顔や姿勢に現れていると感じました。そして、見違えるようになった大事な腕時計を眺めて、気持ちも明るくなりました。


☆ご参照:ワークネットコラム 

     お仕事コラム第25回

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108.仕事の煩悩

2019-05-19 16:25:39 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 煩悩とは、「心身にまといつき心をかきみだす、一切の妄念・欲望」という意味の仏教用語である。どんな仕事も、悩みや迷い、煩わしさはつきものだろう。何の煩悩も欲望もなく働き、生きている人などいない。

 私の場合、例えばキャリア支援の仕事をする際にも、悩みや欲はある。クライエントが思うように動かない時、腹立たしくなる。就職に結びつく結果が出ないことに、焦りを感じてしまう。支援が長期化してくると、出口のないトンネルの中にいる様な不安が増してくる。相性が悪い相手との関係維持が難しくなると、支援が嫌になる。もっと割のいい仕事をしたいと、他人と比べて羨んだり嘆いたり。等々。虚栄心、嫉妬心なども。

 今もこのような煩悩や欲はあるが、以前よりはコントロールできるようになって来た。以前も、仕事と割り切ることでコントロールしていたつもりだが、心の負担やストレスにもなっていた。それが今では、時と場合にもよるが、概ねその度合いが軽くなったと思える。

 それは何故かと考えてみると、現場での場数を踏む中で、自分の弱さや仕事としての限界を知ったことが大きいと思う。人は自分の思い通りにはならないし、その人の一生に責任は持てないのだから、今できることを誠実に基本に忠実にやるしかないと思うようになった。勿論、柔軟性が必要な時もあるが、臨機応変と場当たりは違う。無責任と思われるかもしれないが、変わるも変わらないも相手次第で、一時その手助けをしているだけ。そんな風に考えるようになって来た。人に対して謙虚になったのかもしれないし、それが相手を尊重するということかと考えるようになった。

 今の仕事の煩悩を洗い流すには、これからも時々自分を振り返りさらけ出してみることが大事だろう。そして、心身にまといついた物の掃除や片づけは、誰かに手伝ってもらう方が早いかもしれない。虚心の境地はまだまだ。

 

 

 
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