本日はタイトルの研修会に参加。
まずは昨日現在の状況を。
検視・検案したのが9,527体、そのうち身元が判明したのが9,450体。
歯科的特徴から身元判明につながったのが896体、
つまり未だ不明なのが77体だそうです。
ちなみに検視と検案の違いは、
ざっくりいうと、
検察官またはその代理人として検察事務官や司法警察員が行うのが検視、
医師が行うのがが検案。
したがって我々は検案をしています。
本日は宮城県歯科医師会主催の研修会。
はじめて参加規模を全国に広げたそうです。
実は自分は震災を機に警察歯科医になったので初めての参加。
本日の参加者は北は青森から南は大分まで総勢114名。
歯科医師はもちろん、警察官、海上保安官も参加。
ちなみに自分のグループには、島根、徳島、香川、大分からいらした方も。
そう、南海トラフ巨大地震で甚大な被害が予想される地域です。
現状報告に始まり、実際にどう動いたか、身元確認おけるITの活用に関する講演。
これはこの大震災を機に開発されたシステム、
その名は、”Dental Finder”
画期的なのに、フリー。
早速、申し込みしました。
最後は照合実習。
実際のデータを元にカルテおこしから照合までのリアルな実習。
限られた時間の中で、濃い内容でした。
これを企画・運営した身元確認班のメンバーのみなさん、
ご苦労さまでした。
少し前まで週3回照合作業を行なっていたそうですが、
最近はご遺体がなかなか見つからないので週1回の作業だそうです。
それでも感服します。
そんな多忙な中での今回の研修会。
その使命感には頭が下がります。
今日、同席したみなさん、
中には今回の震災でわざわざいらしてお手伝いしていただいた方も。
最後に一言伝えました。
” 何かあったらお手伝いに行きます、絶対に! ”
最後は握手して別れました。
歯科医には歯科医なりの、
いや歯科医にしかできないことがある。
歯科医が活躍できる状況ができるまでは、
まずは人間として何かあったら駆けつける覚悟。
正直、今でもあの震災時に地元の自分たちよりも先に現場にかけつけていた彼ら歯科医の行動力に対する感謝の気持ちとその影にある敗北感は忘れません。
必ず恩返しします。
歯科医である前にひとりの人間として…
そのために警察歯科医になったのかも。
車には常に緊急時の車両通行証と警察歯科医の身分証明書が入れてあります。
出番のないことを祈りますが・・・