朝鮮学校へのヘイトスピーチは人種差別、違法!!
京都地裁が在特会に、街宣差し止めと賠償命令
京都地裁は7日、京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)に対して在特会が2009年から10年にかけて行った街宣・恫喝行為に対して、人種差別撤廃条約に照らして「人種差別」であり、「在日朝鮮人に対する差別意識を世間に訴える差別的発言」として名誉毀損にあたる違法行為であると認定し、1226万円の賠償を命じた。さらに、新校舎付近での新たな街宣活動の差し止めを認めた。人種差別・民族差別に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)をはじめて違法とし、差し止めを認定した画期的判決である。
大阪・鶴橋や東京・新大久保などで繰り広げられているヘイトデモ・スピーチに対する粘り強いカウンター(対抗)行動やネット上などでの差別反対・多民族共生・マイノリティ差別反対の世論を背景にして、この画期的な判決がもたらされた。
判決は、原告の主張を受け入れ1200万円という異例の高額賠償を命じることで、ヘイトスピーチ・街宣行動への強い警告とした。裁判の性質上、朝鮮学校に対する街宣行動を200メートル以内について禁じているが、これは普遍的意味をもつ。人種差別撤廃条約はいかなる形態であろうといかなる場所であろうと一切の人種差別は正当化されないと謳っている。一切のヘイトスピーチ・ヘイトデモは絶対に許されない。
ヘイトスピーチによって子どもたちが受けた心の傷、恐怖心の深さは計り知れない。それは判決によって取り去れるものではない。人種差別は差別された人間の尊厳を傷つけるだけでなく、差別する側にある社会の人間の尊厳を傷つける。一人ひとりの人格が対等に尊重にされ、すべての人間の尊厳が守られる社会こそ真の民主主義社会である。
※「ヘイトスピーチ」は人種差別 地裁が在特会に禁止命令(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1007/OSK201310070002.html
※ヘイトスピーチ禁止判決「朝鮮学校の名誉毀損」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131007-OYT1T00527.htm?from=ylist
※在特会の街宣「人種差別」 ヘイトスピーチ賠償命令(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013100702000205.html
※ヘイトスピーチ差別認定:子ども安全に学べる…原告が会見
http://mainichi.jp/select/news/20131007k0000e040173000c.html
※解説:ヘイトスピーチ違法性認定…法規制議論に一石(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20131007k0000e040165000c.html
※ヘイトスピーチ裁判で違法指摘(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131007/k10015084821000.html
※大きな音、外出「怖い」 朝鮮学校児童 今も心に傷(北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/496549.html
※「児童らの被害認定」と評価 京都朝鮮学園の弁護団(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0704R_X01C13A0CC1000/
※在特会訴訟、京都地裁判決の要旨(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20131008000016
(ハンマー)