大阪教育条例NO!ブログからの転載です。
(転載 by ウナイ)
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■5月17日、大阪府教育委員会議が開かれ、その中で府立高校・府立支援学校の教科書採択制度の改悪が示されました。大阪維新の会の松井知事と彼が任命した中原教育長によって、大阪府立高校・支援学校の採択制度が変えられようとしています。大阪でも高校・支援学校教科書への攻撃が、いよいよ本格化してきたといえます。改悪案全体はこちら(府教委資料から)
http://www.pref.osaka.jp/attach/5181/00127317/g1.pdf
昨年まで、「府立学校教科用図書採択要綱」には、「校長は、教科用図書の調査研究を行うため、教科用図書選定調査委員会を設け、所属教員のうちから委員を任命すること。」とあり、教科用図書の選定については「教科用図書選定調査員会の報告等を参考に」選定することになっていました。つまり、教科書選定にあたっては、校長は当該校の教科用図書選定調査員会とその下に組織された「各教科」の担当者が調査研究にもとずいて行うとされていました。
昨年までの仕組みを図示したもの(府教委資料から)
http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/2012koukousaitaku.pdf
しかし、今年5月17日に提案された採択制度では、「校長は、教科用図書の調査研究を十分に行い選定すること」とあるだけで、「調査研究」について教科用図書選定調査員会と各教科担当での調査研究をすることは全く規定されていません。この規定では、校長がどのように「調査研究」するかも、その裁量に任されるものとなっています。校長の独断採択を許す制度となっています。今年度の採択の仕組みを昨年の内容と比べれば、その違いは一目瞭然です。
今年度提案された採択の仕組みを図示したもの(府教委資料から)
http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/2013koukousaitaku.pdf
■それだけではありません。5月17日の教育委員会議では、府教委の教科書採択制度の「改悪」案について教育委員から、教科書の調査研究の観点にある「人権尊重の観点」を削除するように求める意見が出されました。これは「人権尊重の観点」が大阪の教育にとって重要でないことを指摘することに他なりません。教科書採択において「人権尊重の観点」は、当然必要なものです。
「人権尊重の観点」を守ることは、高校・支援学校での採択にとどまらず、来年の小学校採択、再来年の中学校採択に直結する重要な問題です。
■今回の教育委員会議に提案され「人権尊重の観点」削除については、次回教育委員会議で再度検討することになりました。次回の教育委員会議は6月上旬に開かれると思われます。そこで最終的に審議されると思います。大阪府立高校・支援学校での校長の独断採択権限と調査研究における「人権尊重の観点」削除に反対の声を届けてください。
反対の声を届け先
大阪府教育委員会 教育総務企画課
電話:06-6944-8041,06-6944-6882
Fax:06-6944-6884
メール:以下のHPの「お問い合わせはこちら」から入力
http://www.pref.osaka.jp/kyoikusomu/