4月25日、大阪府教委が入学式での「君が代」不起立者2名に対して処分伝達をすることに抗議し、被処分者を激励する行動が行われました。平日の昼間にもかかわらず、100人を超える参加者がありました。
今年度の入学式で、教育委員会によって把握されている不起立者は2名ですが、集会での報告を聞いて、「職員室勤務」を命じる職務命令が、事前に「不起立」を表明した教職員に対して広範に出されていることがわかりました。ある新入生担任の教員は、しかたなく「起立」に応じようとしましたが、当日になって「やはり立てない」と告げると、新入生の担任であるにもかかわらず「式場外勤務」を命じられたそうです。
また、卒業式の不起立で学校名が報じられた教員は、春休み中に、保護者集会での謝罪と卒業生を呼び集めた集会で謝罪をさせられたそうです。
大阪府・市の教育委員会は「不起立者」を出さないために、完全に常軌を逸していると思えることを平気で教職員や校長、学校に対してやってきています。
今回処分を受け、研修を受けさせられた高校教員のTさんは、“「君が代」起立強制は、13条、19条だけでなく、25条の問題にもなってきている。不起立だけで職を奪われ生存権さえ脅かされる事態になっている。”とこの問題の深刻さを語りました。そして研修について“全くの形式的な研修で教育委員が文章を読み上げるだけだ。私が教育委員だったら、もっとちゃんとした研修をする。”とあきれ顔で語り、“以前、東京での不起立者処分が報じられた時、私は不起立をする教員がいるということが信じられなかった。ところが今になって自分が不起立を貫けているのも、東京や大阪で不起立をしている教職員の支えがあったからだと思う”と話しました。
東京から駆けつけた根津公子さんも、“ここまで強制が強まっていても、大阪で2名、東京で1名の不起立者がいることは大きな希望だ”と語っていました。
集会で強調されていたのは、私たちこそが日本国憲法を守っているという誇りでした。そして日本国憲法を教え、「日の丸・君が代」が侵略戦争に利用されたことを教える教員が卒入学式で「君が代」をうたうことはできないという教育の論理でした。
橋下「教育改革」のもとで、教育委員会による「君が代」強制は異常を極めていますが、報じられた「2名」にとどまらず、さまざまな抵抗が続けられています。それを単に教員の「君が代」反対闘争ととらえるのでなく、教育のあり方の問題として受け止め、不起立教員への理解と支持を広げていきたいと思いました。
↓府教委への申し入れ行動の様子
前回の抗議行動は以下です。
3月27日 大阪府教委の「君が代」不起立処分発令に抗議する行動
(ハンマー)