*三大栄養素がバランスよく含まれ生活習慣病を予防*
大豆が
「畑の肉」と呼ばれる所以は、牛肉のタンパク質含有量20%に対して、大豆は40%であることです。しかもビタミンB1は牛肉の8倍、カルシウムや鉄分、カリウムなどのミネラルも大豆の方が遥かに多く、加えてレシチン、イソフラボン、サポニンなど
数え切れないほどの薬理効果を秘めた成分が大豆には含まれているからです。
世界の研究機関が大豆成分に注目し、効果が次々と判明しています。
1.タンパク質が牛肉より優れている。
2.体の成長や修復に欠かせない必須アミノ酸が多い。
3.血管をしなやかにする。
4.頭脳を強化する。
5.血管内のコレステロールを洗い流す。
6.前立腺ガン、乳ガン、大腸ガンなどを予防する。
7.血圧を下げる。
8.貧血を予防する。
9.肌の老化を防ぐ。
10.肝臓の働きを助ける。
11.肥満を予防する。
12.骨を丈夫にする、などです。
様々な生活習慣病の予防に効果的な食材として近年注目されているのが大豆です。大豆の健康効果について疫学調査を行っている京都大学名誉教授の家森博士はこう言っております。
「大豆の最も大きな効果の一つは、
血管を若々しく保ち、動脈硬化を防ぐことです。遺伝的に100%脳卒中を起こすラットでも、大豆を始め、食物繊維・カリウム・マグネシウムなどを含んだ良質の餌を食べれば、
脳卒中を起こさず天寿を全うできることがわかっています。
高血圧、脳卒中、糖尿病になりやすい遺伝子を持っている人でも、栄養素によって血液循環によい遺伝子の働きを高めることが出来れば、生活習慣病になりやすい遺伝子の影響をも克服できるのではないか、というのが"ゲノムプラス"という考え方です。その鍵を握るのが大豆なのです」と。
大豆には
タンパク質、脂質、炭水化物という体を作るのに非常に重要な役割を果たす三大栄養素がバランスよく含まれています。大豆の約30%が植物性タンパク質で出来ています。通常、植物性のタンパク質は動物性よりも劣る場合が多いのですが、
大豆のタンパク質は肉や魚と肩を並べるほど良質です。脂質についても、肉の脂身と違い、コレステロールは全く含まれていません。むしろ
コレステロールを減らす大豆レシチンや、悪玉のLDLコレステロールが体内で増えるのを抑えて善玉のHDLコレステロールを増やす多価不飽和脂肪酸が含まれているので、とくに
血管には優しいのです。
この三大栄養素のほかに大豆には、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、リン、ビタミンB1、ビタミンE、葉酸など、
多種多様な栄養成分が含まれており健康効果は非常に優れています。
厚生労働省の調査によると、アレルギー疾患が年々急増している大きな原因は食生活にあるといわれています。高カロリー、高タンパク、高脂肪の食生活の結果、体内に余ったエネルギーが炎症となって皮膚に現れたものがアレルギーだと言う医師もいるほどです。豊か過ぎるための栄養過剰が様々な病気の引き金になっていることは確かで、中でも、動物性脂肪の摂りすぎが心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、高脂血症などをもたらしており、統計上かなり危険な数値を示しています。
しかし、同じタンパク質でも大豆には全くその心配がありません。大豆を世界で最も上手に利用しているのが日本であり、それに気づいたアメリカでは、大豆のことを
「驚異の未来食」と呼び、食料品店では味噌、醤油、豆腐はもちろん大豆もやしさえ売られています。
偉大な日本の伝統食をここで改めて見直していきましょう。
体を癒す食材の力:栄養素・効果と効能 TOPページへ