(C)Filmes do Tejo II - Les Films de l'Apres-Midi. 2007
映画「コロンブス 永遠の海」
「帆をはり、風をうけ、遥かなる時へ、船よ進め」
去る4月7日、雨天の中、出航する帆船「海王丸」を取材しに、船の科学館前の桟橋へ、カメラ一式を肩に訪れた。万延元年、「遣米使節団」の護衛として「咸臨丸」がサンフランシスコに寄航、そこに乗船していた勝海舟や福沢諭吉、ジョン万次郎らが日本人初の太平洋横断を行ってから150周年になる。今回はその記念の航海でもあるんだな。
4月とは思えない寒さの中、訓練生の家族や取材陣、帆船ファン(皆さんマナーが良い!)が見送りに来ていたのだが、圧巻は、訓練生がマストに登り、帽子を振りながら「ごきげんよう~」と3度繰り返す「登しょう礼」。風雨の強さに、もしかしたら中止の場合もと通知があったが、何とか大丈夫だったようだ。
あんな高い所に縦横に何十人かの学生さんたちが立って手を振るのに応え、こちらも「元気でいってらっしゃ~い」と応えました~。感動!(あ、カメラカメラ)。
同時に桟橋を離れて航海に出てしまうので、ゆりかもめの駅に着いたときにははるか先まで進んでおりました。
てなわけで、映画は「コロンブス 永遠の海」ですが、コロンブスの伝記ではありません。
コロンブスの出自とその航海を研究し続けた1人の男性と、それを支えた妻の生涯を男性の若い頃から老人になるまで断片的に綴った、詩情あふれる映画です。
最初はポルトガルリスボンから。次にニューヨーク。バックボーンの米国への移民の時代が描かれています。ちょうど「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「ゴッド・ファーザーパート2」あたりと重なる年代ですね。
そして妻と出会い新婚旅行として再びポルトガルへ。CUBAという都市でコロンブスの出生地の謎を追うのです。南アメリカのキューバと名前が似ていますが混同しないように。
で、47年後、老人となった2人のNYのシーン。とてもいいです。
最後の章は、ポルトガル。コロンブスの旧居の維持費を主人公が援助しており、その旧居でのお話になる。CUBAとキューバの関係も解き明かされ・・・。
激しいアクションやCG,起伏のあるストーリーは一切ないけれど、処々に散らばる美しいシーンや、老妻の口ずさむ歌、それからコロンブスやポルトガルの人々の船出と自分たちの移民の歴史を重ねるシーンなど、最近の全部語ってしまう映画に比べて、観客に想像させる余地を与えてくれる映画といえましょう(残念ながらいびきを高らかにかいている御仁もいたが…)。
オリヴェイラ監督の「クレーヴの奥方」を以前観たことがありますが、文芸作品よりも今回の方が好きかも。
「コロンブス 永遠の海」(Cristóvão Colombo O Enigma )
マノエル・ド・オリヴェイラ監督
2007年ヴェネチア国際映画祭特別招待作品
2010年日本ポルトガル修好通商条約締結150周年記念作品
2007年/ポルトガル・フランス/1時間15分
カラー/ポルトガル語、英語
5月1日より岩波ホールにてロードショー
公式HP http://www.alcine-terran.com/umi/
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映画「コロンブス 永遠の海」
「帆をはり、風をうけ、遥かなる時へ、船よ進め」
去る4月7日、雨天の中、出航する帆船「海王丸」を取材しに、船の科学館前の桟橋へ、カメラ一式を肩に訪れた。万延元年、「遣米使節団」の護衛として「咸臨丸」がサンフランシスコに寄航、そこに乗船していた勝海舟や福沢諭吉、ジョン万次郎らが日本人初の太平洋横断を行ってから150周年になる。今回はその記念の航海でもあるんだな。
4月とは思えない寒さの中、訓練生の家族や取材陣、帆船ファン(皆さんマナーが良い!)が見送りに来ていたのだが、圧巻は、訓練生がマストに登り、帽子を振りながら「ごきげんよう~」と3度繰り返す「登しょう礼」。風雨の強さに、もしかしたら中止の場合もと通知があったが、何とか大丈夫だったようだ。
あんな高い所に縦横に何十人かの学生さんたちが立って手を振るのに応え、こちらも「元気でいってらっしゃ~い」と応えました~。感動!(あ、カメラカメラ)。
同時に桟橋を離れて航海に出てしまうので、ゆりかもめの駅に着いたときにははるか先まで進んでおりました。
てなわけで、映画は「コロンブス 永遠の海」ですが、コロンブスの伝記ではありません。
コロンブスの出自とその航海を研究し続けた1人の男性と、それを支えた妻の生涯を男性の若い頃から老人になるまで断片的に綴った、詩情あふれる映画です。
最初はポルトガルリスボンから。次にニューヨーク。バックボーンの米国への移民の時代が描かれています。ちょうど「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「ゴッド・ファーザーパート2」あたりと重なる年代ですね。
そして妻と出会い新婚旅行として再びポルトガルへ。CUBAという都市でコロンブスの出生地の謎を追うのです。南アメリカのキューバと名前が似ていますが混同しないように。
で、47年後、老人となった2人のNYのシーン。とてもいいです。
最後の章は、ポルトガル。コロンブスの旧居の維持費を主人公が援助しており、その旧居でのお話になる。CUBAとキューバの関係も解き明かされ・・・。
激しいアクションやCG,起伏のあるストーリーは一切ないけれど、処々に散らばる美しいシーンや、老妻の口ずさむ歌、それからコロンブスやポルトガルの人々の船出と自分たちの移民の歴史を重ねるシーンなど、最近の全部語ってしまう映画に比べて、観客に想像させる余地を与えてくれる映画といえましょう(残念ながらいびきを高らかにかいている御仁もいたが…)。
オリヴェイラ監督の「クレーヴの奥方」を以前観たことがありますが、文芸作品よりも今回の方が好きかも。
「コロンブス 永遠の海」(Cristóvão Colombo O Enigma )
マノエル・ド・オリヴェイラ監督
2007年ヴェネチア国際映画祭特別招待作品
2010年日本ポルトガル修好通商条約締結150周年記念作品
2007年/ポルトガル・フランス/1時間15分
カラー/ポルトガル語、英語
5月1日より岩波ホールにてロードショー
公式HP http://www.alcine-terran.com/umi/
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