草の結びは淡路結び、あわび結びともいう。中央にひとつ、左右に二つの輪を並べ重ねた形。祝儀用の水引や衣服の飾りとして用いられている。
淡路結びされた祝儀用の水引は絶対にほどけないようになっており、金銀で結んだものと、紅白で結んだものと2種類ある。金銀結びは結婚式に使用され、二度とない、切れないことを表す。紅白結びは御礼など、一度だけの大切なことに使用される。例えば、許状の御礼を師匠に渡す時はこの . . . 本文を読む
行の結びの位置は、茶壷が床の間の上座、下座どちらに置かれるかで変化する。床の間の中央を向く方に行結びが来るようにする。つまり、床に向かって茶壷が右に置かれていたら、行結びは壷の左側に、茶壷が床の左に置かれていたら、行結びは壷の右側にするということになる。名物の茶壷は床の中央に置かれるが、その場合は向かって右側に行結びをする。この約束事は今回の口切茶事で初めて知ったものである。お恥ずかしながら、行 . . . 本文を読む
真の結びは必ず壷の正面にする。”両わな結び”という。輪を茶壷の口に二重に巻いて固定させ、左側の輪を3つ結び、次に右側を3つ輪を結んで完成させる。
両わな結びとは、両方に輪がある結び方で、着物の帯の結び方にある。ちなみに、両わな結び(双輪(もろわ)結びともいう)があれば片わな結びというのもある。わな結び=蝶結びのこと。
最初に真の結びを見た時の私の感想は「葡萄みたいだな。。。。」
茶壷の . . . 本文を読む
茶壷の付属品を装束といい、口覆(くちおおい)、口緒(くちお)、網、長緒(ながお)、乳緒(ちお)がある。
口覆: 茶壺の口を覆う布で、金襴、緞子、錦などの上質で厚みのある四角い切れの裏に塩瀬がついていて、菱なりに被せます。
口緒: 口覆の上から茶壷の口を固定する為に結ぶ紐で、四つ打になっている。
網: 茶壷をいれる袋で、紅か紫。茶壷の蓋の上で結ぶようになっている。
紐: 長緒1本と乳緒2本からな . . . 本文を読む
奈良滞在中に昔の街並み残る奈良町界隈を散策しました。江戸時代には大和盆地から産物を運ぶ人々が往来し問屋街として賑わった場所。奈良晒や砂糖、蚊帳などの老舗が今ものこり、外からは見えにくく中からは外がよく見える細かい格子の家が並んでいる。
その一角に寧屋工房という赤膚焼のお店がありました。赤膚町にある窯元とは違った風情、格子戸を開けると手前には茶碗やお皿が並べられ、奥の真っ暗な部屋では幻想的な灯り . . . 本文を読む
茶道の世界では十月は風炉最後の“侘びの月”。中置という特別なお点前が存在する。その名の通り、風炉釜を点前畳の真ん中に置く。
中置
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/83e39fa5e124651d57664be3c1e94fba
研究会で、五行棚の初炭をすることになり、今年は夏の暑い頃から五行棚のお稽古をしていた。五行棚は、通常水指が飾られる地板に風炉釜を . . . 本文を読む
建水について。最初は台子皆具のひとつだったが、のちに独立して茶席の中で茶碗をすすいだ水やお湯を捨てる器になりました。
素材は、唐銅、砂張、陶磁器、木地(白木、塗り)がある。
特に決まった形はありませんが、七種建水と呼ばれる昔からの形のものがあります。大脇差、差替、棒の先、槍の鞘、瓢箪、餌畚、鉄盥。
他に、合子、曲建水など。
建水を使用する際は、木地は全体を水で濡らしてふき、柄杓も同様に濡ら . . . 本文を読む
NHK教育テレビ趣味悠々「涼を楽しむ」で、裏千家坐忘斎宗匠が茶席で夏を涼しく楽しむポイントを毎週ご紹介なさっている。これまで3回、涼とは何か、涼を道具に見つける、涼を菓子に見つける、来週以降は、風炉の季節の懐石、朝茶を味わう、名水点、葉蓋点前と続く。楽しみである。これまで、ブログでも葉蓋、洗い茶巾、名水点とご紹介してきたが、茶道では涼しく感じられる工夫がたくさんあります。今日は夏ならではのお道具 . . . 本文を読む
卓の中でも丸卓(まるじょく)は、習い始めて最初に使うお馴染みの棚ではないでしょうか。私もお稽古で最初に使った棚が木地の丸卓、更に点前デビューで丸卓を使ったので、個人的にも大変思い出深いお棚です。
利休好みは、桐木地、二本の柱が天板と地板の内側に付いています。地板裏に足が3つついており、1つを正面にして据える。
宗旦好みは黒の一閑張片木目。二本の柱は天板と地板の外側に付いています。地板は厚く . . . 本文を読む
お茶では棚を使うお点前がありますが、その棚の名称に卓(じょく)とつくものと、棚(たな)と呼ぶものと2種類あります。この差はなんでしょうか。
卓はそもそもは中国から伝わり、床の間に飾り物をする際に使用されていました。それを茶道の棚として使用したものです。丸卓(まるじょく)、桑小卓(くわこじょく)などありますね。いずれも柱だけで左右前後に面のない作り、床の間に飾ってあったというのもうなづけます。 . . . 本文を読む