茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

夜咄茶事 止め炭と所感

2007-03-07 06:22:47 | 茶事
 続き薄茶が終わると、止め炭です。これまた夜咄ならではの趣向となります。  箱炭斗を持ち出し、釜を上げ、直して炭をつぎ、香をたく。これは、茶事は終わりに近いですが、連客にどうぞごゆっくりとの心遣いからつぐものです。一方、客はその心遣いを有り難く思いながらも、長居することなく席を辞することを考えなければならないので、客側からは立ち炭になると言われます。席の最後に煮え立つ釜を拝見して、楽しかった時間 . . . 本文を読む
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夜咄茶事 続き薄茶

2007-03-06 00:48:23 | 茶事
 甲高い喚鐘の音が鳴り、後入りです。  通常中立の後、客は銅鑼の音によって席の準備が整ったことを知りますが、夜咄茶事では喚鐘を使用します。5つ鳴らす為、五点鐘(ごてんしょう)と呼びます。これは夜の陰に対して、甲高い音のする喚鐘で陽を対する為です。正午の茶事では昼の陽に対して銅鑼の陰ということになります。 茶道具 –銅鑼-  http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/ . . . 本文を読む
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夜咄茶事 懐石と膳燭

2007-03-01 21:00:08 | 茶事
 懐石料理は通常と同じ順番で出されますが、温かいお料理が多いようです。向付も冷たいお刺身ではなく、今回は鰆おかきあら蒸し、蓋がされて出てきました。また、煮物椀は、菊花かぶら五色あんかけで、これがもうアツアツでとてもおいしかったです。椀の蓋をあけるとふわっとおろし生姜の香りが広がりました。  夜咄の懐石の場面で違うのは、膳燭と呼ばれる、お膳の辺りを照らす燭台が持ち出されることです。お客二人の間に一 . . . 本文を読む
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夜咄茶事 前茶と初炭

2007-02-28 22:24:28 | 茶事
 席に入るといつも通り、床の間、釜と拝見し、定座に着きます。  いつもと違うのは、床の間に手燭が置かれていること、釜の横に短檠と呼ばれる灯具が置かれていることです。席を照らす灯りはこの2つだけです。薄暗い中浮かび上がる掛物と釜のたぎる音が味わい深い瞬間でした。  亭主が入り、正客から順に本日の招待のお礼を申し上げます。今回三客に入れて頂いた私は、「お招きいただきありがとうございます。初めての夜咄 . . . 本文を読む
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夜咄茶事 待合と迎付

2007-02-26 21:35:41 | 茶事
 待合に入ると、暗い中に行灯が灯され、大きな火鉢が用意されていました。藁灰にたっぷりと炭が入っています。薄暗い中で赤々と燃える炭が暖かさを倍増させ、心和ませてくれました。小さい頃祖母の家にもあった記憶があります。たくさんの大きな火鉢、何処にいってしまったのでしょう。今や植木鉢や金魚鉢として使われていることが多いようですが、本来の使い方で目にすると炭を入れて皆で囲みたくなります。  煙草盆には三島の . . . 本文を読む
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夜咄茶事 流れ

2007-02-25 13:13:08 | 茶事
 夜長の十二月から二月位にかけて行われる夜咄茶事。始まる時刻は日没の時刻を考えてになりますが、午後五時から六時頃。近しい人で夜長を味わう為、茶席も小間がふさわしく、客の人数も三~四名と少なめ。冬の夜会となる為、様々な灯火道具や手焙などの暖をとる道具や料理が配され、闇と明るさ、外の寒さと部屋の暖かさといった対比に、趣を感じる味わい深いお茶事です。  茶事の流れは、 1. 席入 2. 前茶 3. 初 . . . 本文を読む
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続きお薄

2007-02-11 19:13:51 | 茶事
 続きお薄という言葉は、大学茶道部時代から耳にしていた。表千家の先生が卒業生茶会などで濃茶席に入られると続きお薄になって、長々と席が続き、終わらなかったことが時々あったのだ。先生にしてみれば、学生達とのひとときを少しでも長くと思われてのことだったのだろう。一方で席を運営する幹事は、時間が押してヒヤヒヤしていたのだが。今や懐かしい思い出。  私が続きお薄を点前としてするようになったのは茶事を意識する . . . 本文を読む
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口切茶事 茶道具と濃茶

2006-11-30 23:52:35 | 茶事
 口切茶事では、特別な茶道具がたくさん登場する。茶壷はもちろんだが、葉茶じょうご、茶臼、茶ふるい箱など。  葉茶じょうごは簡単に言えば茶壷の口を開け、茶を取り出し、茶壷の封をする為の道具。木製で六角形の形をしており、その箱の上に美濃紙一帖を二つ折りにしたものを乗せ、更にその上に封紙、竹の鞘に入れた小刀、印肉、印判、糊板、箆、その向こうに挽家二つ(左の挽家は蓋の上に朱色で詰と書いてあり、茶壷から取 . . . 本文を読む
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口切茶事 主菓子

2006-11-29 20:25:01 | 茶事
 さて、湯斗、香の物が終わると、主菓子です。この日は菓子椀に饅頭、干柿、栗が入っていました。椀の蓋の上には、黒文字と杉箸が添えられて。  主菓子は縁高に盛られるものと思っていた私は菓子椀というものを初めて見ました。杉箸は真の引次茶事の際にも見ました。杉箸は客がお菓子をとりやすいように添える亭主の配慮。一度きりの使用のため、ふつうは二つに折って返し、黒文字は記念に客が持ち帰ります。今回も黒文字に杉 . . . 本文を読む
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口切茶事 懐石

2006-11-28 21:26:03 | 茶事
 炭がつがれ、部屋にいい香りが漂い、温まってきたところで、懐石。  口切を務めた私と初炭を務めた亭主と2人で懐石を連客に運び出しました。懐石もこれまでは客として出されるままに頂くだけでしたが、実際自分が運ぶとなると順番やタイミングなどよくわかり、大変勉強になりました。懐石はお店の方が作って盛ったものを運ぶだけ、出してくれるタイミングも絶妙。これを自分で全部やるとなると茶事を催すというのは本当に大変 . . . 本文を読む
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