茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

釘がいっぱい

2020-04-18 00:02:21 | 日本建築・茶室
 季節は移り行き、釣釜は先月のお話になってしまいましたが、ちょっと季節を戻しまして。  釣釜を吊るために天井に仕組まれた「釜釣蛭釘(かまつりひるくぎ)」。    炉の真上、中心の天井に打ちます。  居前からみて吊り先が下座を向くよう乙の字なりに打ち込み、抜けないようにします。  天井裏には蛭釘を打つために1本太い柱が通してあると先生がおっしゃっていました。確かにこれだけ重い釜をかけるのですか . . . 本文を読む
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床の間の位置と呼び名

2010-05-22 23:37:01 | 日本建築・茶室
 5月も下旬になりました。風炉のお点前にも少し慣れてきたころではないでしょうか。私も平点前から入り、先生に基本的なこと、細かな部分を直して頂きました。長年繰り返した点前ではあるものの、自分なりの癖がついたり、思い違いをしていたり。直すにもよくよく気をつけていないとすぐに元の状態に戻ってしまいます。より美しい所作を目指して精進するのみです。  相変わらず、お稽古日以外は茶道のことを考えたり勉強したり . . . 本文を読む
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光る畳

2009-05-29 11:45:55 | 日本建築・茶室
 朝日新聞に、発光ダイオードを内蔵した畳「光畳 HIKARI TATAMI」というものが紹介されていた。記事には、薄暗い茶室に敷かれた畳が優しい光を透過した幻想的な写真が添えられていた。気になってさっそく検索。   村上産業株式会社 http://www.murakami-t.co.jp/  どんな一般の住宅にもフィットするかというと微妙だが、飲食店や自宅に幻想的で非日常を感じられるような異空間 . . . 本文を読む
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開光庵

2008-08-30 11:17:44 | 日本建築・茶室
 ランドマークタワー内、横浜ロイヤルパークホテルの65階に、お茶室「開光庵」があります。耳にはしていましたが、今回初めて行ってきました。  フロントで確認をすると、4時から予約が入っているがその前なら大丈夫とのことで、エレベーターで65階にあがりました。静かな廊下を通って行くと和風の入り口にたどりつきました。扉をあけ、露地を模した通路を進むと、その先に絶景パノラマが広がっていました。光が開けるとい . . . 本文を読む
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関守石

2006-04-03 22:02:22 | 日本建築・茶室
 日本庭園やお寺の通路に縄を十文字にかけて結んだ石が置いてあるのを見かけたことがありませんか。関守石(せきもりいし)と言います。  関守石とは、茶庭や露地の飛び石や延段の岐路に据えられる石です。石の置かれている先には入らないで下さいと客の出入りを遠慮してもらう為のしるし、関守(関所を守る人)の役割をしているためについた名称です。他に止め石、留め石、関石(せきいし)、極石(きめいし)、踏止石(ふみ . . . 本文を読む
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露地

2006-01-25 23:51:31 | 日本建築・茶室
 露地は日常俗世界と茶室という非日常の世界を繋ぐ特別なポジションに位置する。そこを通る時、どんな気持ちになりますか。  露地にはいつも水が打たれている。茶事の中では三度の水が打たれる。客の席入りの前に打たれる最初の水、中立の前、客が露地に出る前に打たれる水、そして最後の立水。水が打たれているということは準備が万全整っていますよ、どうぞお通り下さいとの知らせでもある。  南方録にも露地に水を打つ意 . . . 本文を読む
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にじり口の由来

2005-09-04 22:02:31 | 日本建築・茶室
 “にじる” 現代の日常生活ではほとんどしない日本らしい動き。正座をしたまま手をぐーに結んで親指で畳を押しながら体を前に進める。茶室には“にじり口”という小さな入り口がある。入るには頭を下げ、無理な姿勢を強いられるのに、何故。     茶室の“にじり口”、見たこと、くぐったことがありますか。二尺二寸(約66センチ)四方位の入り口。当然立っては入れないので、膝を折って、頭を入れ、正座する形で入る。出 . . . 本文を読む
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水屋

2005-08-21 21:26:15 | 日本建築・茶室
 水屋(みずや)、茶道を習っている人には馴染みの言葉だが、ご存知ですか。簡単にいうと茶室と繋がっている客をもてなす為の下準備をする空間。大きさは大体3畳程度。  ”水屋”とはそもそも、社寺の屋根付きの手水鉢のことで、水遣、水谷とも書くそうだ。社寺にお参りする際は必ず手と口を清める。それと同じで客を気持ちよく迎える為の道具や心の準備を整える場所ということなのだろう。  大寄せの茶会でお手伝いをすると . . . 本文を読む
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広間と小間

2005-08-15 21:06:14 | 日本建築・茶室
 茶道の世界では和室は広間と小間の2種類に大別される。4畳半以上の広さが”広間”、4畳半以下の広さが”小間”となり、4畳半は両方に含まれる。  座臥具であった畳を空間の全面に敷き詰めた座敷(広間)の誕生は室町時代。書院造の会所(客と会う場所)である広間で、床の間や違棚に様々な唐物を飾り賑やかに客をもてなす道具を中心とした茶が主流であった。ところが村田珠光により茶の精神性が高められ、「道」としての . . . 本文を読む
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畳 ‐京間と関東間‐

2005-08-14 20:06:10 | 日本建築・茶室
 日本建築の歴史の中で、畳の大きさは地方で異なるとお話しした。どう違うのか。  畳の大きさは東から西にいくに従って大きくなっていく。小さいのが関東間、大きいのが京間(関西間)、その間に中京間、大津間などがある。現在では団地サイズに合わせた団地間というのもある。凡その大きさは以下の通り。 関東間: 5尺8寸(175.8センチ)× 2尺9寸(87.9センチ) 京間 : 6尺3寸(191センチ)× 3尺 . . . 本文を読む
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