茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

利休百首27

2021-05-04 15:05:39 | 利休百首
27.焚え残る白炭あらば捨ておきて       また餘の炭を置くものぞかし  この句は、初炭の後、後炭手前をする時に、 初炭で置いた白炭(枝炭)が残っていてもそのままにしておいて、残りの炭をつぐものである、と。  ”餘の炭”というのが何を意味するのか、ピンとこなかったのですが、 井口海仙先生は、 5本ほど組み入れた初炭の枝炭のうち3本ほどを初炭に使い、 残った2本を後炭の時に使うというこ . . . 本文を読む
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利休百首26

2020-08-22 16:10:05 | 利休百首
26.炭つがば五徳はさむな十文字       縁をきらすな釣合をみよ  炭のつぎ方について。  五徳を挟んで炭をつぐのは見苦しく、風通しもよくなく、火がおこりにくい。  炭の繋がりをきらさず、釣り合いよく(=火がおこりやすいよう)バランスを考えてつぐこと。    炭手前を始めた時、先生から炭は丸く繋がるようにつぐのよ、と言われたことを思い出します。 枝炭は導火線なの、という言葉も。  初炭のつ . . . 本文を読む
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利休百首25 

2020-08-12 00:01:08 | 利休百首
25. 客になり炭つぐならばそのたびに        薫物などはくべぬことなり  亭主に所望されて、客として炭をつぐ場合は香をくべてはならないという教え。  お香は、炭特有のにおいを消し、室内を清めるために亭主がたくべきものだから、 客がたくべきではないということ。  小習事十六か条の中に「炭所望」があります。  「炭所望」は3つ。  風炉の初炭  炉の初炭  炉の後炭  教本には、「風 . . . 本文を読む
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利休百首24

2020-07-27 13:04:22 | 利休百首
  24. 炭置くはたとへ習ひにそむくとも       湯のよくたぎる炭は炭なり  茶道には、抹茶を点てる作法以外に、炭のつぎ方を教える炭手前があります。  大きく分けて、  風炉の場合  炉の場合  初炭 (茶事の最初に炭をつぐ)  後炭 (茶事の途中、炭を直す)  とあり、  特別なものとして、  炭所望 (客に炭をついでもらう)  廻り炭 (炉の季節、席中の皆で炭をつぐ)  がありま . . . 本文を読む
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利休百首23

2020-07-12 21:06:37 | 利休百首
23. 乾きたる茶巾使はば湯はすこし       こぼして残してあらふぞよき  最初読んだ時は何のことかよくわかりませんでした。  乾いた茶巾を使うって???  茶巾はそもそも濡らして絞って畳んで茶碗に仕込むものなのに?と。  井口海仙先生の解説を読んでなるほどなと合点がいった首です。 ***********以下引用  (急に他所で点前をする場合、)  茶巾が乾いたように、湿りが少ないと . . . 本文を読む
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利休百首22

2020-06-26 20:47:39 | 利休百首
22.筒茶碗深き底よりふき上り 重ねて内へ手をやらぬもの  筒茶碗は湯が冷めないように寒い時期に使われる茶碗で、 湯のみ茶碗のように筒状で深いため、 茶巾で清める時も独特な扱いになる。  筒茶碗を清める時は、 茶巾を人差し指と中指ではさむようにして、 まず底を拭き、 茶巾を挟みながら茶碗の縁にかけて、 通常通り3度半回し拭き、 右手で茶碗を茶巾ごとつかんだまま下に置いて、 茶巾を引き抜き、上 . . . 本文を読む
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利休百首21

2020-06-22 10:59:23 | 利休百首
21.口ひろき茶入の茶をば汲むといふ 狭き口をすくふとぞいふ  言葉通り。  口の広い茶入からは抹茶を「汲む」といい、口の狭い茶入からは抹茶を「すくう」という。  ちなみに、口の広い茶入といえば、大海や鮟鱇など。  それ以外の形はほとんどの茶入が口が小さいと言えるでしょう。  しかし、私は、これらの言葉を使い分けていなかった。  それどころか、茶入からは、抹茶は「すくう」ものだとずーっと思 . . . 本文を読む
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利休百首20

2020-06-03 10:10:07 | 利休百首
 20.大海をあしらふ時は大指は          肩にかけるぞ習ひなりける    ”大海”という茶入は、様々な茶入の形の中でも、平べったく、大ぶりで、肩が横平面に張った平丸型をしているので、横から持ったままでは、蓋が扱いづらい。  そのため、平棗の扱いと同じで、茶入を左手で上から半月にとり、茶杓を持った右手であしらって、左手のひらにのせ、蓋をあけて、抹茶を掬いだします。  この左手にの . . . 本文を読む
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利久百首19

2020-05-23 15:10:26 | 利休百首
19. 文琳や茄子丸壺大海は底に指をばかけてこそ持て  18首の逆。  肩衝と中次は、底に指をかけずに横から持つとの教えだったが、今回の4つの形の茶入は、  小指を底にかけて持つ方が、持ちやすく安全だし、見た目にもよいということになる。  文琳(中国産のりんごの形)  茄子(茄子のように下が膨らんでいる形)  丸壺(丸い壺)  大海(平べったく、口が大きい形)    確かに、横から持つだけ . . . 本文を読む
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利休百首18

2020-05-16 13:44:39 | 利休百首
18. 肩衝は中次とまた同じこと底に指をばかけぬとぞ知れ  茶入には、いろいろ形がありますが、日本製の茶入として一番ベーシックな形は肩衝(かたつき)です。  肩衝は、胴と口との間の肩にあたるところが、肩を張ったようになった形。  扱いを最初に習う時も、その後も、茶入といえば肩衝というほど、茶道を習う人なら手にしてきたのではないでしょうか。  肩衝茶入を持つときには、中次を持つときのよ . . . 本文を読む
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