先日ご紹介した大名物、名物、中興名物以外に、名物・御物と呼ばれて、大事にされてきた以下のようなものもあります。
茶入の格
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/120a0308f6d9ea8760720bdc116e3a84
東山御物: 足利八代将軍義政が東山山荘で制定したもの。
八幡御物: 松花堂昭乗の秘蔵したもの。八幡名物ともいう。
引拙御物: 鳥居引拙の . . . 本文を読む
濃茶入は、茶道具の中でも特に大切に扱われてきました。戦国時代は茶入ひとつが権威の象徴となり、褒美として一国一城の価値をもったこともあります。時代劇で織田信長や豊臣秀吉が茶入をやり取りしたり、降伏の条件に茶入や釜を差し出すなどの場面を見たことがありませんか?
茶道具―茶入―
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/49b0f21c1250de3b7e97a5ac8142e . . . 本文を読む
一言に灰といっても種類があります。私と灰の接点といば、先生のお宅で、炭点前で灰を撒く、風炉の灰形を作る位なもので、自分で灰自体の準備をしたことがないので、実際のところはその苦労や作業がよくわかっていません。先生のお話によると、夏の暑い時期に、炉の湿し灰を作るのは大変な作業のようです。
灰にはどんな種類があるのか、復習してみました。
1. 風炉灰(ふろばい)
ふくさ灰ともいい、生灰(きばい)を目 . . . 本文を読む
高島屋で開催中の“伝統工芸展”に行ってきた。一番の目的はもちろん、先日ご紹介した高山茶筌である。
日本の伝統展 http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/bf2b61d86580971354d8691651d94e82
ラッキーなことに高山茶筌さんのところには、職人の女性が一人座っているだけで誰もおらず、迷わず話しかけることができた。「お茶を習っていますが、茶筌の作り . . . 本文を読む
七事式には特別な道具が使われます。
<1>折据(おりすえ)
札を入れる厚紙の折箱で、大・中・小とある。
①小の折据は外部が紺、内部が金色で、上下がわかるように中央に“一”の字を書いたもの。
花月、一二三、仙遊、法磨、三友、唱和式に使用する。
②中の折据は小と同じ色で一回り大きく、中央に“関”の字を書いたもの。
雪月花に使用する。
③大の折据は外部が白、内部が金砂子散らしで、中央に“一”“二”“ . . . 本文を読む
三月は釣釜を楽しみますが、炉の最後の月となる四月には透木釜(すきぎがま)をかけます。炉の左右の縁に拍子木のような形の木(これを透木(すきぎ)という)を置き、その上に羽のある釜を乗せて使用するものです。つまり炉の上に宙に浮いた形で釜が置かれているわけです。従って透木釜も五徳は使いません。透木釜は通常厚みのない(深さのない)平釜、富士釜、平蜘蛛釜などの形のもの。羽の大きさは炉縁より小さいのはもちろん . . . 本文を読む
四月に使用される透木釜(羽のある釜)のお話をしようと書き始めたら、茶道を知らない方には羽のある釜がどういうものか想像がつかないかなと思い直し、まずは釜の製作工程についてお話しようと思います。
以前書いた釜の予備知識も宜しければご参照下さい。
茶道具-釜- http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2d432d19a6c778667316cc61ae1ccb4b
釜の . . . 本文を読む
先日“五徳”について書きましたが、はっきりしなかった由来について皆様からコメント・アドバイス頂きましたので再度調べてみました。
“五徳”をご参照の上、読んで頂くとわかりやすいかと思います。
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/ca14e2247f1753b74ea13ea818c8bf60
台所や竈のことをくど、くどこと呼んだ。これは火床(ひどこ)、火所(ひどこ . . . 本文を読む
茶の世界では、炭はなくてはならないもの。これがなくては火が焚けず、湯が沸かせません。習い始めの私がそうであったように、茶を点てることに目がいってしまいがちですが、知るほどに炭をほどよくつぐという作業の大切さを感じます。茶事の際には炭点前をしますが、濃茶を点てる時、ちょうどよい湯の具合になるように炭をつぐ必要あり、湯が熱すぎてもぬる過ぎてもお客様においしいお茶を振舞うことができません。何事も最初が . . . 本文を読む
現代の日常生活で炭に接する機会といえば、焼肉屋・焼き鳥屋さんで見る備長炭くらいなものと思います。炭で焼いた料理はまろやかで味わいがある、炭と一緒に米を炊くとおいしいなど食品の味を引き立てる話や、脱臭作用があるという話など耳にします。最近炭のよさが見直されているようです。でも、一番の役割である火をおこす、暖を取るという使い方は、ガスや電気の発達した現代生活の中ではほとんどありませんね。
茶道で . . . 本文を読む