茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

五徳

2006-03-23 22:23:42 | 茶道具
 釣釜では使用しないとお話した五徳について。円形の輪から3つの柱が立ち上がり、釜がかけやすいよう、先端が内側に曲がり爪状になっている器具。小さいですが大切な道具です。昔、火鉢があった時代にはどの家庭でも五徳を使っていたようですが、今はガスコンロやIHになってしまい、ほとんど見られませんね。私も茶道に関わらなければ見ることもなかったかもしれません。  炉と風炉では微妙に形状が違います。 炉の五徳は . . . 本文を読む
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釣釜

2006-03-15 22:16:52 | 茶道具
 三月、お稽古場で釣釜を使っていませんか。私は釣釜を見ると春だなぁと思います。  通常、釜は、炉の中に設置した五徳(円形の輪から3つの柱が立ち上がり、内側に折れて爪になっている器具)の上に乗せられていますが、釣釜ではその名の通り五徳を取り除き、天井に打たれた蛭釘(ひるくぎ)から釜を釣り下げて使用します。  茶道を習っていない方は古民家の囲炉裏、旅行番組で囲炉裏に下げた鍋で食事する場面をイメージす . . . 本文を読む
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利休形・利休好み

2006-02-21 22:58:05 | 茶道具
 お稽古している方は必ず問答で出てくる“利休形”・“利休好み”。それらの道具にどういう印象を持っていますか。利休様が関わる道具には、好まれたもの、作られたもの、見立てたものの3つがある。  利休様が好まれた素材は、木地、黒・朱の塗り、無地。まさにシンプル。柄のものはほとんどなく、余計なものを全て削ぎ落とし完成したSIMPLE IS BESTの世界といった感じ。今もそれが大切にされる理由は何に使っ . . . 本文を読む
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形物香合番付表 西

2006-02-04 21:14:34 | 茶道具
 今日は西の番付を。 一段目 大関 <染付> 辻堂 関脇 <呉洲> 菊蟹 小結 <青磁> 桔梗 前頭 <青磁> 桃    <染付> 哥々鳥、荘子、引捨牛、桔梗、    <宋胡禄> 柿、    <青磁> 一葉、    <呉洲> 松皮(菱)、    <染付> 張甲牛、    <呉洲赤絵> 四方入(角)、    <染付> 水牛、 二段目 前頭 <染附> 兜巾茄(子)、    <呉洲> 木瓜、銀杏、周 . . . 本文を読む
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形物香合番付表 東

2006-02-02 21:45:47 | 茶道具
 江戸時代に流行した形物香合(型を用いて作った陶磁器の香合)、その形や材質により相撲番付表を模して香合番付表が作られたことは以前ご紹介したが、その具体的番付について。興味ある方は、以下一読頂くとわかりやすいと思います。 茶道における香と香合の歴史 http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/29a997e1c4f6db9d23f3d81cb4a2423e  形物香合番付表に . . . 本文を読む
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島台茶碗とぶりぶり香合

2006-01-13 22:35:28 | 茶道具
 裏千家では初釜には島台茶碗が使用される。どういうものか? 盃のような浅めの茶碗、内側を金箔、銀箔で塗ったものを2つ重ねたものをいう。上の茶碗は内側が金で“陽”=日を表し、下の茶碗は内側が銀で“陰”=月を表す。そもそもは表千家七代如心斎宗左のお好みで、楽長入作の赤楽二碗を本歌としている。先生のお宅のものもこれに沿ったもので、赤楽二碗となっており、何年も使用されているので一部金銀が剥げてきている。 . . . 本文を読む
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楽茶碗の由来

2005-11-16 22:44:11 | 茶道具
 楽茶碗といえば、利休様が作らせ、以後茶道の世界ではかかせない代表的な茶碗となった。当代吉左衛門の展覧会が「菊池寛実記念 智美術館」で開催中とブログの読者runexさんに教えて頂いた。この美術館の存在も知らなかったし、当代の茶碗を見るのは初めてだったので楽しみにでかけた。  日比谷線神谷町から出てホテルオークラの向かいにその美術館はあった。現代的な美術館。展示の仕方もアート。 http://www . . . 本文を読む
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有田焼と京焼

2005-11-04 22:12:39 | 茶道具
 東京国立博物館表慶館で12月4日まで、“華麗なる伊万里、雅の京焼”の展覧会がある。伊万里も京焼いずれも江戸時代に発展したこと、華やかさは共通するものの、量産と海外輸出を目指した伊万里と、少量でも優れたものを作り出そうとした京焼では性格が異なる。今回の展覧会の目的はその異なる江戸時代の焼物を見せることだそう。  京焼はお茶のお稽古でもよく使われるのでイメージが湧くけれど、そういえば、伊万里って一言 . . . 本文を読む
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茶道具 ‐香合‐

2005-10-06 00:27:07 | 茶道具
 香を入れる容器。炭点前の際にしこむが、炭点前を省略する場合でも香合は床の間に飾って鑑賞するほど小さいながら重要な役割をもっている。  中にいれる香の種類により、風炉用と炉用に分けられる。 ①風炉では、白檀のような香木を用いる。その為、香合自体も木地や漆器のものを利用する。堆朱、螺鈿、蒔絵、一閑、古木や銘木で作った木地物がある。 ②炉では、練香を入れる。その為、香合は陶磁器を用いる。交趾(こうち . . . 本文を読む
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茶道具 ‐茶筅と茶巾‐

2005-09-29 21:53:23 | 茶道具
 利休様は、茶巾と茶筅の清浄を第一にしたといわれる。  茶筅は茶を点てる為のもの。一般のお点前では白竹を使うが、青竹・煤竹を使用する場合もある。  竹を細かく割って作るのだが、その穂の数によって、荒穂・中穂・数穂の3種がある。 荒穂・中穂は濃茶用、数穂は薄茶用といわれるが、穂の数が多い数穂が一番お茶が点てやすい。  穂先と軸の間にはからみ糸といって穂を固定している糸があるが、この結び目は点前中は . . . 本文を読む
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