Asato-log

 沖縄で生まれて大阪を経て、現在NYで子育てと踊りの毎日です。最近弁当も始めました。

脱皮

2011年04月20日 | 踊りの話。
 今日も霧が出て、小雨のぱらつく朝でしたが午後からちょっと気温も上がっていい天気。こうなるとNYの人はあっという間に着ているものを脱ぎ捨てて元気になりますよね。右を見るとダウンコートで頭までスッポリだけど左を見るとポニーテールにタンクトップみたいな光景が至るところで見られますね。

 さて、今日は朝からリハでした。

 私は作品を作るときにまず、こういう場面が欲しいなというイメージをします。そういう場面をいくつか頭の中に思い描きそこに持っていくため、シーンとシーンを繋ぐために動きを考えたり流れを創るタイプです。なので、舞台は広しといえども必然的にダンサーはこう動かなければこうならないというものが決まってきます。頭の中で作った部分を身体に写し、そこで現実を見て辻褄を合わせていく作業をリハで行うのが私のやり方です。

 今回の振り付けのマリアさんは私とは全く逆のアプローチをします。マリアさんのみならず、NYではこういう振り付けの方とよく出会うのですが・・・・まず、動きをもらいます。その動きはとても漠然としていて、たとえば片足後ろにあげてジャンプするだけでもたくさんのやり方がありますよね?そこは最初に決めないのです。ダンサー達がディスカッションをして最も主張の強い人の意見が採用になります。そして大体の動きをもらったところで次はこれを円で向かい合って踊ったり、線になったりいろいろと試します。その時点でまだどこがアップステージ(舞台奥)とか、ダウンステージ(舞台前方)とか決まっていません。いろいろ試した結果、振付家さんが大体納得した時点でここが観客でこういう風にしたいという事になります。そして、音が入ります・・・・・・


 このやり方は、とってもとってもしいです。

 とてもアーティスティックなやり方なのだろうと思いますが、私にとってはその作業はすでに振付家の中で終わっているはずの作業であって、これをダンサーたちに託すという事は通常の5倍くらいのリハをしなければいけないのでは?と思うのです。

 なんだか、愚痴ってるようですがそういうつもりではないのです。どれが正解なのかなんてないこの世界ではなんでもアリなのですよね。ただ、振り付ける立場からするとダンサーさんがそっぽを向いたり、はたまたあきらめているような感じが見えるととてもつらいのですせっかく引き受けたからには何か応えたいし、自分も成長したい!!と思うので、今回は徹底的に攻めに入る事にしました。

 まず、自己主張を強くしてみる!とっても苦手です。そしてテンションを高く保つなんとかやれるはず。終わった後にやってよかったなぁと思得るまで頑張る頑張る!