こんにちは。
MBSR(マインドフルネスストレス低減法)認定講師(IMA/ドイツ , IMCJ/日本)
ヒューマンスキル研修講師のマグノリアです。
マインドフルネスやコミュニケーションについて、ブログに綴っています。
MBSRの講師や現在養成講座を受講中の方々が集まり、リトリートを行ってきました。
ヨーロッパからIMAの先生も来日されて、たくさんの気づきを頂けた素晴らしい時間でした。
『リトリート』は、忙しい日常から離れて、意識を外側ではなく内側に向ける機会です。
自然豊かな場所に行き、のんびり散策したり静かに身体を横たえたり。
心と身体を癒やし回復させます。
あちこち観光して回る旅行とは異なるものです。
今回私が参加したリトリートは、終始無言の中で瞑想を繰り返す、伝統的なスタイルのものでした。
早朝から皆で集まり、静かに瞑想をしたり、マインドフルに身体を動かすヨーガを行ったり、時には施設の外に出て歩いたり。
朝起きてから寝るまでのすべての時間をマインドフルに過ごします。
リトリートの中で、とても印象的な体験をしました。
宿泊施設では、ちょうど工事を行っていました。
先生方からの講話や、瞑想のガイドをする時にも工事の”けたたましい” ”騒音”が鳴り響きます。
もちろん瞑想中も騒音の中で行うことになるのです。
初日、この環境に接して『いったいどうなることか…』と、不安な気持ちが湧き上がってくることを避ける事が出来ませんでした。
『この工事を計画するのに、わざと私達のリトリートにぶつけてきたわけではない。
私達はたまたまこの日にリトリートで集まってきた。
そして、この場所では工事が行われていた。その事実は変わらない。ただ、その事実にどう関わるか。たくさんの選択肢を持っている』
不思議なもので、2日目の途中からほとんど気にならなくなっていました。
音はそこにある。
時折、確かに先生の声が聞こえにくい。
不快さを感じる自分を、『そうだよね』と理解しながらその状態の中に静かにいる。
とてもオープンな状態でした。
もう一つ。
『ピンチはチャンス、これはよく言われる言葉だけれど、実際は難しい』
と、先生が仰ったことに強く頷きました。
私はこの言葉を言われると、とても苦しくなります。
辛いときに、さらにプレッシャーを与えられているような気持ちになるのです。
『チャンスが意味するものを、アグレッシブに捉える事もできるけれど、新しい可能性が生まれる・変化と見ることも出来るかもしれない』
との言葉が、スッと私の中に入ってくるようでした。
数年前に、大切な人を亡くしました。
私も誰も(おそらく本人でさえも)心の準備が出来ていませんでしたので、本当に辛く苦しい事でした。
今でも、まだ辛さは生々しくあります。
ピンチとは異なるかもしれませんが、亡くす苦しみと同時に、高齢の母への向き合い方には大きな変化がありました。
母だけでなく、自分の家族に対しても気持ちの変化を感じています。
永久に続くものはない。
だから感謝は後回しにしない。怒りは長引かせない。
時折難しくはありますが、心の底にその思いを抱くようになりました。
これも”ピンチはチャンス”なのかもしれません。
とりとめの無い文書になりました。
お読みいただきありがとうございました。