ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその232-アイコ十六歳

2016年05月13日 | 邦画
今観ても瑞々しい青春映画。

以前にも、このブログに書いたが「青春」と言う時代は、短く、速い。
青春の真ん中にいるころには、それには気づかず、過ぎ去ってから青春と言う物を思い出すのである。
誰もが経験したであろう「青春時代」いつまでもその心や感受性を持っていたいものだ。
今回紹介する映画は「アイコ十六歳」
この映画でデビューした、冨田靖子のはつらつとした演技が見られる作品である。

ストーリーを紹介しておこう。

名古屋の高校に通う「ラブたん」こと、三田アイコ。
彼女は部活の弓道に夢中な十六歳である。
彼女は、いつも仲良しの友達が沢山いる。
しかし「ベニコ」こと、花岡紅子とだけはそりが合わず、彼女の行動にいちいち苛立ちを感じている。
夏休みが終った或る日、アイコは新任の教師島崎愛子と出会う。
弓道の全国大会で入賞したこともある愛子に、アイコは密かな憧れを持つ。
しかし愛子は不倫の末、自殺をはかるが、一命を取り留める。
彼女を心配したアイコは、彼女の入院先を訪ねるのだが......

私はこの映画が大変好きである。
上手いとは言いがたいが、富田靖子の瑞々しさ、可愛らしさが最高に輝いている。
映画も、大林宣彦製作総指揮の元作られているので映画としての作りもしっかりしている。
映画のラスト近く、ベニコと和解したアイコは名古屋の街の繁華街にくりだす。
そこでは、多くの若者達が暴走族のパレードを見るために集まっている。
派手なメイクをした青年、缶ビールを飲みながらパレードを見る男性。
アイコの知らない大人の闇の部分を彼女は知ることになる。
一人帰宅したアイコは、その体験の恐怖のあまり、母親に抱きつき号泣する。
このあたりが凄く良い、とても上手く作られている。
そしてラスト、一夜明けたアイコは自宅の屋根に上がり、自分の家に遊びに来る途上の友人を見つけ、満面の笑顔で、ちぎれんばかりに手をふる。
斉藤誠の楽曲「OH!キャンティー」がそのシーン被さり、アイコの「希望」がまた芽生えだす秀逸のシーンである。
ラストあたりは、昔読んだ「赤ずきんちゃん気をつけて」を彷彿とさせる部分がある。
このような映画は、是非、若い時代に観てほしい。感性を磨くには良い映画である。
因みに、この映画にはエキストラで「松下由樹」や「宮崎ますみ」も出演している。
まだ観ていない人には、是非観ていただきたい一本である。

1983年日本公開、日本製作、カラー、98分、監督:今関あきよし

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2 コメント

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Unknown (映画マニア)
2016-06-25 14:33:13
先日鑑賞した「アイコ十六歳」
こちらの作品も以前三浦さんからブログで紹介していただいて、青春ものが好きな私としては是非見たいと思っていた作品です(^∇^)

それにしても富田靖子さん可愛いすぎましたね!
今勢いのある広瀬すずさんに似ているように感じました!笑
16歳のひと夏を描く青春映画
懐かしさと夏のキラキラした風景、私は本当に大好きです!

こんなキラキラした毎日の中、部活に一生懸命なアイコ
こんな青春は私は経験しませんでしたが、やはり青春は儚く短いからこそ一番輝く時ですよね

そんな青春にも危険はあるし甘酸っぱい事ばかりだけじゃない
そんなメッセージも感じました

生と死、揺れ動く心の葛藤や80年代どこか懐かしい街の風景、今の時代にない大切なものが詰まった作品です(^∇^)

個人的に今も前線で活躍している大好きな女優の松下由樹さんが見られて大満足です!
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コメントありがとうございます。 (ダーリン三浦)
2016-06-25 23:33:24
映画を鑑賞いただきありがとうございます。
私も今になtって「青春」を思い出すほど、平凡な青春でした。
青春時代に「青春」を感じられることはよいことですね。
ブログにも書いたとおり、この映画は特にラストシーンが好きです。
希望に満ち溢れる、シークエンスは観ていて希望をもらえますね。
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