makoto's daily handmades

小説「ジョーカー・ゲーム」を読む

柳広司著。

先日MIFさんが「おまえさんって、暗い話好きだよなぁ」と言ってきた。
自覚はないが、言われてみれば思い当たる。
この「ジョーカー・ゲーム」は、アニメを録画したものをMIFさんにみせてもらった。
陸軍のスパイ養成所が舞台で、戦前の話だ。
真っ先に頭に浮かんだのは、小野田寛郎さん。横井庄一さんの次に日本に復員した方だ。
学生時代に小野田さんのインタビュー記事を読んで、その半生が過酷だったのに、振り返って淡々と話されている様子に驚いた。
日本を恨まずにいられたのだろうか?と。

さて、本書はスパイとはどんな人生なのか、何を信じて、何をするのか、を垣間見ることができる。
信じられるのは自分だけ。「自分ならこんなことくらいやってのけることができる」と言う信念だけ。
何があっても生きること、疑念を持たれたらスパイにとって負け。
駆け引きがありすぎて、私には想像も出来ない世界だ。

驚きの世界が広がっている。

すべては架空の話なのだそうだが、どこかで本当にあったことのようにも感じられ、おどろおどろしい。
近代史に少し興味を持ち始めた私には少々息苦しいくらいに暗い話だ。
でも面白い。

私が暗い話好きと言われるのには少し納得行かないところもある。
私は、ミステリーの要素がある話が好きなのだ。
ミステリーにはどうしてもほの暗い要素がある。ただそれだけ。
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