
駅ならそう目立たないつながりで
そう環状線にグルグル回る手も
最初の頃はね
通勤時間帯を過ぎれば
けっこう長閑なんだね
エラそうに股を広げて
新聞もガバッと広げ
応援団長らしいムサい学ランのが
それこそ腰元という感じの女の子を横に座らせてたり
OBに会ったりしたら 突然態度変わるんだろと
男尊女卑の絵姿なんていうの
といっても意外に強かなんだよね、こういう娘?(女)ていうのは
で、そこで出逢ったのが。荷担ぎ屋おばさん。
なんでいまのこの世でという姿。付いていったわよ。自分の背丈より高い網かごを重ねた荷を背負っているんだもの。それも、能天気ともいえる、ゆるりとこれから通学の画学生ポイのや、すこし早い眼の買い物客の街の、ノンビリといいつつ、けっこうヒトを避けければならないとこを黙々と歩いてゆくんだもの。
大通りの信号目かで
「フーッ」
駅の方に戻り
グラス、シャンパン呷っちゃった。