日本経済新聞紙の見出し「『老老医療』大都市圏に波及」を拝読しました

　2020年9月23日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面の見出し「『老老医療』大都市圏に波及」を拝読しました。

　サブ見出しは「高齢者診療時間　2割が過疎地並み」です。

　この記事のリードは「高齢化が激しい日本で十分に医療を受けられないリスクが膨らむ。体力が衰えた高齢医師が老いた住民を診る「老老医療」が増えるからだ」と始まります。

　日本経済新聞の分析によると、大都市圏では2026年までの10年間に後期高齢者1人当たり診療時間が2割減少する。医師の不足感が過疎地並みになる地域が2割に達しそうだ。これに対して、遠隔医療の普及などの医療の生産性を高める対策が必要だと報じています。

　日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞　電子版では見出し「『老老医療』迫る危機　回らぬ現場、ITで克服」と、具体的に伝えています。



　日本全国で医師が減っている訳ではなく、医師数は2018年で32万7000人と、10年間で14パーセント増えています。

　ただし、これは医師には定年という制度が事実上はないためで、59歳以下の医師はわずかに５パーセントしか増えていないそうです。

　男性医師の平均勤務時間は40歳代の週70時間から60歳代は週50時間に減ります。

　その一方で、75歳以上の後期高齢者の患者は受診時間が急増します。医師の年齢や勤務時間を考慮すると、高齢化が加速する大都市圏でも厳しい状況になります。

　東京都などの三大都市圏を中心に、住民数と人口密度の条件を満たす52医療圏は後期高齢者1人当たりに充てられる診療時間は平均53分と、2016年より19パーセントも減ります。

　三大都市圏でも、団塊の世代が多いベッドタウンが厳しい可能性があります。

　中核市となる東京都八王子市では、2016年時点で同診療時間が51分と既に厳しい状況です。

　こうした問題を解決するには、遠隔診療の普及などのIT診療技術が必要になります。これもデジタル化でしょうか・・。