youtubeでまさかの発見。
ウルトラマンシリーズ最大の問題作にして歴史から抹消された映画。
ウルトラ6兄弟と怪獣軍団
これ怪獣じゃないんです
主役なんですよ
円谷プロが特撮技術協力し、タイの会社が制作した映画。
タイの英雄であるハヌマーンを主役に据え、ウルトラマンとの共演を果たさせた。
何が問題作かというと、当時の円谷プロのうっかりで、タイでの権利関係を全部持っていかれて
日本じゃ再上映もソフト化もできないとかの問題より、主役のハヌマーンの言動がかなりキてる。
日照りの続くタイで、信心深い少年コチャンが雨乞いの踊りを踊っているところ、
仏像泥棒を見つけて追いかけるが射殺されてしまう。
それをウルトラの星から見ていたウルトラの母が勇気あるコチャンをハヌマーンとして復活させる。
コチャンはハヌマーンとして、まず、
40メートルに巨大化して仏像泥棒を追い回し、
「仏様を大切にしろ！大切にしない奴は、死ぬべきなんだっ！！」と言いながら皆殺し。
すでにヤヴァイやつです。
神話時代の小話を挟み、
次に、太陽まで行くとなぜか太陽のおっさんがいるので、
「最近お前は地球に近すぎる、お前のせいで雨も降らないんだ。もっと離れてくれ！！」と説得。
太陽のおっさん
「そうしよう。」と地球から離れていく。
日照り解決。いいかげんにしろ。
そのころ人工降雨を降らそうとしていた化学者のミスで、人工降雨用のロケットが大爆発。
なぜかその衝撃で地下から怪獣がたくさん出てきて暴れだす。
ハヌマーンは1人怪獣軍団に立ち向かうが、善戦むなしく追いつめられる。
そこにウルトラ6兄弟が駆け付け、ハヌマーンを助け、怪獣軍団と戦う。
怪獣軍団は1匹また1匹と倒されてゆき、最後に残ったゴモラにこの作品最大の問題場面、
ウルトラリンチがはじまる。
円陣を組み、ウルトラ6兄弟とハヌマーンでゴモラをタコ殴り。
戦意喪失して這って逃げようとするゴモラを引き戻し、苛烈な攻撃を加え、
さらに逃げようとしても尻尾をつかんで引き戻す。
メイツ星人より、ジャミラよりムルチ二代目よりかわいそうなゴモラ。
さんざん7人で痛めつけて、最後はハヌマーンの刀ビームで真っ二つ。
怪獣を倒した後は日が暮れるまで踊り狂うハヌマーン。
心なしかげんなりしてそれを最後まで見ているつきあいのいいウルトラ6兄弟。
とにかくなにもかもひどい。
だが、これを知らずにウルトラマンファンは名乗れぬぞ。
